つくがく de SS
課外活動の11・中篇



ある日の放課後、けいの発案で冬が迫るこの時期に唐突に肝試しを行うことになった一行・・・男女ペアとなり
理科室、音楽室、保健室を経て図書室で記念写真を取るまでに誰が一番怖がりかを決めることになり・・・
氷菓子茜薙ひがね・せな「では、行ってくる」
第一陣・・・茜薙せな&フィル
フィル「・・・」
茜薙せな「・・・」
無言のまま、2人は第1のポイント、理科室へ脚を運ぶ
てんてれ〜んて〜〜ん、てんて〜ん茜薙せな「な・・・んだ!?」
突如どこかで聞いたことのある効果音が鳴り出し・・・
どんどろどろどろどろ・・・
青黒い髪の少女がうらめしそうに某貞子がディスプレイから這い出すかのように登場する・・・と、いうか、
理科室に設置してあるTV(の枠部分)から文字通り某貞子のように登場する
※暗いから枠だけなのかTVなのかなんてパっとみ分からないのです・・・よ、きっと。
茜薙せな「のはっ?!」
フィル「ひぎっ!!?」
すうっ
うら美「茜薙せな、フィル共に1回のビビリカウントと、なります」
フィル「ひいっ!?」
うら美、ここぞとばかりに参上し、カウントを告げる。・・・ちなみに、フィルはうら美が青黒い髪の少女と
重なるように登場したので再び驚く
※つまり、フィル君、実質カウント2・・・
茜薙せな「・・・と、とりあえず、第一の関門は・・・突破・・・と、いうことで・・・行くぞ・・・フィル」
フィル「あう〜〜、待ってよ〜〜〜」
・
・・
・・・
一方・・・第二陣、司とファインは・・・
司「・・・アレは心臓に悪かった・・・」
青黒い髪の毛の少女に驚かされた司とファインは・・・そのまま第2のポイント、音楽室へと足を運ぶ
てて、てて♪
司「・・・」
また、どこぞで聞いたことのあるような効果音が鳴り出し・・・
ひゅ〜〜〜どろどろどろどろどろ・・・
ぐるぐると回る緑色の輪っかがまるで人魂のように多数出現・・・そして、半透明でうらめしい表情の薄緑色の
髪の黒装束の少女が出現する
司「のひゃあ!?」
ファイン「ふぁえええええええええ〜!」
ガタガタガタガタガタッ
司「ちょ・・・ちょっと・・・待て!」
ファインの驚き・・・その叫び声は音楽室を揺るがし・・・壁に懸けてあった肖像画やら机が振動で崩れ落ちて
くる
*「わわわわわわ!!?」
司「どぅわぁああ!!?」
うら美「・・・司、ビビリ3カウント・・・となります」
すうっと呑気に上空からカウントを行っているうら美
ヒュオオオオオオ〜〜〜
とりあえず、この場を鎮静化させようと脅かし役の少女はファインの苦手な寒気を巻き起こしてみる
ファイン「さ・・・寒ぅ〜〜い・・・・」
司「ふえっくしょぉおおい!!」
うら美「・・・」
大きなくしゃみ・・・アレもカウントに数えるべきなのか・・・と考えるうら美
とりあえず・・・いくらなんでも驚いたわけじゃないのでカウントの対象外とするうら美であった・・・
司「・・・と、ともかく・・・つ、次行こうか・・・」
ファイン「そそ・・・そうするぅ〜〜」
・
・・
・・・
一方・・・第3陣、慶治とフェアは・・・
芹沢慶治「・・・アレは卑怯ではないのか?・・・私に対して・・・そうは思わぬか?フェアよ・・・」
フェア「う〜〜ん、でも、あれって・・・厳密には意味が違うし・・・」
理科室はとりあえず難なく突破した2人だったのだが・・・音楽室で、煩雑に電子機械が突っ込まれたダンボール
に『さば』などと書かれていたのをみつけ思わず叫んでしまった慶治であった・・・
※ちなみに、驚いた際に天狗の本性が出た慶治は・・・その際の石降り現象により、フェアがとばっちりを
 受けて驚くことに・・・
とりあえず、2人は次の目的地である保健室へと足を運ぶ
保健室
(しゃ)てて、てて(しゃら)〜〜♪
フェア「ん!」
何かあまり聞きなれない効果音がなったかと思うと・・・
ヒュッドスッ
慶治「おおっ!?」
フェア「はうっ!?」
突如上空から2人の間めがけてパイルバンカーが突っ込んでくる。
※あの、脅かし役の黄色いショートカットの少女・・・保健室の床にあけた穴・・・ちゃんと塞がないと・・・
 保健室なのに怪我する場所になっちゃうぞ・・・
思わず天狗の本性が出た慶治。音楽室と同じく背中に羽が生え、石降り現象と・・・
フェア「何度も同じ手にはかからない!!」
すすっと振ってくる石を回避するのだが・・・
ボボッ
フェア「なんですって〜!!」
更に天狗火もまきおこり、結局驚いてしまう
うら美「芹沢先生、ビビリカウント2、フェア、カウント3・・・でございます。」
フェア「・・・芹沢先生!!」
恨めしそうに慶治を睨むフェア・・・
ズボッ
と、その時、床に突き刺さったパイルバンカーが勝手に抜け、ふよふよ浮きながらフェアに迫る
慶治「ハッ!」
ドンッ
フェア「はうっ!!」
ガキィンッ
フェアを突き飛ばし、持ち前の雌雄剣でパイルバンカーを受ける慶治
うら美「・・・」
今のフェアの叫び声は・・・カウントの対象外ですね・・・と、1人呑気にそんなことを考えているうら美で
あった・・・
慶治「・・・早々にこの場を離れる!」
フェア「了解!」
タタッ
と、いうわけで第3の関門を何とかくぐり抜ける慶治とフェア・・・
うら美「・・・そろそろ第1陣は図書館にたどり着いたころですかねぇ・・・」
パイルバンカーが残された保健室でそんなことをひとり呟くうら美・・・
さてさて・・・不名誉なビビリ・オブ・ザ・イヤーは誰の手に!?
・・・それと、ササとけいは・・・


続

前の話へ 戻る 次の話へ