Eighter -Practical Era-
70ther 〜硬装器(ハードウェア)の大型更新〜



#0
 ハードウェア……それはソフトウェアと対をなすもの。ほかにはミドルウェアやマルウェア、ルームウェアなど
といったものもある
※いや、マルウェアとルームウェアは意味が違うでしょうが!
 そして、今回はそんなハードウェアに関した物語である。

#1
 天四斗(あまよと)工業、3-J
品辛斬子(ぴんから・きりこ)「おし、全員揃っているな」
風見原莉暗(りおん)「ではこれより授業を始める……と、言いたいところだが、その前にみんなに連絡しておかないといけ
ないことがある」
 ちなみに、出席を確認してもないけど、全員揃っているなと言い出しているが、最早そこに突っ込む生徒はこの
クラスにはいない
※それはそれでどうなんだ?
斬子(きりこ)「これは少し前のことなんだが、ナー〇ギアをつけたままコンビニに入ろうとしたら、フルフェイスヘルメッ
ト着用のまま入店はお断りしますと言われたんだ」
一同「いや、当然でしょうが!」
 何馬鹿なことをしてるんだ!と全員が心の中で盛大に突っ込んだ瞬間であった。
莉暗(りおん)「だが、時代は変わった。今やフルフェイスヘルメット着用じゃないと入店お断りという店まである」
一同「ねぇよ!」
 フルフェイスヘルメットは果たしてマスクの代わりになるのだろうか?……私、気になります。
莉暗(りおん)「何!?貴様ら、セ〇ティを差別してんのか?」
一同「あれはデュラハンだからフルフェイスヘルメット着用してないとダメなんだよ!」

 そんなことはさておき……
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「しかし、フルフェイスヘルメット着用でもOKってな時代がいつまでも続くとも限らん」
一同「いや、だから、そもそも、そんな時代は来ないから」
 本当に話を聞かない奴らである
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「そこで、我々はナー〇ギアに変わる新たなデバイスの開発に」
一同「え!?成功したんですか?」
斬子(きりこ)「そんなわけないだろう」
一同「ですよね……」
莉暗(りおん)「ナー〇ギアに変わる新たなデバイスの開発が成功したらしいんでこの気に入れ替えることにしたんだ。と、
いうわけで山田君、みんなに例の物を……」
一同「いや、どこの笑点だよ!」
 すると、いきなり教室の扉が開き、黒子がドカドカっと段ボール箱を運んでくる。
 一体こいつらは何なのか!……いや、あまり、深く考えるのはやめておこうと一行は思ったのであった。

#2
楸木(ひさぎ)秋「先生、これは!?」
 みんなの手元にはゴーグル状のデバイスが配られていた。
 今までのモノがナー〇ギアだとすれば、これはアミュ〇フィアと言っても過言ではない代物だった。
斬子(きりこ)「うむ、これはな、スパ□ボZシリーズをプレイしていたハードウェアメーカーが閃いて作った新世代のVRイ
ンターフェース!」
莉暗(りおん)「その名も仮想空間を遊ぶレティクル(アミューズメント)のスフィア!」
一同「マテコラ!」
※ちなみに余談ですが、レチクル座っていう星座があります。星座の名を冠したスフィア……うん、これはどこか
 らどうみてもスパ□ボZシリーズに出てくるスフィアですな。
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「略称はアミュ・スフィアだ!」
 ドヤ顔で宣言する天四斗(あまよと)のDr.キリコとGTRのタッグに呆れてものも言えない一行であった
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「さ、みんなもそれを着用してアミュ・スフィアリアクターと化してゲームを楽しもう」
一同「スフィアリアクター言うな!」
※いっぱいいてもいいのは、いがみ合う双子のスフィアですよ?
楠木南「ってか、これ、代金は……?」
一同「……」
 それを言うと、ナー〇ギアの時も代金を支払った覚えもないんですが……
 まぁ、eスポーツを授業に取り込む位だからレンタル品という可能性もあるが……
斬子(きりこ)「そこは問題ない!」
莉暗(りおん)「成金に頼んだところ、快く全員分の代金を支払ってくれたぞ」
一同(それ、絶対脅迫だ……)
 《アンドラの魔女》の寝室で説得が行われたというのは想像に難くない。
 一同、合掌して成金の成仏を祈った。
※いや、成金はまだ死んでませんよ。ってか、《アンドラの魔女》が彼を殺すわけが……あ、腹上死ならあるかも
 しれないが……
斬子(きりこ)「フッ、それだけではないぞ!」
莉暗(りおん)「保健室にも新型の筐体を導入してある!」
一同「え!?それってまさか……」
 保健室と聞いて真っ先に思いつくものはベッドである。そして、ベッドと一体化したVRインターフェースの存在
を俺たちは知っている。
 その名はメデュ〇ュボイドだ!
 ってか、メデュキュ〇イドって終末医療の筐体なんじゃ?!

#3
 とりあえず、成金に一応、雀の涙程度感謝しつつ、一行はアミュ・スフィアリアクターと化してゲームを楽しむ
ことにする。
※いや、もうちょっと成金に感謝しようよ……
 IFO内
榛木(はしばみ)秦「うおお!?なんだこれ、いつもより動きがいいぞ!?」
 ぐるんぐるん腕を振り回しながらアスカが叫ぶ。
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「はっはっは!これがアミュ・スフィアリアクターの力だ!」
一同「いや、単に最新鋭のデバイスのおかげで動きがスムーズってだけでしょ……」
秦「なるほど、これがスフィアの力という奴か……」
一同「って、聞いてないし……」
 だから、スフィアの力じゃねぇから!

杭木亢(くいぎ・こう)楯木(てすりぎ)盾「おっしゃぁ!アミュ・スフィアリアクターと化した今日こそ、貴様を殺す!覚悟しやがれこの
シスコン野郎ッ!」
 こいつらも相変わらずだな……
※なお、互角なので勝負はつきません。これもまたいつもと同じ……

 ともかく、最新鋭のVRデバイスを駆使して、一行はこれからもIFOを楽しむのであった。


END

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