Eighter -Blindness Wizard-
2nder 〜咎人は暁に消える B〜
#3
元王蟲真理教教祖、夜原彰晃に下された判決は死刑!
しかし、奴は死刑執行のその日、独房から忽然と消え失せてしまった。その背後には場違いな黒き遺物(が関与し
ているというのか!?
ともかく、一行はアレフ・ゼロの拠点がある埼玉県越谷(市へと足を運ぶのであった
ところで場違いな白き遺物(、その最高峰たるレムリアで検索すれば一発なのでは?と思う人もいるかもしれない
が、それは木に登って魚を求む様なことで不可能ではないが現実的ではないのだ!
え、かんなの超運をもってすれば解決するんじゃないかって?……何でもかんでも運に頼るのはよくないと思い
ます。(をい)
※と、いうか、こんなところで消費せずもっと違う場所で使わないと……
*「何だ?お前ら、ここはアレフ・ゼロの総本山、部外者は立ち入りを固く禁じている」
早速門番的な信者にそんなことを告げられる。
梓與鷹(「どうするんだ?総」
流石に強行突破するわけにもいくまい……と與鷹(が総介の方を見て相談しようとした矢先、本部から別の信者が
出てきてこう告げる
*「いや、こいつらは《キツネザルの使徒》だ!故に丁重に招き入れろと上からのお達しを忘れたか?」
*「はっ、申し訳ございません」
與鷹(「何だと!?」
山咲(桜「どうやら当たりを引いたようですね」
《キツネザルの使徒》などという言葉を使うのは場違いな黒き遺物(しかない。で、あるならば、やはり、ここの
背後には場違いな黒き遺物(が関与しているということになる。
上(総介「よかろう、ならば、案内してもらおうか」
ここでコトを荒立てるのも下策。それに相手が迎え入れてくれるのならば、乗ってみるのも一興と、いった感じ
だ。
とりあえず、信者に誘導されて一行はアレフ・ゼロ本部の奥へと進んでいく。
まるで協会のような、けれど禍々しい雰囲気の部屋に案内された一行の前には豪奢な椅子に座る一人の子供の姿
があった。
與鷹(「なっ、あいつは、まさか!」
それは人の姿を持つ場違いな黒き遺物(、その上位存在、七罪塔(の一人に他ならない
ベルフェゴール「ようこそ、アレフ・ゼロへ……僕はゴール……ベルフェゴール。今はアレフ・ゼロの全権代行を
負かされているよ」
與鷹(「全権代行ぅ?」
どこのザ〇マザー〇アースだよ!なんて心の中で突っ込んでみる與鷹(であった。
桜(ベルフェゴールということは《怠惰(》……ですね)
冷静に分析する桜。
総介「貴様、何を企んでいる?」
ベルフェゴール「企んでいるだなんて、人聞きの悪い……」
#4
総介「では、質問を変えよう……夜原彰晃はどこだ?」
ベルフェゴール「アレなら今説得中だよ」
與鷹(「説得?」
しかし、場違いな黒き遺物(が普通の説得をするだろうか?いや、そんなわけはない。
総介「フン、脅迫か洗脳の間違いだろ」
ベルフェゴール「……アレは適合者だ。何としてでも手に入れたい」
桜「勝手なことを……」
少なくとも、今この場に夜原彰晃はいない。
與鷹(「じゃあ、俺達を招き入れた理由は何だ?」
まさかおびき出したつもりじゃないだろうな?と拳を握りしめる與鷹(
白拍子かんな「リーダー、待ってください」
臨戦態勢を取ろうとする與鷹(を宥めるかんな
與鷹(「しかし……」
ただ、今の戦力の中で與鷹(は悪く言ってしまえば足手まといに属する。與鷹(の力では場違いな黒き遺物(を討つに
は足りないのだ。
だが、かんなはそんなことで宥めたわけではない。
総介「ここでコトを構えるには枷が多すぎるってことだ」
與鷹(「どういう……はっ!?」
その時、與鷹(は気づく。この場所には無数のアレフ・ゼロの信者がいる……
今、ここでゴールと死合うということは無関係なアレフ・ゼロ信者をも巻き込んでしまうということだ。
総介「だが、そんな枷も俺の前では意味がない!」
與鷹(「総ッ!」
先ほどのセリフは何だったのか……と言いたいが、ともかく、総介は蒼王の刃(を構え出す。
桜「残念なことですが、ここにいる人たちは既に場違いな黒き遺物(によって傀儡に変えられているということです
ね……」
もはや人として引き戻せなくなった信者に安らかな眠りを与えるのが慈悲というものだ!
ベルフェゴール「いいのかな?一人位は純粋な人間(が残っているかもしれないよ」
総介「戯言を抜かすな!」
業を背負うのも俺の役目だ!と総介が吠えたその時、ゴォ〜〜ンと鐘の音が突如響き渡る
與鷹(「な、何だ!?」
どうして鐘の音が!?
かんな「全てはこの時のための時間稼ぎ……」
総介「チッ」
青ざめた表情で呟くかんなに苦虫を噛み潰したような総介。
総介「こんなことならば問答無用で襲い掛かれば……いや、結果は同じか……」
総介が毒づいているその間に、上の方から何かが緩やかに降りてくる
與鷹(「あれは、何だ!?」
それは、座禅を組んだまま瞑想している夜原彰晃であった。
ベルフェゴール「嘆きの神掌(」
それは、瞑想することによって常人を超えた力を得る場違いな黒き遺物(。ただし、瞑想をやめてしまえば肉体が
砕け散るというデメリットを持つ代物。
故に一度瞑想を始めたが最後、死ぬまで永遠に瞑想し続けなければならないのだ。
王蟲(真理教教祖、夜原彰晃の最期としてはこれ以上ない位の仕打ちだった。
ベルフェゴール「さぁ、《キツネザルの使徒》、その力を見せてよ!」
かくて、死合は始まる!
続
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