Eighter -Noble Gathering-
37ther 〜魔の海域は地獄へ B〜



#3
ある日突然Eighterを訪れた総介は、かんなにアトランティスを駆使してとあるプログラムの作成を依頼する
……アトランティスを使えない自分の無力さを呪う與鷹であったが……プログラムは無事に完成する。
……さて、そんなことはおいといて、その頃、潜水海賊として裏の顔を持つ政府高官から恐れられている黒き潟
はとある依頼により、マラッカ海峡の調査に乗り出していた……
立浪たつなみ宇美「どしたのよ!?」
山並界次「見ろよ、これ……」
そのままレーダーを指差す界次
大和玻璃やまと・はり「何これ?」
レーダーを覗き込んだ玻璃はりも唖然とする……
そこには、海中、海上に所せましと並ぶ赤い印……敵を示すマークである。
……通常のレーダーなら一本のラインがぐるぐる回るような映像の中、赤い三角形が少しずつこちらに迫ってくる
図……なのではあるが、しかし、この潜水艦・マウンタンドのレーダーは違っていた……
簡単なマップに潜水艦、戦艦を真っ赤に染めたようなシンボルが描かれている。
それは例えるならば、スーパー□ボット大戦の出撃後の図のようであった……
界次「何だよ……ヴェラ・ガルフ級空母が3隻シーバット級潜水艦が5隻シーウルフ級潜水艦が6隻って……」
赤いシンボルに触れるとゲームと同じように敵のステータスが表示される。
更に、HPとかパイロットとかは全て????になっているところもばっちりと再現されている
ヴェラ・ガルフ級空母、シーバット級潜水艦、シーウルフ級潜水艦……それは沈黙の艦隊シリーズに出てくる
世界最強の空母であり、潜水艦であった……
中でもシーバット級潜水艦は潜水艦でありながら一つの独立国家として世界に名を馳せた伝説の潜水艦である。
界次「合同軍事演習!?……なワケはないわな……こんな……魔の海域で軍事演習など……」
特攻野郎「……やはり、こうなるか……」
一同「はい!?」
と、その時、特攻野郎が静かに呟く
玻璃はり「どういうこと?もしかして、これ、アナタが仕組んだことなの?」
家を出たとはいえ財閥の娘、彼女の発言は他を威圧する
千鳥「いえ、そういうわけではありません」
そのプレッシャーに負けず、千鳥が特攻野郎の代わりに口を開く
特攻野郎「シャンバラはどこだ!?」
玻璃はり「シャンバラ!?」
次に、特攻野郎はその単語を呟く
宇美「ちょ、ちょっと待ちなさい……なぜ、あなたがその名前を知っているの!?」
シャンバラ……それは、この潜水艦・マウンタンドに搭載されているメインコンピュータにして、九大オーパーツ
CPがひとつ……
空間をコントロールする力を持つシャンバラのおかげで、黒き潟は一度も座礁することなく航行が出来るのだ

#4
千鳥「今はそんなことを言っている場合ではありません。けい……ンッ……とにかく、彼に従ってください」
宇美「そんな、急に、あなた、何さまのつもり?」
特攻野郎「死にたくなかったら……シャンバラのもとへ案内するんだ!」
しかし、特攻野郎の気迫に圧され、3人は引き下がる
玻璃はり「……まさか、あの艦隊は私達を狙って?」
界次「何?まさか……」
しかし、潜水海賊・黒き潟は政府の裏金や表沙汰に出来ない宝石をメインに奪い去ってきた海賊である……
ならば、合同軍事演習という名目で完膚なきまでにたたきつぶそうなどと考える政府高官が現れても不思議では
ない
特攻野郎「早くしろ!ぐずぐずしていると魚雷の餌食だぞ!!」
界次「クッ……だが……」
千鳥「彼を信じてください」
一同「……」
界次「……わかった……こっちだ……」
そして、界次は特攻野郎をシャンバラの元へと案内する
特攻野郎「……これが、シャンバラか……」
玻璃はり「シャンバラ……?」
それは、アトランティスとよく似た形状の物体……違うのは、ランプのカラーのみだ……
界次「で、何をするつもりなんだ?アンタ……」
言っておくが、俺たちでも、このシャンバラを完全に使いこなせるわけじゃないんだぞ……と問題発言を行う
界次
そんな彼の言葉を無視し、特攻野郎は懐から漆黒の板を取り出す
界次「な……何だ!?それは!?」
それは紛う事なきカオスプレートであった。
特攻野郎「ツェルツラには劣るが……その機能の一部を再現してもらったプログラム……いや、お前らに言った
 ところで理解はできまい」
一同「はい?」
何のこっちゃ?と一行。
ツェルツラというのも、件の九大オーパーツCPの一つである。
それが持つ昨日の劣化版というのは……一体?

一方、海上にて、黒き潟を殲滅せんといきり立つ艦隊は……

*「全艦……斉射!目標……黒き潟の潜水艦!!塵一つ残すな!!」
一同「イエス!サー・リョーラ・夏寒なつかん」
艦隊の総司令官、リョーラ・夏寒なつかんの命を受け、各空母、潜水艦は一斉に魚雷やらミサイルを撃ち込む
ゴグガアアアアアアア〜〜〜〜ンッ
宇美「うわわわ!!?」
海中での爆発は地上の爆発よりも凄まじい……その衝撃に、一同も咄嗟に近くの何かにしがみつく
玻璃はり「ちょ、ちょっと……大丈夫なの!?!この潜水艦……」
魚雷の爆発によりかなり揺れる艦内
特攻野郎「……心配など無用……」
千鳥(……現代科学がオーパーツに敵うはずはないですし)
そして、そんな中、特攻野郎は黙々とカオスプレートをシャンバラに投入する。
果たして、黒き潟はこの危機を脱することが出来るのか?
……そして、特攻野郎と千鳥の正体は?


続

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