Eighter -Scarlet Nocturne-
3rder 〜剥がれし鍍金野郎 B〜
#3
*「クッ、てめぇらにかまっているヒマはねぇんだ!そこをどけ!」
化野梶太郎(「そいつはできない相談だな」
どう考えも梶太郎(が悪役にしか見えない構図であった。
*「ならば、致し方あるまい……」
*(だが、奴らは幽闘術とかヴァルカナリアクターという単語にピンときていないようだが……)
*(何!?それは、つまりどういうことだ?)
*(分からん……)
だが、一つだけはっきりしていることがある、それは奴らが敵であるということだ。
ならば、全力をもって排除するのみ!
*、*「行くぞ、死ねッ!」
梶太郎(「ハッ!殺せるもんならやってみろってんだ!」
かくて、梶太郎(と謎の二人の死合は再開される。
梓與鷹(「ってか、奴らは一体何なんだ?」
上(総介「さぁな……」
山咲(桜「現段階では情報が少なすぎてなんとも……」
少なくとも、有嗎幇(の手のものではないことだけは分かりますが……と続ける桜。
総介「チッ、まぁいい。ここはあの馬鹿に任せて俺たちは有嗎幇(を追うぞ!」
與鷹(「……」
與鷹(の見立てでも梶太郎(の実力であれば、あの二人に後れを取ることもあるまい。と判断し、総介の指示に従っ
て有嗎幇(を追うことにする與鷹(であった。
その頃、石黒幸平はというと石黒幸平に追い詰められていた
石黒幸平「な、何者なんだ、アンタら!?」
美朶上(「盗ンだものヲ返してもらおうか」
幸平「盗む!?何を言ってい……いたたたっ」
すっとぼけていたら背後に回り込んだ代が関節を極めてくる
代昴呉(「隠すト関節が増えることニなるぞ?」
幸平「おっ、おれは伝説の転売ヤー!たっ、例え全身の骨を砕かれても貴様らにッあ痛たたたっ、痛だだっ」
無駄に根性あるけど、何が彼をそこまで転売に走らせるのか。それは誰にも分からない。
昴呉(「ならば……」
めきめきめきっと嫌な音が響き渡る
朶上(「マテ!」
本当に関節が増えると思われたその矢先、朶上(が止めに入る
昴呉(「どうシた?」
朶上(「なラば……言い値デ買ってやる」
幸平「毎度アリアリアリアリアリアリ〜ヴェルデルチッ」
※アリーヴェルデルチってイタリア語でサヨナラって意味じゃね?
無駄に壮絶な覚悟に感服して、金で解決してみる朶上(なのであった。
#4
幸平が奪い去ったモノ……ソレは二枚のタロットカードのようなものだった。Eighter本部で保管している一枚
と同じようなクリアカードで一枚はXIの数字と女性がライオンの口を押さえている構図が、もう一枚はXVIの数字
と一見すると落雷を受け出火しているように見える神の塔が描かれていた。
朶上(、昴呉(「これゾ正シくヴァルカナ!」
これで我々は約束を果たすことができる!と叫ぶと二人はそのタロットカードのようなものを掴む
カカッ
幸平「な、なんだ!?」
突如眩い閃光……そして、それが治まると二人が手にしていたタロットカードは消えてなくなっていた。
幸平「え!?どういう?!」
そして、二人の掌には赤と青の四角を組み合わせた八芒星にXVI、XIの数字が浮かび上がっていた。
それは、ヴァルカナと呼ばれる場違いな影の遺物(を取り込んだことで二人がヴァルカナリアクターになったこと
を意味しているのだが、生憎幸平にはなんのことかさっぱりわからないままであった。
朶上(「帰ルぞ」
昴呉(「そウだな」
ここでやるべきことは全て終わったと言わんばかりに美と代はその場を後にするのであった。
與鷹(「あっ、おい、二人が出てきたぞ……」
桜「ってことは、既に回収は終わったということなのでしょうか?」
入れ違い……と言ってもすれ違うような距離ではなく、遠巻きに観察している感じだが、與鷹(はコトが終わった
であろう二人を見つける。
総介「チッ……」
桜「どうしましょう?」
総介「ここは退くしかあるまいな……」
ヴァルカナリアクターだの幽闘術だの不明な要素があり過ぎる中、手を出すのは危険だ。
梶太郎(にもそれを告げて撤収しようと彼の下へ急ぐ一行。
*「お前ら……何をやっているんだ!?」
梶太郎(の下へ駆けつけると、もう一人、黒いマントで全身を包んだ謎の漢がそこに立っていた
*「イエスキリストノータッチ!」
*、*「はっ……イッ、イエスキリストノータッチッ!」
そんな漢の出現に二人の漢は腕をクロスさせて神に祈るかのようなポーズでやってきた男に傅く
與鷹((いや、『イエス〇〇ノータッチ』ってそういう意味じゃねえから……)
*、*「なっ、司祭様ッ……どうしてここへ!?」
*「作戦は失敗だ、帰投しろ」
*、*「失敗?!」
既に目当ての代物は有嗎幇(の手に落ちた。だから、作戦は失敗だという。
梶太郎(「貴様……」
カカッ
一同「うぐお!?」
梶太郎(が何かを言いかけた瞬間、閃光とともに奴らの姿は消えていた。
続
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