Eighter -Practical Era-
58ther ~我思う故に我撃つ A~
#0
IFO……それはeスポーツの授業の一環として天四斗工業に取り入れられたフルダイブ型VRMMORPGである。
品辛斬子、風見原莉暗「こっ、これはぁッ!」
ある日、IFOにログインしていた天四斗のDr.キリコとGTRの二人は、ある告知を見て天啓を得たり!的な感じに
狂喜乱舞する。
そして、それは大抵の場合、ロクでもないことなのだが……何が起こるのかは推して知るべし!
#1
天四斗、天四斗工業3-J
斬子「おし、お前ら、今から銃を買いに行くぞ!」
一同「銃刀法違反ッ!」
イキナリなにトチ狂ってんだ!と一同が抗議の声を上げる
莉暗「銃を買うといってもIFO内での話だぞ」
一同「だったら先に言え!」
榛木秦「ところで、最近成金の姿を見ないのですが……」
斬子「あぁ、あいつか……」
急にしんみりしだす天四斗のDr.キリコとGTRのタッグ。こんな二人を見るのは初めてなので一同はどよめきが止
まらない
莉暗「あいつは今、《アンドラの魔女》の寝室に捕らわれている」
一同「……」
斬子、莉暗「次会うときは、一児のパパになっているかもしれんが、みんな、生暖かい目で彼の下半身事情を見て
やるんだぞ」
一同「下半身事情とか余計な一言ッ!」
ともかく、合掌する一行。もう成金は学生結婚とかそんな感じで最悪中退するんじゃなかろうか……と、誰もが
思った瞬間であった。
斬子「さて、では、話を戻すぞ!」
一同「切り替え早すぎんだろッ!」
莉暗「お前らは今度IFOでやるイベントについて知っているか?」
一同「いや、知らんけど……」
斬子「ならば教えてやろう。バランスブレイカービュレットだ!」
一同「バランスブレイカービュレット?!」
バランスブレイカービュレット、通称BBB。それはガンマン達がチームを組んで優勝を目指す祭典である。
まぁ、ぶっちゃけるとGG〇のスク〇ッドジャムを想像してもらえればそれでOKだ。
※ぶっちゃけすぎている……ちなみにB〇B的なイベントはありません。
斬子「参加資格は銃を持っていること。以上だ!」
一同「条件ユルすