Eighter -Bizarre Investigate-
40ther 〜無能警官の終楽章(フィナーレ) B〜



#3
 東京都、警視庁地下にそれはあった……無能警官達が総介を監視し、そして総介が来たことを真っ先に同志に知
らせ、出会わないように解散するという……フザけた志の下に作られたフザけた組織である
 その組織の名前は『(かみ)総介対策委員会』……だが、そんなフザけた組織を総介が放っておくわけもなく……今、
その組織に鉄鎚が下される時が来た!?
 東京都、警視庁地下・(かみ)総介対策委員会本部
(かみ)総介「お前ら……随分とくだらないことに金をつぎ込んでいるようだな……」
 ギロリと無能警官を一睨み。
警官一同「ヒッ、かかかかか……かっかっかっかっかっかっかかかか……(かみ)警部……ぅう!!?」
 まるで蛇に睨まれた蛙が如く硬直し、ブルブルガタガタと震えが止まらない感じの無能警官であった。
※ちなみに余談ではあるが、総介は迫るMMDを片っ端から破壊していったわけではなく、CPMGにて機能停止に追い
 込んできたのです。
 さすがはOCTUの簡易バージョン……といったところだ。
総介「さて……無断で警視庁にこんな違法増改築を行った点、無断で公費を横領してMMDを購入した点……他にも
叩けば余罪は出てきそうだな……」
 総介の断罪するかの如く言葉に一同はタジタジ……
警官「かっ……(かみ)警部……これは……その……つまり……」
警官「あっ……アフターファイブみたいなものでして……」
 そ、そうです!アフターファイブです!だから、(かみ)警部にあ〜だこ〜だと言われる筋合いはないんです!と冷や
汗をかきながら無能警官は懸命に弁明する
総介「馬鹿ものが!どこの世界にこんなフザけた会合がある!!」
警官一同「ヒッ」
 だが、そんなものが総介に通用するわけがない。
山咲(やまざき)桜「後はどう責任を取ってもらうかですが……」
 ひょっこりと顔を出すのはいつも総介のそばに居る彼の秘書、桜。
 既に断罪の準備は進められている
警官「かかかか……かっ(かみ)警部……こ、これも全ては……あの警官が始めたことなんです!!」
 と、そんな折、ビシッと一人の警官を指を差す警官……
警官一行「そ、そうなんです、彼は我が(かみ)総介対策委員会のトップ……対上言道(つがみ・げんどう)巡査」
対上言道(つがみ・げんどう)「あ、てめぇ、ずるぃ……こんな時に俺を切り捨てるのか!?」
警官「そ、そうなんですよ、(かみ)警部……聞いてください、俺はこんな組織、絶対に(かみ)警部にバレてお終いになる…
…って言っていたんです……」
警官「……でも、対上(つがみ)巡査がどうしてもって言うんで……」
 チラ見しながら(総介の機嫌を窺いながら)語る警官……

#4
警官一同「そうなんです、(かみ)警部……俺達は……」
 とその発言を皮切りに全ての警官が対上(つがみ)巡査を犠牲に助かろうと必死になる……
言道(げんどう)「お、おい、ちょっと……」
 流石にこれはシャレにならないと冷や汗をかく言道(げんどう)であるが、しかし、もはやこの流れは誰にも止められない。
警官「聞いてください……対上(つがみ)巡査ときたら……」
警官「……酷いんですよ……公費を横領させてMMDを購入する資金を集めろ……とか……」
警官「本部設立の為に、金を出せ!だの……」
警官「たまにはMMDにメイド服以外を……スク水やら巫女装束にしろだとか……」
警官「……総介探知機を開発しろだの……」
※……アルェ!?何か一つ、欲望が混じってないか!?
 助かりたい一心で対上(つがみ)巡査を斬り捨て、けなしにかかる無能警官一行……かくて、いつの間にか孤立無援になる
対上(つがみ)巡査
桜「はぁ……」
 呆れてものも言えない桜はため息をつくばかりである
総介「……そうか……わかった……」
 コツコツコツ……
 そして、総介は対上(つがみ)巡査の元へ歩みよる。それはまるで死神が北より死を告げに殺ってくるようなそんな感じに
思えた
言道(げんどう)「あ、あの……(かみ)警部……?」
 もはや、万策尽きた……そして、総介が一歩近づくごとに一歩後退って行く無能警官ども
 こんなときばかり、足並みがそろうのだから巫山戯(ふざけ)ている
総介「……お前が……こんな下らない組織を作り上げ、そして、こんな下らないことをしでかした……それは本当
なのか?」
言道(げんどう)「……は……はい、申し訳ありませんッ!!!!」
 ガバッ
 観念した警官は土下座して謝る……
総介「……そうか……」
警官一同(やった!これで、全ての責任はあいつが被ってくれる……)
 そして、無能警官どもは心の中で快哉を叫んだ。
 これで俺達は救われる……と
 だが、しかし、そんな救いなどどこにもないのが現状である

#5
総介「よく分かった……では、SRAPの権限でお前たちに処分を下す」
警官一同「え?『達』……?」
 総介の言葉に一同キョトン
警官「そこの土下座したお前は……無期限の休職を命ずる……そして、ただ一人に責任をなすりつけたバカどもに
は懲戒免職処分を言い渡す」
警官一同「はい……あの……(かみ)警部!?」
 え?何?どういう?と状況が飲み込めない無能警官一行
総介「以上だ!!」
 ザッ
 そして、踵を返す総介
警官一同「え……ええええ!!!?あの、警部……(かみ)警部……ま、待ってくださいッ!!」
 だが、そんな言葉に耳を貸すほど総介も暇ではない……
 そのままそこを去り、後には間抜けた無能警官が取り残された……
警官一同「ええええ〜〜〜!?」
 無能警官の悲痛な叫びが谺する……

 ……こうして、警視庁の無能警官は一掃された……だが、これで終わりでは無い……まだ日本各地には大勢の無
能警官がいる……そして、その無能警官がいる限り……第二第三の(かみ)総介対策委員会は出現するであろう……
 総介の憤慨は……まだ終わらない……
※いやな終わり方……


END

前の話へ 戻る 次の話へ