Eighter -Extra Voyage-
38ther 〜中三と老人の戦争〜



#0
 『中三男子……道端ですれ違った老人と刺し違えて死亡』……今回はそんな前代未聞の事件の顛末を綴ったエピ
オン零号機
※銀色の右腕と飛び道具を持つエピオンか?

#1
 東京都、某所
*「はぁ〜〜〜、毎日、毎日……勉強、勉強って本当、イヤになるよな〜〜」
*「全くだぜ……やれ、受験戦争だ〜〜って本当、イヤになる……」
 ほのぼのとした(?)帰り道……2人の学生は他愛ない話をしながらとある老人とすれ違う……のだが、それが
全ての始まりであり、終わりだった……
 ピクッ
*「何じゃと!?」
 イキナリ振り返る老人
*「な……何だよ!?ジイさん!?」
*「そんなチャラチャラした格好では合格(うか)るモンも不合格(おち)るわぁ!」
 くわっ!と叫ぶ御老体……それに流石にキれる漢
*「ああ!?テメェ!いい度胸だなぁ、この野郎!!」
※ご老体相手に何ムキになってんだ!?
*「ま、松海(まつみ)……マズイぜ、この爺さん……」
 しかし、御老体を見た彼の友人は血相を変えて叫ぶ
松海差雌(まつみ・しゃし)「ああ?何だよ?竹山」
 こんな老人が何だってんだ!?と差雌(しゃし)……すると、竹山は答える。
竹山虎凹(こよう)「この爺さん……噂で聞いたんだよ……かつてWWUの時代に神風特攻を何度も行い、
 世界を震撼させていたただ1人の人間……神風無明(なみょう)だって……」
 そして、老人の伝説が明らかに……
※普通、神風特攻は1回しかできません。
 Q:ってかそんな凄まじい人がいたら日本は敗戦国にならなかったのではないですか!?
 A:1人がずば抜けていてもどうしようもないことだってあるのです。
差雌(しゃし)「ケッ!んな昔の話……それに噂など俺は信じん!!それになぁ!俺だってなぁ、頭脳、体力、気力、全てが
桐山和雄を超えているという伝説の漢だぜ!」
虎凹(こよう)「そ、そうだけどさぁ……」
※桐山和雄の逆(?)で松海差雌(まつみ・しゃし)という名前なんです。ちなみに友の竹山虎凹(こよう)は笹川竜平の逆(?)で竹山虎凹(こよう)と
 いう名前なのです。
虎凹(こよう)「お、俺は知らないぞ……」
 タタタタッ
 そそくさと友を見捨てて逃げ帰る虎凹(こよう)であった……随分と薄情なものである……
神風無明(なみょう)「ふぉっふぉっふぉっふぉ、逃げたければ逃げたっていいんじゃぞ……」
差雌(しゃし)「ああ?……テメェが閻魔の元になぁ!!」
 ズゴゴゴゴゴゴッ
 両者から迸る殺気……
無明(なみょう)「ほほほほほ……冥途の土産にとくと見よ!!」
差雌(しゃし)「ケッてめぇこそスク水メイドの土産にとくと見とけ!!」
※どんな土産だ!?ってかなぜにスク水限定!?

#2
無明(なみょう)「ほあああ!!神風回天撃(じんぷうかいてんげき)!」
 ギュドゴッ
 ズドギュオアアアアッ
差雌(しゃし)「ぐおあ!?」
 突撃とともに爆発が巻き起こる。まさしく、これは神風特攻……
差雌(しゃし)(くっ……神風特攻……死中に活を見出すというのはこういうことか!?)
差雌(しゃし)「だがっ!貴様に俺は斃せん!!」
無明(なみょう)「小僧!!」
 グオアッ
 すぐさま神風回天撃(じんぷうかいてんげき)の用意を行う無明(なみょう)だが……差雌(しゃし)もまた、同じ構えを取る
差雌(しゃし)「フッ、神風回天撃(じんぷうかいてんげき)」
 ドギョアアアアッ
無明(なみょう)「なっ……何じゃと!?」
 ズグオオオオオオオオンッ
差雌(しゃし)「俺は桐山を超えた最強の人間だと言ったはずだ!!」
 誇らしげに、叫ぶ差雌(しゃし)
無明(なみょう)「ごほっ……」
無明(なみょう)(くっ……このガキ……一目見ただけで我が神風回天撃(じんぷうかいてんげき)をコピーしおったわ……)
※いやいや、あきらかにその技をコピーするだなんて無理な気がします……もはや、人間の域を超えているぞ
差雌(しゃし)「おらおらおらおら!」
 ゴガガガガッ
 更に、分身を作って一斉に神風回天撃(じんぷうかいてんげき)を行う差雌(しゃし)
無明(なみょう)(くっ……は、速い……進化のスピードが桁違いじゃ……守りに徹していても(かわ)しきれんとは……じゃが……
最後に笑うのはこの儂よぉおお!!!戦友(とも)よ……儂に力をおお!!)
 ゴカアアアッ
差雌(しゃし)「くっ……な……んだ!?この光!?」
 一瞬だけ、怯むも……しかし、その程度でしかない……
無明(なみょう)「トドメじゃ!」
差雌(しゃし)「ジジィ!!いい加減に往生しやがれってんだ!」
 キュゴアアアアッ
 両者渾身の神風回天撃(じんぷうかいてんげき)
 カカッ
 ズドッグオオオオオオオオオオオオオオンッ
 あたりにメガトン級の爆発が巻き起こる

 生き残ったのは……どっちだ!?
差雌(しゃし)「ご……ふ!?」
無明(なみょう)「ふぉっふぉっふぉっふぉ……最後に笑う……」
 ドサリッ
差雌(しゃし)「確かに……最期に……笑った……のは……キ……サ……」
無明(なみょう)「……この死……合……あの世で……続け……ようぞ……」
 死〜〜〜〜ん……
 かくて……両者は刺し違えて死亡……となった

 そして、あの世では……
差雌(しゃし)「おうりゃああ!!!」
無明(なみょう)「ほあああああ!!!!」
 ズゴカッ
 ゴグウォオオオオオオオアアアアアンッ
 地獄に落ちてもなお不毛な戦いを繰り広げる2人……2人の戦いに決着が付くことは無かったという……
※未来永劫地獄で戦い続ける……これぞ、まさしく地獄……と、言うか、(むし)ろ、終わりがないのが終わり……


END

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