朱い宇宙そらの侍・祖章エデン
第32幕 〜邂逅!あかい髪の侍〜



ひかるらは神鉄の導きに従い進み、それを追う恒次らはひかるの足取りを順繰りに追う……で、ひかるらはというと……
大典光おおのり・ひかる「……」
とある建物の前にいた……
ひかる「……神鉄に導かれるがまま来たんだけど……」
安童あんどう切子「……」
ひかる「……この中に……いるってのか!?俺の……仇……」
ひかる(……俺から家族を奪ったあかい髪の侍……そして切子にも同じ目にあわせた漢……が!?)
切子「……多分……」
ひかる「……そうか……」
ひかる(……ついに……来たんだな……)
※切子さん……そんな推定でいいんすか!?
ギギギギギギギギッ
そして、2人は仇のアジトへと足を踏み入れる……そして、それを見ていた漢は……
*「ふむん……来たか……フフフ……ならば……歓迎してやらねばなるまい……」
最深部で漢は語る
・
・・
・・・
ひかる「……しっかし……見事なまでに誰もいないな……」
切子「……」
ひかる「……どうなってんだ!?……本当にここに……?」
切子「……神鉄を信じて……」
ひかる「へいへい」
※歓迎する割には誰も出てこないってどういうことですか!?(おいおい)
とか何とか言っているうちに最深部へと足を踏み入れる
ひかる(……な……何だ!?……殺気か!?これ……!?)
入った途端にまとわり付くような気が部屋を支配する
ひかる(くっ……こいつは気を抜けん……)
ひかる「切子……大丈夫か!?」
切子「……平気」
*「……ようやく……ここまでたどり着いたか……」
闇の奥から聞こえる声
ひかる「何!!?」
その声を聞いた途端……ひかるの動きが凍った……
ひかる(……なんで……この……声……!?)
コツコツコツコツ……
そして、ひかるに向かって歩いてくる漢
*「待っていたぞ……ひかる……」
やがてひかるにも漢の全容がハッキリと分かる程度まで近づかれる……
ひかる「馬鹿な……馬鹿な……馬鹿な……そんな馬鹿な……なっ……どうして……こんな……」
目の前に居るのは紛れも無く朱い髪の侍……だが……それは……紛れも無く髪を赤く染めたひかるの父親で
あった……
ひかる「な……なんで!!?……こんな……こんな……お……おや……」
*「フッ……」
キュゴアアアッ
漢が持つ刀からピンクのひかるが放たれ……
*「……そして、さよならだ!」
ズオンッ
ひかる……一撃で死す……!?
ドギャアアアッ
ひかる「が……がふっ!!?な……何が!?」
いきなり弾き飛ばされ壁にたたきつけられるひかる
切子「……」
咄嗟に動けなくなったひかるを吹き飛ばし、救ったのだ……
※もうちょっと優しく救いましょうよ、切子さん……
ばっ
両手を広げて盾になろうとする切子
ひかる「……やめろ、切子……逃げるんだ!」
*「……ならば、先に死ね!」
ズヴァシュアアッドオオオオオンッ
ひかる「き……切子!!?」
切子……ピンクの光と共に消ゆ……
ひかる「あ……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」
そのとき、ひかるの中で何かが弾けた……
ゴアアアアアッ
怒りの突進……神魔光叢牙しんまこうそうががピンクの光を纏う
ひかる「貴様ああああああああ!!!!」
ゴッ
そのまま渾身の一撃を叩き込もうとするが……
*「その程度で俺を斃せると思うな……ガキが!」
ズドゴアアアアアッバキャアアアッ
ひかる「んな!!?」
だが、返り討ちにあい、そのまま神魔光叢牙しんまこうそうがを砕かれ、弾き飛ばされる
ドンッ
ひかる「ぐ……は!!?」
*「ハハハハハ……ハハハハ!ひかる……実にくだらん……ずっとお前が来ることを待っていたと言うのに
 ……これでは待っていた意味が無いわ!」
ズオオオオオオオオッ
漢の刀にピンクの光が集う
ひかる「ぐ……くそっ……」
神魔光叢牙しんまこうそうがに眼をやるが刀身が消滅したも同然……万事休す……
ストッ
と、そのとき、人影が2人の間に割ってはいる
烏丸・アマツ「はろぅ。ひかるひかる「か……烏丸……!」
烏丸「んふふふ……」
*「邪魔だてするなら……お前とて容赦はせんぞ……」
烏丸「ご安心を……僕はただ全ての真実を語りに来ただけだよ……そろそろ頃合だろうしね……」
ひかる「全ての真実……だと!?」
烏丸「そうだよ。ひかる……君も知りたいだろう?なぜ自分の仇が父親の姿をしているのか……を」
ひかる「……」
烏丸「……全ては十数年前に起きた……いや、その原因となるべく存在はそれよりも遥か昔に出来ていた
 んだけどねぇ……」
ひかる「何ぃ!?」
……烏丸の口から告げられるは真実!!?それを聞いたひかるは……どう動く!?


続

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