Eighter -Blindness Wizard-
4ther 〜目眩(めくるめ)く狂人共の宴 B〜



#3
 シレントワイザードの自称大天才、その名はエスティリオ
 ラキエルがエスティリオに文句を垂れると、ならば!出陣だ!といきり立つ
ラキエル「ちょ、ちょっと待て!」
エスティリオ・アリーフ・ザンスパイン「なんであるか?ワガハイの行く手を遮る者はだれであっても容赦はしな
いぞ!」
ラキエル「ンなこたぁ、どうでもいいわ!てめぇ、奴らがどこにいるのかとか知ってんのかよ!?」
エスティリオ「ハッ、ワガハイは希代の大天才!Theラキエルのような凡人とはワケが違うのだ!」
ラキエル「いや、何の根拠にもなってねぇよ!」
 あと、ザラキエル言うな!と叫ぶラキエル
エスティリオ「まぁ、よかろう、貴様にもわかるように伝えてやろうではないか、Theラキエル。奴らも七罪塔(しちざいとう)を
追っているのであればそれを利用すればいいのだ」
 到って単純な答えだ。
ラキエル「なっ!?」
 そんなこと、できるのかよ!?という驚き
エスティリオ「と、いうわけだ、エルザよ、行って来い!」
エルザ「あいあいさ〜」
 ビシっと敬礼するとエルザは走り去っていく。
ラキエル「……ってテノどこいった!?」
 ふと、気づくとテノの姿が見えない。
エスティリオ「お前は馬鹿なのか?」
ラキエル「あぁ?」
 喧嘩売ってんのか?とギロリと睨み付けるラキエル。
エスティリオ「テノならばウチのエルザに抱えられて行ったではないか」
ラキエル「はあぁ!?」
 びっくり仰天、驚き桃の木山椒の木とはこのことである。

 さて、テノを抱えて走るエルザ。
テノ「だる〜〜〜」
エルザ「むむ、こっち?!」
 テノのナビに従い、エルザは一直線に駆け抜ける。
 その先にあるモノは……エルザ、テノの二人?は知る由もなかったがEighter本部である。
 何かに導かれるがままに……いや、何かを追い求めるがが如く!
 果たして、何が誰をそうさせているのか!?
テノ「……ディエクー……ラウ」
エルザ「んん?」
 いつぞやもテノが呟いていたが、それは、何か?
 ともかく、二人はたどり着いた、天四斗(あまよと)のEighter本部へ!
梓與鷹(よたか)「何だ……なっ、お前はッ!?」
 表が騒がしい……わけでもなかったが、何かしらの気配を察知して與鷹(よたか)がEighter本部から外へ出るとそこには
テノとエルザが居た。
 忘れもしない、テノはシレントワイザードの魔術師と一緒にいた少女。だから、與鷹(よたか)は驚いた。
エルザ「お前らが七罪塔(しちざいとう)を追う者であるか?」
與鷹(よたか)「……お前もシレントワイザードの?」
 テノを連れている時点でおおよそ推察はできる。
エルザ「マスターからの果たし状、確かにお届けしたのだ!」
與鷹(よたか)「はいぃ!?」
 そういってエルザは果たし状とか書かれた封筒を與鷹(よたか)に差し出す。

#4
百鬼あろえ「リーダー依頼ですか?」
與鷹(よたか)「いや、挑戦状?」
 なんで疑問形?
白拍子かんな「シレントワイザード……ですか」
 超運で全てを察知してかんなも出てくる。
 とりあえず與鷹(よたか)は果たし状を読もうとする……すると、いきなり果たし状が展開し、ホログラムが出現する
與鷹(よたか)「うぉう!?」
あろえ「ミュ〇ツーの逆襲の招待状!?」
※いや、確かにそんな感じだけども……
エスティリオ「始めまして。ワガハイは希代の大天才、エスティリオ・アリーフ・ザンスパインである!」
あろえ「いきなり自分で大天才とか言い出したよこの人……」
 ホログラムに対して思わず突っ込みを入れるあろえ。
 と、次の瞬間カカっと辺りが閃光に包まれる
一同「うっ!?」
エスティリオ「見たか!ホログラムと思わせてその実は転移装置!これがワガハイのアーティファクトの実力なの
である!」
 いや、どういうことだよ!と驚きのあまり声も出ない一行。
エスティリオ「で、こいつらであっているな?Theラキエル」
ラキエル「だからザラキエルって言うなと何度も……ってどこだここ!?」
 いきなり転移させられれば誰だってそうなる。突然の出来事にビックリ仰天なのはラキエルも同様だった。

與鷹(よたか)「で、貴様ら……」
エスティリオ「フッ、ワガハイは希代の大天才」
あろえ「それはさっき聞いた」
エスティリオ「えぇい、黙れ!ここにいるTheラキエルがワガハイのアーティファクトにいちゃもんをつけるから
こうして直々にやってきたのである」
 いちゃもんって……
一同(ってか、ザラキエルって……)
ラキエル「……ああ、間違いねぇよ……」
 かんなを一瞥してラキエルはそう呟く
エスティリオ「ふふん……」
 そうしてエスティリオはかんなを()めつ(すが)めつ観察しだす。
エスティリオ「お前は馬鹿なのか、Theラキエル」
ラキエル「貴様、やっぱり喧嘩売ってんのか!」
 くるりと踵を返すと開口一番ラキエルに罵声を浴びせるエスティリオ。
エスティリオ「そうか、阿呆なのであるか……ならば、貴様のような馬鹿にもわかるように天才たるワガハイが懇
切丁寧に解説してやろう」
ラキエル「余計な世話だ!」
エスティリオ「ワガハイが作りしアーティファクトは域外神(アウターゴッド)占繰神(グレート・オールド・ワン)に対して有効なのである」
 懇切丁寧というか、簡素だ……
ラキエル「はぁ!?」
一同「……」
 つまり、使えないアーティファクト……とか言ってはいけない。


続

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