Eighter -Midnight Howling-
40ther 〜無得点の折り返し B〜
#3
暴走するかんな……彼女を止めるべく、正気を取り戻した?かなりが動く。
果たして、かんなは無事に正気に戻るのか
ついでにかれんの方は大丈夫なのか?
※ついで扱いのかれん……
ここで再びかんなの深層心理の中へ……
ずるずると、どこまでも果てしなく落ちていく。そんな感覚の中、かんなは目を覚ます
白拍子かんな「こ、ここは……!?」
そして、いまだに自分のそっ首をつかんで離さない光り輝くナニカ。二人で一緒に果てしない深淵の底へと落ち
て行っている。そんな感じだ。
かんな(……)
まだ、わからないことばかりなのだが、一つだけわかることがある。コレはまだ早い……いずれ、コレを使う時
がくるのかもしれない……だが、それでも、今はそのときではない。
かんな「くっ」
ぐぐぐぐっ
自分の首を絞めるナニカの腕を掴んで引きはがそうと試みるかんな
かんな「私は、あなたなんかには屈しない!」
バアンッ
その次の瞬間、世界がはじけ飛んだ。光り輝くナニカも驚き慄いたかのように見えた。
そして、かんなは元の場所(と言っても、深層心理の中ですが……)に戻っていた
かんな(茜瑙哭(……)
茜瑙哭((……)
茜瑙哭(から見ても、かんなは今まで以上に誇り高く感じられた。
それは、茜瑙哭(が今以上にかんなに力を貸したくなるほど……
茜瑙哭((先ほどのアレは……)
かんな(一応は、折り合いをつけて帰ってきました)
茜瑙哭((なるほど……な……)
かんな(お手数をかけてしまいましたね……)
茜瑙哭((何の……こっちもこっちで面白い出会いがあったからな……)
かんな(面白い出会い……ですか?)
それは茜瑙哭(の新たなる器との邂逅。
先ほどの一瞬(?)かんなと茜瑙哭(とのリンクが切れていた時分の出来事……それは一瞬のような、永劫の様な
中での邂逅。
茜瑙哭(は自分の新たなる器とも邂逅していたのだった。
器と言うと語弊があるかもしれないが、要は茜瑙哭(が力を貸すに足る存在という意味だ。
かんな(今はまだ、私に力を貸してくれますか?)
茜瑙哭((ああ、いいだろう。その魂が、誇りで満ちている限り……)
さぁ、そろそろ目覚めの時だ……
カッ
一同「うっ!?」
そして、話は戻る。
……かなりがかれんを盾に意識のないかんなの攻撃を何度となく防いだ後、それは起こった。
かんなを中心に眩い光が放たれる。
ドオンンッ
そして、かんなを爆心地にレンの硝子破片がはじけ飛ぶ
#4
白拍子かなり「ようやくお目覚めねぇ、かんな……」
過初叨素(「ふ、ふふふ……これこそ我が求めていたもの!」
かんなよりも先に過初叨素(がいやらしい笑みと共にかんなに歩み寄る。
梓與鷹(「な、何だ?何が……?」
かんな「下衆い目で見るな」
今まで以上にかんなの額に茜瑙哭(の印が光り輝き、その神氣も今まで以上に神々しくなっていた。
過初叨素(「下衆い、とは無礼極まる言葉……」
我が尽力なければ、お前はそこに至らなかったのだ。だから、感謝はすれど、蔑む謂れ無しと続ける。
かなり「さぁて、それはどうかしらね?」
かんなが目覚めたことで興味をなくし方の様にぽいっとかれんを放り投げるかなり。
ゴチンッ
地面に頭から激突するかれん
白拍子かれん「痛ッ……なんか全身滅茶苦茶痛いんですけど!」
それが功を成した……というのは多分絶対嘘だが、かれんもかんなに続いて正気を取り戻す。
かなり「え?気持ちイイ!の間違いじゃないの?」
かれん「そんなわけあるかい!」
カカッ
かなりに憤慨するかれん。その額に輝く奠夷瑪(の印はいつも以上に眩く、そして、纏う神氣もかんなと動揺にい
つも以上に神々しかった。
與鷹((これは……修行完遂ってことなのか?それとも……)
そんな三姉妹を見て、與鷹(はふと思う。
過初叨素(「その力、見掛け倒しでなければいいがな……」
三姉妹の心に突き刺さっていた、そして、三姉妹からはじけ飛んで彼方へと飛んでいったレンの硝子破片が集ま
りだす。
レンの硝子の再構成。そのまま距離を詰め、かんなに迫り兇刃を振り下ろす
ガカッ
かんなはかんなで神滅超越者(をもってしてそれを受ける。
過初叨素(「神滅の力……無くなったようだな……」
かんな「なんのことですか?」
過初叨素(「フン、覚えていないのならばそれで結構……脅威が一つ消えただけのことよ」
ドオンッ
與鷹(「か、かんな!」
その直後、力任せにかんなが弾き飛ばされる。
過初叨素(「正気を取り戻し、幾許かは力を得たようだが……進化の道を逸れたようだな……つまらん」
かなり「あら、理性を失い、ただ目に映る全てを滅するだけの修羅に至ることは進化とは言わないのよ」
過初叨素(「ふん……先ほどの力は確かに恐怖を感じたが、今は微塵も感じない……それは、つまり……」
かなり「いいえ、ここからが本番よ?」
そう呟きつつ、かなりは真殺影刃を大鎌の形状にシェイプシフトさせる。
かんな「……」
かんなも無言で神滅超越者(の刃を五尺に伸ばし……
かれん「ええ、そうね……こうすればよかったのよね……」
かれんは右手に予兆共鳴者(を持ち、左手に炎を集めて刃を作る。
かなり「いくわよ!」
死合はここからが本番だ!?
続
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