Eighter -Noble Gathering-
37ther 〜魔の海域は地獄へ A〜



#0
潜水海賊……それは潜水艦を駆使し、マラッカ海峡にて政府高官相手に海賊行為を行う海賊ユニット……
狙うものは裏金、窃盗品だけになかなか公には出来ないのが特徴である。
今回はそんな潜水海賊、『黒の潟』に焦点を当てたもの……

#1
某国、某所
*「……潜水海賊か……」
*「これまで数々の煮え湯を飲まされてきたわけですが……」
*「ああ、このままおめおめと引き下がっていられるかよ……」
*「奴ら……地獄を見ることになるだろう!」
一同「フフフ……フハハハハハ……」
裏金で私腹を肥やしていた政府高官ズは遂に、潜水海賊・黒き潟の殲滅に乗り出すこととなる……

一方……

天四斗あまよと、Eighter本部
梓與鷹よたか「……総……」
総介が、ふらっとやってきたのはつい数分前のことである。
無論、秘書たる山咲やまざき桜も総介の傍らに立っている
與鷹よたか「どうしたんだ?総介」
かみ総介「……頼みたいことがある……」
與鷹よたか「お前が頼みたいことなんて珍しいな……」
総介「ああ……これはお前たち……いや、アトランティスでしかできないことだからな……」
與鷹よたか「何だ?どういう?」
白拍子かんな「……分かりました。早速引き受けましょう」
與鷹よたか「かんな?」
そして、與鷹よたかがぽかんとする中、かんなは颯爽と総介の依頼を受け、アトランティスを操作する
総介「……頼むぞ……3日以内に仕上げてほしい」
かんな「はいはい、任せてくださいエルとルシャも手伝ってください」
ルシャーティー・エィユゥミス「4日3時間1分28秒ぶりですね」
エル・オンブレ・ドラド「手伝う……?」
かんなが呼びかけると、空間スクリーンが出現し、ルシャが登場、また、エルもEighter本部の上の階から降りて
くる
かんな「すみません、エル、あなたの力を存分に発揮できる仕事ではないのですが、何分時間がなくて……」
エル「まぁ、いいけど……」
ルシャーティー「なるほど……このプログラムを作るわけですか……」
與鷹よたか「話が見えないんだが……」
総介「……今は多くを語っていられない……行くぞ、山咲やまざき山咲やまざき桜「はい、警部」
そう言って、総介は早々に去っていく
與鷹よたか「……何なんだ?」
そして、聞き迫る表情でアトランティスを操作するかんなを前に、與鷹よたかはとても聞きだせる雰囲気ではなかった
與鷹よたか(クソッ……俺にもオーパーツCPを使いこなせる力があれば……)
現状、オーパーツCPを使いこなせるのはかんな、エル、ルシャのみである。
※エルはオーパーツCPですから当然なのですが……
もっとも、かれんも與鷹よたか以上に使いこなせるし、かなりは、かんな以上に使いこなすことが可能ではある。
だが、かれんでは足りない……そして、かなりは総介如きの依頼では動いてくれない……
だから、必然的にかんなに頼るしかないのだ……

#2
そして、それから3日後……総介から依頼されたプログラムを完成させたかんな(と、エル、ルシャ)はその
プログラムを総介の持つモバイル端末(オーパーツ)……CPMGへ転送することとなる

一方、その頃……

日本、某漁港
山並界次「……アンタかい?今回の依頼人ってのは?」
*「……ああ、そうだ」
界次は日本で2人の依頼人を潜水艦・マウンタンドに乗せていた……
愛想のない男性と、その男によりそう女性……
立浪たつなみ宇美「マラッカ海峡の海域調査だって?」
*「ええ。魔の海域、その調査を行うことでこれまで以上に事故を防ごうと……そういうわけなのよ」
大和玻璃やまと・はり「ふぅん」
玻璃はりが会話に口を挟むと、その彼女を見てヒソヒソと話し合う依頼人の男女
*(……彼女が……大和財閥の娘……か……)
*(ええ、どうやらそのようですね……)
※おや!?この2人……どうやら大和財閥のことについて何か知っているみたいですが……果たして……
界次「……おっと、アンタ、名前は何?」
その前に、依頼人の名前位は聞いておきたい……と別にアナタのために忘れていたんじゃないからね!と
界次が依頼人に名前を尋ねる
*「……特攻野郎とでも名乗っておく……」
*「けい……ンッ……」
一同「はい!?」
明らかに本名ではない……
特攻野郎「こっちは助手の千鳥だ……」
そして、何事もなかったかのように女性の方の紹介を行う特攻野郎
※なぜに彼が『特攻野郎』と名乗り出したのか……そして、千鳥は何を言いかけようとしたのか……今はまだ
 なぞのままで……
界次(なんか胡散臭い連中だな……)
宇美(この依頼、受けても大丈夫なの?)
玻璃はり(確かに、見た感じ、マラッカ海峡を調査したいってわけでもなさそうだし……)
どうする?依頼取り下げる?と玻璃はり
千鳥「……」
特攻野郎「……」
3人が会議を行っている中、じっと待っている依頼人
宇美「あ〜〜、もう、分かった。分かった……依頼引き受けてあげるわよ!」
業を煮やして宇美がそんなことを言い出し、そして、5人を乗せた潜水艦はマラッカ海峡へと向かうのであった

マラッカ海峡付近……

界次「並の潜水艦じゃあ、この海域を潜り抜けることは不可能だぜ」
特攻野郎「……だろうな……」
宇美「だろうなって……あの……」
千鳥「何か特別な航行システムでも搭載されているのですか?」
玻璃はり「まぁ、そういうことになるわね……詳しくは言えないけど……」
特攻野郎(……やはり……か……)
界次「うおっ!?なんだこりゃ!?」
と、そのとき、突如レーダーを見ていた界次が叫び出す。
一体、何があったというのか?


続

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