B.B.B. 学園編
107の馬鹿 〜逢著ほうちゃく!漢は兄に非ず?〜



馬鹿の兄、加糖龍剣たつるぎは生きている!……それどころか今、天四斗あまよとにいる!?……そんな朔の夜叉の情報を
元に、馬鹿、加糖万化ばんかは立ち上がった……そして、ついに兄と思しき漢を見つけ……
天四斗あまよと、繁華街
加糖万化ばんか「逃さんぞ!龍剣たつるぎぃいい!!」
ドドドドドドッ
*「ち、違います!人違いです!!」
ダダダダダダダッ
馬鹿「ちょっと待て!クソオヤジ!」
万化ばんか「ハッ!ドラ息子!貴様に俺が止められ……」
ドゴスッ
万化ばんか「へぐあ!?」
だが、言い終える前に万化ばんかは馬鹿のノされたのであった……
一方……
*「はぁ……はぁ……ここまで来れば……」
加糖由佳「はい、捕まえました!」
*「のあっ!!?」
イキナリ気配もなく後ろから捕まえられる漢
由佳「さぁさぁ、大人しくしてくださいね」
・
・・
・・・
そして、一行は一箇所に集う
万化ばんか龍剣たつるぎ……」
*「ち、違います!人違いです!私は……」
万化ばんか「ウソを付くな!その気配、雰囲気、覇気、どこをどう見ても龍剣たつるぎのものだ……」
※それ、全部確たる証拠じゃねぇし!
*「違うんです!聞いてください。信じてくれないかもしれないんですが、私、女なんです」
由佳「まぁ……」
万化ばんか「むぅ……4年しか一緒に過ごしていなかったが……まさか龍剣たつるぎが女だったとは……」
馬鹿「ちょっと待て……」
由佳「いいえ!アナタ。龍剣たつるぎは確かに男の子でしたよ」
万化ばんか「だったら……性転換か!?」
由佳「ウフフ、そしてそこのアナタ、ウソはダメよ。あなた、どこからどうみても漢じゃないの」
*「だから……今はそうなんですけど……本当は女なんですよぉ!」
万化ばんか「何を馬鹿なことを……」
*「あのですね……ちょっと、その……弟……みたいな感じの子のことについて抗議をしに行ったんです
 けど……そしたら……何かいつの間にかこうなっていたんです」
万化ばんか「ハッ!寝言は寝て言うものだぞ……龍剣たつるぎ!」
馬鹿「ちょ、ちょっと待って……」
万化ばんか「ん?どうした!?馬鹿?」
馬鹿「弟みたいな子……ってのは……」
ひや信子「黒波砌奈せいな?」
*「あ、はい……黒波砌哉せいやです。何でも突然女にされたって言われたもので……始めは何を言っているのか
 よく分からなかったんですけど……」
信子「じゃあ、あなたはその砌奈せいなさんのお姉さん?」
*「……えっと……私は砌哉せいやの従姉の磯波和美です」
※いつかきっと漢に戻れると信じて砌奈せいなではなく砌哉せいやを使う健気な和美(現和雄)
信子「で、従弟がいきなり女になったことに対してもとに戻すように……はざま先生に抗議に行ったら漢にされた
 ……と?」
磯波和美「はい。……『これでお互い性別が反転しただけになったんだからOKでしょ』なんて……ムチャ
 クチャ言いやがったんですよ!信じられますか!」
一同「……」
と、言うわけで馬鹿の兄かと思った漢は……砌奈せいなの従姉の磯波和雄だったのであった……
馬鹿「……てワケだ!クソオヤジ!どうやらこの人は龍剣たつるぎじゃあない」
万化ばんか「クッ……」
由佳「アナタ……」
万化ばんか「やはり……こうなっていたらいいなぁ……なんて想像だけで描いた似顔絵では龍剣たつるぎを探し出す事は
 出来なかったか……」
一同「ちょっと待て!」
馬鹿「おい!そこのクソオヤジ!」
信子「……でも、とても上手ですよ?」
馬鹿「いや、あのな、信子……」
万化ばんか「フッ、これぞ加糖家代々伝わる似顔絵術!」
馬鹿「お前はどこぞの剛腕錬金術師アルケミストか!」
由佳「アナタ……今日は……帰りましょう……」
万化ばんか「むぅ……そうだな……」
馬鹿「おい……」
と、言うわけでそそくさと解散する一行……
・
・・
・・・
と、いうわけで、今回の騒動は……これにて終結となった……
だが、しかし……『龍剣たつるぎが生きており、そしてここ天四斗あまよとにいる』という情報は間違ってはいなかったのだ
……そして兄弟の邂逅は……まだ先の話である。


END

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