つくがく de SS
課外活動の2
ツクール学園・・・通称『つくがく』・・・そこは、数多のクリエイターさんが生み出したキャラが日々、
伝説を作っている学園・・・かもしれない・・・
そして、これはそんな学園のある日の帰り道・・・
氷菓子茜薙「・・・」
セナ「・・・」
ずんずんずんずんと突き進む2人と・・・その後ろで何やら気まずそうな人物が一人
司「・・・」
司(・・・な、何故にこうも気まずい雰囲気!?・・・)
だが、このまま沈黙のまま下校するのもどうかと思い、意を決して話しかけてみることにする司
司「な、なぁ・・・セナ」
茜薙(「む、何だ?」
セナ「なに?」
司「・・・」
司(はっ!?今気付いたけど、この2人、両方とも『せな』じゃないか!)
※今更ですか・・・
司「2人とも『せな』だと、どう呼んだらいいものかと・・・」
咄嗟に話題を作り出す司・・・しかし、これがトンでもない事態を巻き起こそうとは・・・
セナ「・・・」
じろ〜〜〜っとセナ
茜薙(「ふむ。」
考え込む茜薙(。
そして、何かを思いつく茜薙(
茜薙(「うむ、やはり、こういう場合は戦って勝った方が『せな』を名乗るというのが道理ではないだろうか?」
司「ええっ!?」
な、何を言い出すんだ!?と思う司
セナ「題して『セナ杯』・・・いいね、やろう、それ。」
司「セナも乗り気なの!?」
まさかの乗り気にビックリする司
すすっ
かくて、セナは百合やら菫(やら花を手に取り
チャキッ
茜薙(は茜薙(で刀を取り出し、構える
司(と、とんでもないことになってしまったような・・・)
ジリジリジリ・・・
そのまま対峙し、動かぬ両雄・・・
獣(・・・聞こえるか・・・少女よ・・・)
セナ(何?)
獣(アレは・・・あやつの力は未知数・・・真っ向から立ち向かって敵う相手かどうかはわからぬ・・・万全を
・・・)
セナ(イヤよ・・・)
獣(・・・まだ何も言ってないのだが!?)
セナ(理由をつけて開封(を促そうと・・・しているんでしょ?)
獣(・・・)
一方・・・
槃導邏((・・・フム、あの者にも・・・神ではないが・・・それに近しい何かが宿っているようだ・・・)
茜薙((なるほど・・・それは、修行の相手として申し分なし・・・)
槃導邏((だが、侮るな・・・あの気配は・・・我らが世界の破壊神のものでもなければ、鵺帛主(世界の神の気配
とも違う・・・)
※鵺帛主(世界・・・Eighterの舞台の茜薙(達が住む世界の名前です。余談だが、槃導邏(の住む世界は
『浚澄羽帝(世界』と言います。・・・世界にはその創造神の名前がついており、鵺帛主(世界の創造神は鵺帛主(
浚澄羽帝(世界の創造神は浚澄羽帝(。他にもEighterでは少なくとも5つの世界が存在します・・・
司「・・・」
司が固唾をのんで見守る中・・・遂に両雄動く
茜薙(「氷菓子茜薙(・・・参るッ!」
セナ「はっ!」
ヒュバッ
ザウッ
百合の花を投げつけるセナ・・・そして、それを横に薙ぎ払う茜薙(
司(・・・普通に考えたら華で刀に敵うはずが・・・)
まぁ、案の定、百合は斬られ・・・だが、間髪いれずに次の手・・・矢車草、薔薇(、苧環(と次々と華を投げ放つ
セナ
茜薙(「なんのッ!これしきッ!」
ヒュバウアアッ
そして、その花から葉っぱを斬り落としたり、適度な長さに切り分けたりと刀を振るう茜薙(
セナ、茜薙(「やっ!」
サダンッ
でもって、両者はすれ違い・・・
司(勝負は・・・?!)
