B.B.B. 激闘編
63の馬鹿 〜真の『力』と刀! 後編〜



月夜の魔獣に戦わずして負けた馬鹿一行は真の『力』を求めて荒井刀剣商までやってきた……ここに一行の
臨むものがあるのか!?
天四斗あまよと、荒井刀剣商
凌霄花しのぎ・そうか「……へぇ〜〜、そうなんですか」
荒井地鞘ちさや「ええ、そうなのよ……それで……この前……」
狗訴くそ「……」
馬鹿「……まぁ、会話が弾んでいるようだから、そっとしておこうぜ……」
狗訴くそ「あ……ああ……」
荒井天剣「……ブーストのことだが……」
イキナリ始まる核心
天剣「……刀と対話し、刀が人に応じたとき、ブースト完了となる。……目印として刃が輝きを増すから
 分かると思う……」
狗訴くそ「……なっ……だから……あの時……」
馬鹿「……スピカやオリビンが……」
偽馬鹿「で、対話って……どうやるんだ!?」
天剣「……刀の意志を感じること……そして心でささやくことだな……」
スタスタスタッ
と、奥へ引っ込む天剣
一同「あ、ちょ……」
ぬっと刀を持って現れる天剣
天剣「……見ていろ……」
コオオオオオオオオッ
刃が光り輝く
一同「んなっ……」
馬鹿「これが……ブースト……」
天剣「……心開けば力も開く……それがブースト……」
馬鹿(……だとすれば……スピカとの戦いのあの時の……アレも……!?)
偽馬鹿「さっそくやってみようぜ!」
嘘阿呆「おう!」
スラッと抜刀する一行
天剣「……ムダだ……」
一同「は!?」
天剣「……お前たちの持つ刀では……対話は出来ん……」
一同「え!?」
バシッ
無言で馬鹿の刀を奪う
馬鹿「あ……」
天剣「使い手に応え、使い手を守り、使い手のために捧げたこの刀はもう……寿命だ……余程……
 激しい死合を超えて来たのか……疲れたろう……もう……休んでも構わん……安らかに眠れ……」
優しげに……悲しげに語る天剣……
ビキッ……バキャアアアッ
と、その次の瞬間……天剣の言葉に呼応するように砕ける馬鹿の刀……
馬鹿「なっ!?」
バキバキッ……ベキッパキインッ
さらに次々と馬鹿一行の持つ刀が砕けていく……
一同「……」
唖然とする一同……
狗訴くそ「あの……これは……!?」
天剣「……案ずるな……お前たちなら……対話もブーストも可能だ……だから……私がお前たちに
 合う刀を譲ってやろう……」
偽馬鹿「おお!?」
霄花そうか「……あら!?……」
と、そこへ……地鞘ちさやと話し込んでいた霄花そうかが帰ってくる。
狗訴くそ「あ、霄花そうか……話は……終わった?」
霄花そうか「……ええ……そちらの方は?」
馬鹿「……何でも刀を譲ってくれるんだとか……」
霄花そうか「へぇ〜、天剣さんって自分の気に入った人にしか刀を打ったり譲ったりしない人だから……気に
 入られたってことかしらねぇ?」
一同(そうなのか!?……)
※『打つ』にしなかったのは日本刀の製作日数が刀を打つ期間(5日〜16日)+刀を研ぐ帰還(1週間弱)+
 鞘を作る期間などを6人分合わせるとトンでもない日数になりそうだからです。(そんなに長い時間を月夜の
 魔獣が待ってくれるわけないしね……)
荒井刀剣商……刀展示室
偽馬鹿「……スゲェな……こりゃ……」
ズラリと並ぶ日本刀……日本刀、日本刀……
馬鹿「……さて……じゃ……」
ひや信子「ねぇねぇ、私も1本もらっていいかな!?」
一同「何に使うんだよ!!」
※最もな意見だ……
信子「え〜〜、脇差でお料理とか……」
霄花そうか「普通に包丁使ってください……」
信子「……そっか、戻し斬りとかになったら大変だもんね……」
一同(戻し斬りできるほどの腕を持っているのかお前……)
……とりあえず、馬鹿一行、ブーストを学び、新たな刀も入手……月夜の魔獣といつでも死合えるぜ!


END

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