#0
　上(かみ)総介……彼の手腕により無能警官は戦々恐々の日々を過ごしていた……そして、今回はそんな総介に対抗する
ために無能警官が立ち上がったとかいうなんとも巫山戯(ふざけ)た事件簿である。

#1
　東京都、警視庁・某所
警官「たった今、連絡が入った……」
　厳かな雰囲気で告げる険しい表情の警官
警官一同「ど、どうした！？」
警官「緊急事態だ……ヤツに我々のことがバレた！」
警官一同「な……何ぃい！！？」
　ざわめく一行……
警官「くっ……誰だ！？我らのことをあの方にもらしたのは！？」
警官「そんな奴には死にも勝る苦痛を与えなければならん！！そうだろう！？」
警官一同「ああ、そうだ！！」
警官「マテ、それも大切だが、今はそれよりも何よりも……」
　ピダリ……と一同のざわめきが収まり……
警官「宣言する！我々、上(かみ)総介対策委員会はこれより無期限の活動停止を行う……」
警官一同「し、しかし、それでは、どうやってあのお方に対抗するのですか！？」
警官「案ずるな……無期限の活動停止とはいえ、上(かみ)警部がこの上(かみ)総介対策委員会を見つけられず、有耶無耶になる
までだ……諸君！安心したまえ！私が考えた方法に則って行動すれば有耶無耶になるまでひと月とかからん……だ
から、それまでの辛抱だ！同志よ！！」
警官一同「おおお〜〜〜！！」
　と、盛り上がるダメ警官達……と、そんな折……
　ビィ〜〜〜〜ッ！！ビィ〜〜〜〜ッ！！ビィ〜〜〜〜ッ！！
　突如、けたたましく警報が鳴り響く……
警官「ど、どうした！？何事だ！？」
　直ぐさまノートパソコンを取り出す警官……
警官「カメラが、目標を感知しました……」
　監視カメラに映し出された人物は……紛れもなく問題のアノ人物……
警官「上(かみ)警部……」
警官「クッ……目標……一直線にこっちに来ます！！」
警官一同「ン何ぃ！！？」
警官「ま、まさか……既にこの場所が！？」
　再び一同にざわめきが走る……
警官「落ち着け、同志よ、この上(かみ)総介対策委員会・本部は警視庁の地下にそれと分からないようにあくまでヒッソ
リ、コッソリと作り上げた空間にある……我ら以外誰もこの場所を知る者はいない！！」
※マテ！警視庁にそんなフザけた空間を作るな！お前ら……

#2
警官「おお、ですよね……」
警官「それに入口の電子ロックとカード認証システムは……」
 万全である！と言いかけたその時だった……
 ズドムッ
　突如轟音と震動
警官「な、なんだ？何があった？」
警官「こ、これは……た、大変です、入口の電子ロックやら何やらが破壊されました！」
　監視カメラからの映像を見ながら驚愕する警官……そして、衝撃が広まる
警官一同「ン何ぃい！！？」
警官「おお、落ち着け……まだ警備システムが……余った捜査費用全額つぎ込んで購入したMMDがッ！」
※お前ら……何やってんだ！？
警官「おお！そうだ！あの鉄処女軍団がいれば……いかに上(かみ)警部でも……」
警官一同「破壊はできまいッ！！」
※軍団って……いくつ購入したんだ！？
　ズドオオンッ
　ドギュオオオンッ
　ドゴギャアアアッ
　……少し近くにて戦闘音が鳴り響く……
警官一同「いけ！鉄の処女譲ちゃん達！上(かみ)警部に……科学の力を見せてやるんだ！！」
　もはや祈る感じの無能警官一行であった……

　そして、暫くすると……やかましかった戦闘音がパタっと止まる

警官「……終わった……のか？」
警官「……監視カメラの映像……復旧します……」
　爆煙が納まると……そこには……無数に散らばる無残な感じのMMDの軍団の姿が映し出されていた……
警官「こ、これは……」
　ゴクリと固唾を飲んで見守る中……
警官「……かっ、上(かみ)警部の姿が……どこにも見足りません！」
警官一行「え？」
　監視カメラの映像をくまなく探しても、そこには……どこにも総介の姿が見当たらなかった……
警官「ど、どういうことだ？これは？」
警官「……それは……」
警官「落ちつきたまえ……」
　と、そんな折、一人の警官が声を出す
警官一行「はい？」
警官「監視カメラのどこにも上(かみ)警部が見当たらないということは……」
警官一行「と、いうことは？」
警官「上(かみ)警部はMMDの前に敗れ逃げ去ったということだ！」
警官一行「そ、そうか！」
　はっとする一行
警官「諸君！今、上(かみ)警部がMMDの手により堕ちた……これで、我々は安泰なのだ！！」
警官一同「ぃやったぁ〜〜〜〜」
　うおおおおお〜〜〜とまるで勝鬨(かちどき)を上(かみ)げるかのごとく叫んで喜びだす無能警官一行

　ドガンッ
　しかし、そんなとき、この会場のドアが蹴破られ……
警官一同「……はい！？」
　嘲笑うかのようにSRAPこと総介はその場所へやってきた……
上(かみ)総介「……」
警官一同（馬鹿なッ！！ま、まさか監視カメラに映っていなかったのは……そのエリアを抜けてここまでやって来
ていたからだとでも？）
　遂に発覚してしまった上(かみ)総介対策委員会本部……彼らに警官としての明日はあるのか！？
※私は無理だと思います。 By リコ


続