朱い宇宙そらの侍・新章ノイエ
第6幕 〜朱き宇宙そらより来たりて!〜



烏丸帝国との死合!烏丸はただ1人で安子ら7人を相手にする……だが、7対1の状況の中でも烏丸の方が
優位に立ち……
天四斗あまよと、烏丸終焉の地
烏丸・アマツ「あはははは……次はどうするのかな?」
正入まさいり五郎「くっ……読んでいたとは……」
国田正貫まさぬき「大丈夫ですか?五郎様?」
五郎「ああ、たいしたことは……」
ビキッ
五郎の右腕にヒビが入る
五郎「ぐっ!?何!?」
烏丸「うふふふ……普通のケリならそこまでいかないだろうけど、相手は君だしね……」
五郎「くっ……足に神鉄を仕込んでいたとでも!?」
烏丸「正解……うふふふ……これで打つ手なしかな?」
珠数恒次たます・こうじ「何が!打つ手なしだ!」
日宗三月ひむね・みつき「そうよ!まだ終ってはないんだから!」
ドッ
飛び出す2人
三月みつき「はああ!!襲焉刃しゅうえんじん業歪わざわい恒次こうじ「うおおおお!虚幎燦殞うつろおおうさんいん!」
ドガギャイインンッ
左の刀で刺突を、右の刀で斬撃を繰り出す三月みつきに十文字に両断にかかる恒次こうじ
ビキッ
恒次こうじ三月みつき「なっ!?」
だが、2人の攻撃は超神鉄で阻まれ……2人の刀にはヒビが入る
烏丸「アハハハハハ……あははははは……」
五郎「いかん!退くんだ!2人とも!それ以上は耐えられんぞ」
恒次こうじ三月みつき「ちいいっ……」
ババッ
烏丸「フン……逃がすか!!」
ドッ
すぐさま間合いを侵食する烏丸
恒次こうじ「は……速っ……」
三月みつき(くっ……間に合わ……)
ガギンンッ
また、両者の間に割り込む安子
烏丸「うふふふ……」
安子「……」
ギリギリギリギリッピシッ
組み合う両者だが、やはり安子の持つ刀にもヒビが入る
烏丸「あはははは……はははは……さすがだよ……さすがだ……真神鉄すら傷つける……君は稀代の
 刀鍛冶だよ!!」
恒次こうじ安子の刀アレは真神鉄製!?」
安子「……くっ……」
力を込めればヒビが進み、力を抜けば圧し負ける……そんな危機的状況の安子
烏丸「この、超神鉄があれば、君たち古き神鉄製ヒューマノイドなど恐るるに足らない……あはははは」
ピシッピシッ
なおも安子の2刀にはヒビが入る
五郎「退け!退くんだ!!そのままではお前だってアブない……」
※あれ?道流みちるさん達は……?どこに!?
安子「……はあっ!」
コアアアアッ
ピンクの光を纏わせ、押し切ろうとする安子
烏丸「ふふん、それしきの開放度……僕にだって出来る!」
コアアアアアッ
安子「ぐ……くう……」
開放度も同じなら、当然安子が競り負けます
ジリジリ……
徐々に圧される安子
烏丸「うふふ……これで最後!!!」
ドシャッドサバサッ
綱國丸鬼こうこく・まき「な……何ですの!?」
突如、宇宙から何かが降って来る
烏丸「こ……これは……馬鹿な!!?そんな……」
それは……黒装束の残骸であった……
キラッ
そして、次に……緑の光が降って来る
国田正貫まさぬき「あれは!!?」
安子「……」
バッ
すぐさま距離を取る安子……そして……
ドズウウウンッ
烏丸「くっ……お早い到着だ……」
大典光おおのり・ひかる「見つけたぜ……烏丸!!」
一同「ひ……ひかる!!!?」
切子を抱え、切子の長尺刀を手にしたひかる……帰還!!
すとっ……
すぐさま切子が地面に降り立つ
烏丸「ええい!!ひかる君……君はつくづく僕の計算を狂わせる……」
恒次こうじ「無事だったなら無事だって言えよな……」
ひかる「話は後だっての……」
烏丸「ええい、前の僕は君に敗れた……それは認めよう!でもね……今回は違う!今回は完璧だ!今回は
 超神鉄がある!!この超神鉄がある限り君に勝ちは無い!!」
キュオアアアアアアッ
ピンクの光を放つ超神鉄
ひかる「フン、俺のせいで計算が狂ったってんならもう貴様の計算は狂ったってことなんだよ!烏丸ぁ!」
コアアアアアアッ
ひかる神魔光叢牙しんまこうそうがからは緑の光が放たれる
烏丸「黙れ!!烏丸帝国は全銀河を制圧する!!」
ひかる「やってみやがれ!!!」
ドガアアアアッ
両雄、激突!!
ビシッ
……しかし、ひかるの刀にもヒビが……
五郎「ダメだ!いかに最高位の開放度とは言え相手は超神鉄なんだぞ!」
安童あんどう切子「……ひかるを……信じて……」
安子「……」
ひかる「ぬ……ぬおおおおおおおおお!!!!!」
烏丸「あはははは……あは……あははは……」
ビキッ
だが、次の瞬間、烏丸の刀にもヒビが
烏丸「な!?……・まさか……」
ひかる「こ……れ……で……終わりだ!!烏丸ぁあああ!!!」
ビキビキビキビキビキッ……
なおも烏丸の刀のヒビは広がる
烏丸「馬鹿な……そんな……こんなことが!!?何故だ!!?」
五郎「……耐久性の限界……今までの激突で……試作型プロト超神鉄に限界が来ていたんだ……」
烏丸「そんな……そんなことが!!?」
ビシッ……バキャアアアッ
ついに超神鉄の刃が砕け……
烏丸「また……またしてもか!!?こんな……こんな結末が!!!?」
ひかる「うおおおおおお!!!」
ズドムッ
一刀両断!!!
烏丸「が……がああああああ!!!!?……僕は……僕は……ただのクローンの1人!!!まだ……
 烏丸帝国は健在だああああ!!!」
ボシュアアアアアアッ
その捨て台詞を最後に……烏丸クローンは消滅した……
ひかる「……はぁ……はぁ……」
切子「……とりあえずは……終った……」
五郎(しかし……まだ烏丸帝国は健在……か?)
一同「……ひかる……」
ひかる「ん?」
一同「おかえり……」
ひかる「……ああ、ただいま……」
……こうして……ひかるは帰って来た……だが、ひかるの他に、烏丸も……また、帰って来たのだ……
烏丸帝国という、強大な力として……


END

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