B.B.B. 激闘編
79の馬鹿 〜記憶泥棒メモリー・バンディット見参す! 後編〜



巷で話題になっている記憶泥棒メモリー・バンディット……馬鹿、街中でそれと遭遇し、記憶を盗まれる……と、そのとき……
また馬鹿に力を貸していた存在が立ち上がり……
天四斗あまよと、商店街
馬鹿「待てよ……記憶泥棒メモリー・バンディットとやら……」
夕凪西斗さいと「馬鹿な……二重人格!?……いや、記憶を共有しない二重人格などと……しかし
 ……」
馬鹿「何をブツブツ言ってやがる……コイツの記憶はまだまだこの先必要なんでな……返してもらうぜ?」
西斗さいと「ハッ……そこまで必要な記憶……なおさら返すわけにはいかんなぁ……」
馬鹿「……そうか……ならば……力尽くででも返してもらおうか?」
グオオオオオッ
馬鹿の殺気が上がる
西斗さいと「ハァッ!」
バッ
距離を取ってちょっとした台の上に背中を見せて立つ
西斗さいと「うおおあ!月塩報道ムーンサルトプレス」
ギョルウウンッ
バック転をしながら馬鹿にボディプレスを仕掛ける西斗さいと
馬鹿「バカが……」
ドゴスッ
西斗さいと「げはっ!?」
が、殴り飛ばされてしまう
※まず馬鹿を倒してから行いましょう……それが正しいムーンサルトプレス
ドダダンッ
西斗さいと(重力加速をつけて体当たりしたこっちの方が弾き飛ばされただと!?……何故だ!?何故……そんな
 芸当が出来る!?)
西斗さいと「ええい!DLダウンロード!!」
スッ
懐から取り出したナイフを抜刀するように構える
西斗さいと「これならば……どうだ!光破一文字こうはいちもんじ!」
キュインッ
馬鹿の技を馬鹿に向かって放つ
馬鹿「下らん」
バアッシュッ
西斗さいと「な……何ぃ!?」
だが、いとも簡単に掻き消されてしまう
馬鹿「そのような技など効かん!!」
西斗さいと(くっ……やはり馬鹿に馬鹿の技で対抗するのは無理があるということか!?……しかし……こうも
 簡単に……)
ヒュオアッ
西斗さいと「うなっ!?」
逡巡している間に懐に入られ……
馬鹿「返してくれる気になったか!?」
ドゴアアッ
そのまま殴り飛ばす
西斗さいと「がふお!?」
※返して欲しいんだったら殴り飛ばすなよ……
ダダンダンダンッ
西斗さいと「ぐ……ごおお……わ、分かった……返す……返してやる……だから……俺の……手を」
苦しみながら手を伸ばす西斗さいと
馬鹿「フン、素直に最初からそうすればいいものを……」
スッ
西斗さいとに手を伸ばす馬鹿……
ガシイッ
西斗さいと「ふはっはっはっは!かかったな!これで貴様の記憶も俺のものだあ!」
馬鹿の手を握り取り、そのまま今、馬鹿に力を貸している存在の記憶も盗もうとする……
馬鹿「……フッ……」
ドオオオンッ
西斗さいと「ご……おがああ!!?」
だが、次の瞬間、西斗さいとは吹き飛ばされる
西斗さいと「ガッ……な……何だ!?……今のは!?」
馬鹿「俺の記憶を盗む……多いに結構だ……貴様に盗みきれるものならな?」
西斗さいと「何……」
西斗さいと(ぐ……ぐぐっ……ありえん……こんな……膨大な記憶を持つ人間が存在するわけがない……
 何故だ!?……ガッ……この……ままでは……俺が記憶で埋もれてしまうう……)
西斗さいと「て……てめぇ……一体……何だ!?」
馬鹿「フフフ……」
西斗さいと「う……うおおおおお!!!」
バアアアアンッ
右手を突き出して奪った馬鹿の記憶を馬鹿に放出し、そのまま逃走する西斗さいと
ダダダダダッ
馬鹿「……フッ……」
ドタリッ
馬鹿、その場に倒れこむ
・
・・
・・・
*「……リン……」
馬鹿(……何だ!?)
ひや信子「ダーリン……起きないと手篭めにしちゃうぞ♪」
馬鹿「!!!!」
バッ
身の危険を感じ、起き上がる馬鹿
馬鹿「の、信子……」
信子「ダーリン、道端で倒れていたんだからすっごく心配したんだよ……」
馬鹿「へ!?……え〜〜っと……?」
※ちなみに、馬鹿は西斗さいととであったことすら記憶から失われていたようである……
……その後、暫く記憶泥棒メモリー・バンディットの話を聞かなくなったとか……


END

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