Eighter -Bizarre Investigate-
16ther 〜爆発だけが人生だ〜



#0
 もはや歩く起爆装置とまで謳われる爆弾漢、莫肆瀬事(ばくし・せず)……今回はそんな彼にスポットライトを浴びせた(?)事
件簿である。
 って、これ、事件簿なのか!?

#1
 東京都、某所
莫肆瀬事(ばくし・せず)「ケケケケ……さぁ〜〜て……次はどこを爆破しようかねぇ……」
 カッ!
 カカッ!
瀬事(せず)「くっ……」
 歩く起爆装置として一躍有名になった瀬事(せず)……1人呟きながら夜の街をぶらぶらしていると……突如サーチライ
トがあてられる。
※冒頭でスポットライトを浴びせたとか言っときながら本編ではサーチライト浴びせられてる……
警官「莫肆瀬事(ばくし・せず)!!!器物損壊の疑いでキサマをタイーホする!!!はい、ダケ氏、令状希望(キボンヌ)」
警官「ダケ氏……って茂名(もな)警部……確かに私の名前は竹石鈴陀(たけいし・りんだ)ですが……」
 ……おかしなやりとりをする警官一行……
警官(ってか茂名(もな)警部……最近インターネットのとあるサイトにハマったって聞いたけど……)
警官(そのサイトってもしや……)
茂名一二八(もな・ひふや)莫肆瀬事(ばくし・せず)タイ〜ホ!!タイ〜ホ!!」
 と1人厨な発言を行う茂名(もな)警部……すると……突如瀬事(せず)は笑い出す。
瀬事(せず)「クククク……クハァ〜〜〜ハハハハ……」
一二八(ひふや)「なぁ〜〜〜にがおかしい?……厨房イッテヨシだゴルァ!!」
 茂名(もな)警部も売り言葉に買い言葉……そして、瀬事(せず)は続ける。
瀬事(せず)「俺は歩く起爆装置だぜぇ?そしてお前らの目の前に可燃物があるじゃねえか……ハハハ……」
警官「可燃物……?」
 バッ
 ドサドサドカッ
 それを聞いた警官が一斉に拳銃を地面に落とす
警官「まさか、拳銃暴発!?」
瀬事(せず)「はぁ?」
 カッ
 ズグオオオオオオンッ
 瀬事(せず)が呆れると同時に……警官一行の背後にあった、パトカーが爆発炎上する
竹石鈴陀(たけいし・りんだ)「んなっ!?……(パトカーの)ガ……ガソリンン!!?」
瀬事(せず)「ハハハハハハハ……あ〜〜〜ばよっ」
 ババッ
 一行がパトカーの爆破、炎上に気を取られている隙に、瀬事(せず)はまんまと逃走するのであった……
警官「も……茂名(もな)警部……しょしょ……消火!!!」
一二八(ひふや)「お前らとりあえずモチケツや!」

#2
 東京都、警視庁
巡令樹留(めぐれ・きりゅう)「バカもん!!!貴様ら!!」
一同「ひ……ひぃ……」
 後日、瀬事(せず)の件で当然の如く喝!
 ……それに一行は恐縮するしかない……
一二八(ひふや)「ま、まぁ……巡令(めぐれ)警部……、とりあえずモチケツや……」
樹留(きりゅう)「何だ?……そのフザけた言葉は!?」
一二八(ひふや)「現在巷で流行っている言葉っす。なぁ?ダケ氏」
※ってか流行ってません。いや、流行らせないでください。お願いですから。
 茂名(もな)警部にそう振られるも……ぷいっと顔をそらす竹石
一二八(ひふや)「お〜〜い……」
警官「……しかし……なぜヤツは可燃物を何も使わずに遠隔爆破できるんでしょうかねぇ?……何かトリックでも
……?」
 と、ボソリと疑問を抱く警官……
(かみ)総介「貴様ら何を馬鹿なことをやっているんだ?」
一同「どうわっちゃぁ!?……かかかっ、(かみ)警部!?」
 唐突に参上する総介に一同は驚きのあまりその場でジャンプする。
 違うんです。馬鹿なことをやっているのはあそこの2ch警部だけで我々は真面目に莫肆瀬事(ばくし・せず)の事について考えて
いたんです!と保身に走る無能警官一行。
山咲(やまざき)桜「はぁ……」
 本当に、どうしてそんなことばかりに頭が回るんですかね……と呆れて物も言えない桜がため息を一つ。
鈴陀(りんだ)「と、言うか、(かみ)警部はなぜここへ?」
総介「そんなことはどうでもいい!」
一同(全然よくないんですけど……)
 こっちにも心の準備というものがあるんです!と心の中で叫ぶ一行。
 具体的には総介が来る一時間前には部屋の掃除を行い、真面目に仕事をしているていを装わないといけないんで
す……等という巫山戯たことなのだが……
※お前らそこまでしてサボりたいんか?
総介「まぁ、いい、貴様らに教えておいても損はないだろう……」
一同(得もないと思いますがね……)
桜「なぜあいつが歩く起爆装置と呼ばれているか……その答えについて……」
一同「その答えとは!?」
 桜の発言に一同、ゴクリと固唾を飲んで見守る。
総介「言霊だ!」
一同「は、言霊ぁ……?」
桜「ええ、彼を守っているのは彼の『ばくしせず』という名前ではなく、言霊によるもの。彼はこの世界でおそら
く唯一の言霊使い……」
警官「……いや……あの……」
 そんなことを言われても納得が出来ない一行であった。
桜「彼は言霊によって守られているといいますが、それは対爆殺にのみ……」
 爆発以外に対しては常人よりも脆いとも言える。
一同「は……はぁ……」
 そんなことを言われてもどうしろと……と途方に暮れる警官一行。
一同「……どうしろと……」
 ともかく、莫肆瀬事(ばくし・せず)の最大の秘密は暴かれた。
 この情報を生かすも殺すも使い手次第だが、やっぱり無能警官では使いこなすことは無理だろう。

瀬事(せず)「フフフ……フハ〜〜〜ッハッハッハッハッハ!!」
 そして……『歩く起爆装置』・莫肆瀬事(ばくし・せず)の伝説は今日も続くのであった。


END

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