Eighter -Bizarre Investigate-
17ther 〜間違い過ぎる殺人 A〜



#0
 これは、とある日本を揺るがすトンでもなく……しかし、凄まじく間違っている事件を綴った事件簿である
 全ては……1人の漢の間違いから始まり……1人の漢の間違いによって終わった……

#1
 東京都、某所
*「君ィ!何だねこのブツは!!?」
 ダンッと机に拳を叩きつけ、怒鳴る漢が1人……
*「す……すみません……ま……間違いました……」
 へこへこと頭を下げて詫びる漢……だが、怒っている方の怒りは鎮まらない……
*「そんなことで済むと思っているのかね?……ええ!?これは本当に……国を揺るがす大問題だぞ!!」
*「で……ですが……私は確かに……」
 まだ申し開きを行うその漢に、遂に、漢はキれた……
*「ええい!手違いなんかで済むと思っているのか!!このッ……」
 ドスッドスドスドスドスドスドスッ
*「おげはああ!!?」
 そのまま、持っていたナイフによって滅多刺しにされる男性……
*「はぁ……はぁ……クソッ!!」
 カラランッ
 漢を殺してしまったその漢は……やってしまった……という顔つきで持っていたナイフを床に落とすのであった
……

 数日後……
 東京都、警視庁
警官「そろそろ選挙カーの五月蝿くなる時期だなぁ〜〜〜」
 窓の外を見ながらぼけ〜〜っと呟く警官が一人。
警官「で、どうする?」
警官「どうするって何を!?」
警官「選挙だよ!誰に投票するか、いや、どこに投票するか……」
警官「俺は自由神翼党」
警官「俺は隠者党だな」
 まるで恋バナみたいなノリである。
警官「フッ、どいつもこいつも馬鹿ばっかだな……俺は断然、選ばない!」
一同「な、何だって!?」
警官「俺は選ばないことを選ぶ!故に俺はこの先日本に何が起ころうとすべて受け入れる!意見など何一つない」
 一見凄いことを言っているように見えるがどこかしらおかしい……
一同「す、すげぇ、お前、すげぇよ!」
 ……と、まぁ、そんな些細はお話はさておいて……TVで次の様なニュースが流れだす……
*「続きまして。次のニュースです、先日東京都郊外で発見された遺体は帝風枷人(ていぷ・かせっと)氏のものであると断定され
ました。帝風氏はSRW(千石ラピッドウェーブ)に勤めており……」
警官「SRWかぁ……」
 ボソリと呟く警官……それに続いて別の警官も知っている情報を語る
警官「輸入会社らしいけど、裏では『行動回数が1回増えるよ』をモットーに青少年に覚醒剤を売りさばいている
という黒い噂も聞いたな……」
警官「そんなスパロボの精神コマンドじゃあるまいし……買うヤツいるのかよ!?」
※……だから会社名の略称がスーパーロボットウォーズ(SRW)!?(マテや!)
 呆れ顔の警官……そこへ、まぁ、被害とか出ているくらいなら、買う人もいるんじゃない?と別の警官……
 だが、全てSRWで買ったものじゃないだろ……と突っ込まれる……

#2
 その頃……当のSRWでは……
 東京都、SRW本社
巡令樹留(めぐれ・きりゅう)帝風枷人(ていぷ・かせっと)氏が死体で発見されたことに対しどうお思いですか?項羽劉邦(うなじば・るくに)さん」
 殺人事件の事情聴取のため、巡令(めぐれ)警部はSRWを訪れていた。
項羽劉邦(うなじば・るくに)「何いぃ!?義満が死体で発見されていた!?……道理で最近見かけないわけだよ……なぁ、秀吉クン」
 スタスタ……
 と、呼びかける社長……だが、その声を無視して無視して歩いていく漢
劉邦(るくに)「おい!コラ!秀吉!!」
*「え……?あ……すみません、社長……」
 ようやく自分を呼ばれたことに気が付いた漢は一応社長に謝罪の一声を……
劉邦(るくに)「全く……君はいつもそうだ!」
*「……でしたら社長……いい加減に『ヒデヨシ』じゃなく本名で呼んでくださいよ!……ハシーバ・ティクゼン
ノーガミ・ハイデオスで!!」
一同「は……羽柴……筑前守……秀吉……!?」
※秀吉が豊臣秀吉になる寸前の名前
劉邦(るくに)「ダメだ!日本人たるもの全てを日本語で表さなくては気がすまん!!」
一同(何だ!?この人……フザけた感性の持ち主だぜ……)
劉邦(るくに)「あ、光秀クン……お茶……」
*「……はいはい……」
 『ミツヒデ』と名づけられた女性はお茶を汲みに行く……
警官「あの女性は……」
ハシーバ「本名、天架三香……三日天下だから明智光秀だろって社長が勝手につけたんです……」
警官「そ……それはそれは……」
警官「……あ、ところで……帝風枷人(ていぷ・かせっと)氏はなぜ義満?」
天架三香「帝風枷人(ていぷ・かせっと)……カセットテープ……カセットテープといえば録音するもの……『ろくおん』と言えば鹿苑
寺で有名な金閣寺……金閣寺といえば足利義満……だから義満っていうフザけた名前なの!」
一同「分かるかいッ!!」
 もっともな突っ込み出会った。
劉邦(るくに)「とにかくね〜〜、今ウチはある事業で忙しいのよ。家宅捜査とかは別の日にやってくれる!?」
樹留(きりゅう)「は……はぁ……分かりました……では、また後日お伺いします」
警官「え!?巡令(めぐれ)警部!?」
樹留(きりゅう)(今の段階では何も言えん……ここは一旦退くんだ……)
警官(……分かりました……)

 SRW……この会社の悪事が露呈するのはもうちょっと後の話だ……


続

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