ドサバササッ
勝敗はどうなったんだ!?と、思っていた司に花が降ってくる
茜薙(「やるではないかッ!!」
セナ「あなたも・・・」
そして、2人は司を見る
茜薙(「フム、この勝負は・・・どっちが勝ちなんだ?」
セナ「・・・」
いや、引き分けなんじゃないのか!?とか司が思っていると・・・
茜薙(「むむっ!?この勝負、鏡がないと勝敗を決められないのではないか?」
セナ「あそこの曲がり角に車用で、凹面鏡だけど鏡がある。」
セナが指さす方向に、確かに鏡が・・・
茜薙(「おお!なるほど。」
と、いうわけで・・・司、鏡の前に引っ張っていく茜薙(
司「・・・いや、ちょっと・・・勝敗は・・・どうな・・・って何だこりゃぁ!?」
・・・鏡を覗き込むと・・・司の頭の上には先ほどの戦闘で使われた百合、薔薇(、矢車草などで出来た花冠が
・・・
茜薙(「と、いうわけで、私の切り花、セナのフラワーアレンジメントの勝負はどっちが勝ちなんだ?」
司「・・・ってか勝負内容ってそんなのだったのかよ・・・」
呆れつつも勝敗を考える司
司(やはりここはセナの勝利・・・いや、しかし、厳粛な判断を行うには茜薙(・・・待て待て・・・贔屓(だから
茜薙(を選ぶ・・・なんてのも贔屓(なのでは・・・)
考えが袋小路に迷い込んでしまう司・・・
・
・・
・・・
そして・・・
司「ひ、引き分け・・・って駄目?」
セナ「・・・」
茜薙(「なるほど・・・引き分けか・・・」
セナ「じゃ、区別の方法はどうするの?」
茜薙(「・・・」
司「・・・」
痛い所をつかれ、見事に振り出しに戻る・・・
天然蛍(「じゃ、こうしよう!」
一同「うおっと!?」
突如現れた蛍(に一同唖然。
蛍(「冷めている感じの『せな』を・・・」
司「・・・ちょっとまて・・・どっちの『せな』もクールな感じだと思うんだが・・・」
※セナ:かなり冷めた女の子
茜薙(:不器用さん(ツンツン)と、いうわけで冷ややか。
蛍(「え〜〜・・・じゃ、青い髪の毛の方を・・・」
司「どっちも青いし!」
蛍(「じゃ、女の方の・・・」
茜薙(「私はもとから女だッ!!」
馬鹿にしているのか!?貴様!?と茜薙(怒る
蛍(「あ、分かった・・・『炎の剣を振り回す男』がそばにいる方の『せな』を・・・」
茜薙(「・・・蛍(・・・お前も炎の剣術を使っているんじゃなかったのか?・・・炎(一刀流という・・・」
蛍(「うん、そうだよ・・・」
しれっと答える蛍(
司「をいをい・・・」
※ただ、蛍(は司と違っていつも『せな』の傍にいないけどね。
茜薙(「ええい!ならば今一度、どっちが『せな』にふさわしいか、勝負を!」
セナ「・・・」
※・・・そうか、セナと茜薙(の違いは『不思議』か『熱血』かなのか!
蛍(「面白そう・・・俺も混ぜて〜〜〜」
司「まてまて、アンタも『せな』を名乗りたいのかよ!」
※蛍(は死合いたい・・・だけだと思います・・・
茜薙(「行くぞ!セナよッ!」
司「わ〜〜〜、待て待て・・・」
すかさず止めにかかる司・・・
蛍(「俺も〜〜〜」
司「お前も事態を混乱させるなぁあ!!!」
・・・学園から帰るだけなのに、授業を受けるよりも疲れた司であった・・・
・
・・
・・・
ちなみに、後日、茜薙(は『氷菓子(さん』でいいんじゃない?とセナがボソリと呟きこの話は完結することに・・・
司(・・・もっと早くに気付けよ・・・俺・・・)
END
前の話へ 戻る 次の話へ