つくがく de SS
課外活動の14



ついに来るバレンタインデー・・・
友から、恋人から、知人から・・・チョコを貰ったり、あげたりする中・・・みんなはちゃんと意中の人やら
気になる人からチョコを貰うことができたのか・・・
ツクール学園、某教室
中倉新八「今日は”ばれんたいん”なる異国の習わしで、友や恋人にチョコを贈る日らしいのだ!」
ベンケイがかく語る。
新八「そこで、わしも新八にプレゼントを贈ってみることにしたのだ」
いや、待つでござるよ・・・それは・・・自分から自分にプレゼントを渡すということで、はたから見ると
なんだか凄く滑稽な図になるのではござらんか!?と新八・・・
・・・しかし、ベンケイは強引に、話を進める・・・
とりあえず、主導権が新八に戻り、新八は自分の机の上に小包が乗っているのを発見。
新八「・・・これでござるか・・・」
その小包こそ、ベンケイから新八へのプレゼント・・・このままにしておくわけにもいかないので、早速、開封
してむることに・・・
ガサゴソ・・・
新八「こ・・・これは!?」
そして・・・その中身は・・・猪口ちょこであった・・・
新八「猪口ちょこ・・・?」
ガッハッハッハ!これぞ『逆チョコ』ならぬ『ギャグチョコ』なのだ!とベンケイが盛大に笑いながら叫ぶ
・
・・
・・・
氷菓子茜薙ひがね・せな「おお、こんなところに・・・」
ベンケイから猪口ちょこを贈られた新八は・・・暫く教室内で呆然としていたのだが・・・と、そんなところに茜薙せなが
参上する
新八「これは、茜薙せな殿・・・どうしたでござるか?」
茜薙せな「うむ。実は私は今までバレンタインとは私がチョコを貰う日だと思っていたのだが、本当は違うみたい
 だな・・・」
新八「・・・それは・・・?」
実は今まで、バレンタインには同性からチョコを貰ったことしかなかった茜薙せな・・・
茜薙せな「と、言うわけで、早速チョコを買って来たはいいのだが・・・」
渡す相手がいないと言うことに気が付いた・・・と茜薙せなは続ける
新八「・・・もしや・・・茜薙せな殿・・・」
茜薙せな「うむ、今、ここで見かけたのも何かの縁だ・・・受け取ってくれ!」
ズビシっと行天部コテンブのチョコを出しだす茜薙せな茜薙せな「うむ、ではな・・・」
たたたっ
新八「あ、茜薙せな殿・・・!?」
チョコを渡したことで満足した茜薙せなは颯爽と帰ってしまう・・・
そして、1人残された新八は・・・再びその場で呆然とすることに・・・
・
・・
・・・
その頃、けいは・・・
ツクール学園、校庭
天然蛍あましか・けい「わ〜〜、ありがとう・・・」
何やらこの学園の生徒ではない空色の長い髪のコートとマフラーをした女性からチョコを貰っているけい
けい「じゃ、ホワイトデーを楽しみにしていてね・・・あ、忘れているかもしれないから、連絡してくれると
 嬉しい・・・」
*「こんの、まぬけいッ!!」
が〜〜〜っと叫んでその女性は去っていく・・・
そして、入れ違いに、うら美参上
うら美「・・・恨み怨まれ・・・うら美でございます。」
その手にはラッピングが施されたチョコが・・・
けい「ん?何?うら美・・・そのチョコ、くれるの?」
うら美「・・・欲しい・・・ですか?・・・」
もろもろの事情により、渡すことのできなかった・・・私の想いの篭もったチョコですよ・・・とうら美
※・・・もしや、生前、渡そうと思っていたけど、渡せなかったチョコだったりするのか!?
けい「くれるのなら、貰うけど・・・」
うら美「・・・」
そのチョコは・・・想いというより怨嗟が篭もっていそう・・・などの理由で、今まで誰にも受け取って
もらえなかったのだが、怖いもの知らずというか、何も考えていないけいはアッサリと受け取ることに・・・
うら美「・・・ホワイトデーには、お返しをくれないと怨みます〜」
けい「うん、忘れているかもしれないから連絡してね・・・」
うら美「・・・」
・
・・
・・・
と、言うわけで・・・バレンタインはこれにて閉幕・・・
※ちなみに、職員室で和気藹々としていた竜一ら一行ですが、更に、教室のみんなにもチョコを渡すことになった
 そうです。


END

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