Eighter -Scarlet Nocturne-
2nder 〜盗まれし錻力野郎 B〜
#3
一方その頃、大人玩具堂では……
＊「邪魔ヲすル」
＊「……ええっと……お客さんですか？」
と、次の瞬間、奥の方で商品の棚卸をやっていた店長の辜木覇図流は血相を変えて駆けつける
辜木覇図流「馬鹿野郎ッ！貴様ッ！俺たちを誰だと思っていやがる！……あ、間違えた、この方を誰だと思ってい
やがる」
※普通『俺たち』と『この方』を間違えるか？
そのままゴツンと拳骨を一発
＊「ってぇ……」
覇図流「良いか、この二人はなぁ……マオ様の使いだ……」
＊「マオ……様ぁ？」
その名前をきかされ、流石にその店員もハっとする……
この店は中華マフィア、有嗎幇が隠れ蓑として経営している……そして、そのマフィアのドンがマオであること
を以前聞かされたことがあったからだ。
＊「じゃ、じゃ、この二人は……」
覇図流「ああ、有嗎幇のNo.2……美様と代様だ……覚えておけ！」
＊「はっ……」
＊「そンなことはさてオき……」
＊「本題ニ移らせテもラオう」
有嗎幇のNo.2が表だってこんな場所に出向く理由など一つしか見当たらない。
＊、＊「奪ワれたブツを取リ返せ」
覇図流「そ、それは、分かっておりますが……」
＊「紹介状ガある……これを使エば……とある組織ト話がつけらレル」
覇図流「紹介状……ですか？」
代と呼ばれる漢が懐から一枚の封筒を取り出す。
それは、無論、先ほどEighter本部で総介らがいずれこちらに依頼が来るだろうと……そう予見した依頼そのも
のであった
＊、＊「速やかニ……やれ！」
覇図流「はっ、我が命に代えましてもッ！」
紹介状を渡すとマオ一行はその場を後にするのであった。
覇図流「と、言うわけだ、俺はEighter本部とやらへ行ってくる」
＊「はい、留守番はお任せください。なんたってこう見えてもおれは、は〇るすを一日でコンプリートしたことが
ある留守番の達人ですから！」
※エロゲーで留守番の達人を名乗るとかお前頭おかしいんじゃねぇの？
＊「更にはじ〇しゃやは〇ギャルも……」
さしもの覇図流も、本当にこんな奴に任せて大丈夫なんだろうかと不安を抱えつつも、店を後にするのであった
※はじ〇ャルだけ、はじめての〇〇シリーズに連なるエロゲータイトルじゃねぇからッ！
#4
天四斗、Eighter本部
覇図流「ここか……」
紹介状……とは別に地図を頼りにEighter本部を訪れた覇図流は早速中に入る。
梔曹「依頼の方ですか？」
覇図流「……ああ、そうだ……私は、大人玩具堂を経営している辜木覇図流という者だ」
曹（マジで来たのかよ……）
さておき、立ち話も何だと言うことで、曹は早速覇図流を奥へ通し、與鷹を呼んでくる
梓與鷹「ええと……」
覇図流「……改めて言うまでもないかとは思うが……」
すすっと名刺を差し出す覇図流。
その名詞には『貴方の心のスキーマ、お埋め致します』などとワケの分からないことが書かれていた。
隙間ちゃうんかいッ！
覇図流「今回来たのは他でもない……盗まれたゲキ・ガンガー人形を是非貴方方の力で取り戻して貰いたいと思い
まして……」
こちらが紹介状ですと、懐から封筒を一枚取り出す覇図流
曹（紹介状なんて俺、初めて見たぜ）
與鷹（こらこら、茶化すな……）
與鷹「紹介状…ですか？」
それは、どちらから？と與鷹がふと、思い立った素朴な疑問な感じで投げかけると、途端に黙りこむ覇図流。
暫くして何かを思いついたような表情で彼はこう続ける。
覇図流「……マ、マオさんという私の恩人のようなお方でして……事のあらましを告げた所、だったら、良いとこ
ろがあるとして紹介されたのが、貴方方だったと言うわけです」
この漢、中々に役者である
覇図流「何としてでも……盗まれたあのゲキ・ガンガー人形を取り戻してください！お願いします！」
與鷹「分かりました。何か進展がありましたら連絡いたします」
覇図流「おお、ありがとうございますッ！」
頭を何度も下げて依頼をすると、覇図流は連絡先を渡してEighter本部を後にするのであった。
曹「で、どうすんだ？……」
與鷹「どうするって……まぁ、依頼されたからには全力で探せばいいだろう」
こちらには運の女神こと、かんながいるんだから、探し出すこと自体は造作もないことなのだ。
曹「いや、そうじゃなくて……」
総介に告げ口するのかどうかだよと言い出す曹に対し、與鷹は呆れ顔だ。
いや、まぁ、確かに告げ口には変わりないんだが……なんかこう、もうちょっとあるだろといった感じだ。
続
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