Eighter -Extra Voyage-
40ther 〜謎の自殺とイジメ A〜



#0
 イジメによる自殺は悲しむべき事件である……が、今回の事件は違っていたのである……どう違っていたのかと
言うと……それは見てからのお楽しみ……と、言うわけで、これはそんなイジメに纏わるエルガイム
※エ『ルガイム』じゃなく、エ『ピソード』だからッ!!
 なお、今回もEighterのメンバーとかオーパーツとか出てきません。
※だから、それ、本当に『Eighter』の枠でやる話なの?

#1
 富山県、高岡、鳩山(きゅうやま)鳩山内子(きゅうやま・だいこ)「ほらほら!早く降りて来い!!メシ抜きにするぞ!!」
 死〜〜〜〜〜ん
 その……閑静な住宅で事件は起こった……
内子(だいこ)「ったく、いつまで寝ているのよ!!さっさと起きろ!!」
 バッ
 勢い良く布団をめくる……と、そこには……
内子(だいこ)「ね……寝る……は『寝る』でも……永眠んん!?」
※いやいや、いくら冗談が好きな親でも子供が死んだ時までこんなこと言いませんよ!

 10分後、駆けつけた警察は……
警官「死亡したのは鳩山閣次(きゅうやま・かくじ)、17歳……」
内子(だいこ)「どうして……どうしてウチの子が自殺なんかしなけりゃいけないのよ!!!」
 憤慨する奥さんを宥める志摩警部
志摩椅埴亜(いじえ)「落ち着いてください、奥さん」
警官「奥さん、閣次(かくじ)さんがイジメにあっていたとか……そういう噂は聞きませんか?」
内子(だいこ)「そんなこと、初耳ですよ!」
椅埴亜(いじえ)「……まぁ、確かに、こういう場合は親に隠すってのが筋だ……」
警官「志摩警部……じゃあ……」
椅埴亜(いじえ)「うむ。一番手っ取り早いのは、クラスメイトに聞くこった」
警官「なるほど」
 と、言うわけで、早速閣次(かくじ)の通っていた高校へと向かう警官
 富山県、高岡南高校
生徒「ええ!鳩山(きゅうやま)死んだの!?」
警官「……ああ、そうなんだが……」
 それで……ちょっと話をしたいんだが……と言いだそうとする志摩警部だったが……生徒の反応は……
生徒「いやっ……たああああ……あ?」
 ガッツポーズを取ろうとする生徒達、しかし思いとどまる……
椅埴亜(いじえ)「おいおい、君たち、お前たちの仲間が死んだんだぞ」
生徒「す、すみません……でも……」
警官(こりゃイジメが原因ってのは確定事項だな……)
 やはり、クラスメイトのイジメが原因で、死に……と思う警官一行であった……が、しかし……生徒の次の発言
に驚かざるをえない……

#2
一同「みんな、アイツにイジメられていたんです……アイツは……あいつは……あいつはぁアアア……人の生き血
をすするギャングなんです!!暴行、カツアゲ、遅刻、早退、無断欠席、強姦、ドラッグ……何でもアリなヤツな
んですッ!!」
 力説する一同
警官「はい!?」
 ……そう、そうなのだ、今回の事件は『イジメの被害者が自殺』したのではなく、『イジメの加害者が自殺』し
たのだ……
警官「ちょ、ちょっと待て……普通逆だろ!?」
生徒「え?何がですか!?」
椅埴亜(いじえ)「いや……何がって……」
椅埴亜(いじえ)(普通は、イジメられている人が耐え切れず自殺するモンなんだが……なんでまたイジメている方が自殺し
てしまうんだ!?おかしいだろ!?)
警官(志摩警部……きっと、イジメという罪の意識に苛まれて)
椅埴亜(いじえ)(だったら最初からイジメなんて起こさないだろ!)
警官(確かに、イジメとは遊び感覚で行うものですよね……)
 た、確かに、そうですよね……罪の呵責に悩まされている人間がイジメを行うなんてありえないよな……と警官
椅埴亜(いじえ)「……困ったな……まさか……こんな事実が発覚するとは……」
警官「志摩警部……じゃ、一体……彼はなんの理由があって自殺したんです!?」
椅埴亜(いじえ)「……いや、それを調べるのが俺達の仕事なんだが……」
警官「そ、そうですよね……」
 それに、こんなことをしていると上警部がなんだかんだと五月蠅く言ってくるよな……と警官は口ぐちに……
椅埴亜(いじえ)「ひとまず署に戻る……それからだ……」
警官「はい。志摩警部……」

 警察署に戻った一行は……
 富山県、富山県警
椅埴亜(いじえ)「まずは友好関係だ!もしかしたらだれかにヤラされてイジメを敢行していただけなのかもしれん」
警官「はっ、すでに調べ上げております。ホトケの鳩山閣次(きゅうやま・かくじ)は生前、クラスメイトだけではなく、隣のクラスの生
徒や後輩、果てには先輩、先生にまでイジメを行っていたもよう……完全に一匹狼……いえ、彼に逆らえる人物は
いなかったようです……」
椅埴亜(いじえ)「それは高岡南の中でのことだろう?」
警官「はっそうでありますが……」
椅埴亜(いじえ)「高校以前のことはどうだ!?」
警官「はい、それについては私が……ええとですね……やはり中学、小学校と同じように彼に逆らえる人物はいな
かったとのことです」
椅埴亜(いじえ)「なんだと!?」
警官「生まれながらに凶暴だったそうで、幼稚園のころも、大人もとはいえませんが、やはり逆らえる人物はいな
かったとのことです……」
椅埴亜(いじえ)「ええい……」
 では、一体何が自殺の原因なのか!?


続

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