Eighter -Bizarre Investigate-
45ther 〜咲く花散る花活花 B〜



#3
 秋田県で起きた事件……有名カリスマ華道家の娘、二宮斐香(あやか)、鈴鹿が死亡した。
山咲(やまざき)桜「しかも、また同じく転落死……斐香(あやか)と動揺にベッドから落ちた際に床に偶然にも置いてあった剣山に激突
して死亡……とのことです」
(かみ)総介「二度も同じ偶然が続くなんて話があると思うか?」
一同「そ、それは……その……」
 ともかく一行は二宮家へと急行する。

警官「……(かみ)警部……ここは秋田県県警に任せてください……」
 とかいいつつ総介(桜)に連絡した馬鹿がいるんじゃないかって思うんだけど……
総介「フン、そうはいくか……」
警官「ですが、ここは我々秋田県警の管轄でして……」
桜「警部はSRAPですよ。すなわち誰にも警部の捜査を邪魔する権利はありませんよ?」
一同「……ぐっ……」
警官(誰だよ!こんな特殊警官を作ったヤツは!)
※作者です。(←マテ!)
総介「最初の事件は親の多忙による不注意の事故死……まぁ、それでも引っかかるが一億歩譲ってなんとか納得も
しよう……だがな……2度目となるとそうはいかん……お前は教育せんのかと言いたい……」
※それ絶対納得してないやつ……
警官「……いや、しかし、そう簡単に治るものでも無いでしょう……」
桜「……自分の愛しい子供が自分の不注意で死亡したんですよ?……2度と起こすまいと改めるはずです」
警官「……た、確かに……そうですが……」
総介「それをしないと言うことは子供が疎ましいから……」
警官「まさか……育児ノイローゼってヤツですか……?」
 事件現場に……真菰(まこも)は居ない……
桜「大体、まったく同じ状況で二人の娘が死ぬことなんて事故でありえますか?」
警官「そ、それは……その……」
桜「それはそうと、真菰(まこも)氏はどこにいるのですか?」
警官「……いえ、それが、いないんですよ……」
警官「心中しようとしているんじゃないかって今探しているところなんですが……樹海に入っていったってな目撃
証言は今のところ無いそうです」
※なぜに自殺 = 樹海!?
総介「もう、貴様らは捜査の邪魔だ!出ていけ!」
一同「で、ですが……」
桜「では、SRAPの権限で退去してもらいましょうか?」
警官「うぐ……」
 SRAPの権限を振りかざされては、一警察にそれに逆らう権利などないのだ……

#4
総介「こっちか……」
 ズシャアッ
 総介が何かを察知して駆けつけたそこには、まるでゲッ〇ートマホークもかくやという感じの斧を手にする真菰(まこも)
の姿があった。
 しかも、ただ斧を持っているだけではない。その斧の刃は血に濡れており、近くには首を落とされた幼児の姿が
あった。
総介「チッ、遅かったか……」
桜「警部……」
総介「二宮真菰(まこも)!貴様を殺人の現行犯で逮捕する!」
二宮真菰(まこも)「……」
 総介の言葉にゆらりとこちらを振り向く真菰(まこも)真菰(まこも)「私は気づいたんですよ……」
総介「何をだ!?」
真菰(まこも)「生命の花を活ける……それこそが二宮流活花の神髄だと!」
 無茶苦茶なことを悟ったものもいたもんだ
総介「フン、それで娘二人を殺したのか!?」
真菰(まこも)「勘違いしないでほしいわね……あの娘たちは私の活花をさらに高めるために尊い犠牲になったのよ」
総介「巫山戯(ふざけ)るなよ!貴様のやっていることは猟奇殺人に過ぎん!」
真菰(まこも)巫山戯(ふざけ)てるのはそっちよ。私の崇高なる活花を邪魔立てする者は何人たりとも許しはしないわ!」
 もはや、彼女は正気ではない。狂気の果ての所業だ。
真菰(まこも)「はぁあ!」
 斧を上段にかかげてそのまま突進してくる真菰(まこも)真菰(まこも)「貴方の生命の花も活けましょう!」
 ブゥンッ
 斧を振りかざす真菰(まこも)だが、その斧が総介を捕えることはなかった。
 所詮は素人に毛が生えた程度の力だ。そんなものが総介に通用するはずがないのだ。
真菰(まこも)「いいわね、あなた……あなたの生命を活ければ私の活花は更に高みを目指すことができる!」
桜「そんなわけないじゃないですが」
真菰(まこも)「五月蠅いわね……」
 思わず突っ込んでみる桜に、真菰(まこも)がキっと睨みを利かす。
総介「山咲(やまざき)ッ!」
真菰(まこも)「でも、そうねぇ……先に貴方の生命を活けるというのも、よさそうね……」
 それは真菰(まこも)のターゲットが総介から桜に切り替わった瞬間だった。
真菰(まこも)「しゃぁ〜〜〜ッ!」
桜「……」
 しかし、桜に迫る凶刃は空を切る。
 桜も桜で数々の修羅場を潜り抜けてきた猛者なのだ……多分
※多分ってなんだよ……

#5
総介「お前の相手は俺だ!」
真菰(まこも)「いいえ、それを決めるのは私ですから」
桜「警部、私は大丈夫です」
 キラリと桜の瞳が怪しく赤く光る
総介「……いいだろう。ならば、山咲(やまざき)、お前に任せる……」
 実を言うと、総介が全力を出せばこんな女瞬殺であった。しかし、殺すことが目的ではない。そして、殺さない
程度に力加減するのも総介は得意ではなかったのだ。
 で、あれば後はもう桜に任せるしかないのだ……
真菰(まこも)「いいね、アンタ。実にいい……アンタの生命を活けることができれば二宮流活花は更にパワーアップできる
わ!」
桜「活花にパワーアップする要素なんて感じられませんが……」
真菰(まこも)「黙りなさい!あなたには分からないわ……二宮流活花が……」
 ブンッガシッ
真菰(まこも)「なっ!?」
 振り下ろされる斧……をその腕を掴んで受け止める桜。
 そして、そのまま捻る
真菰(まこも)「あいたたたたっ!?」
 真菰(まこも)、破れたり……そして、それは事件の終結でもあった。
 こうして、狂気の殺戮者、二宮真菰(まこも)の殺人は幕を閉じることとなった。


END

前の話へ 戻る 次の話へ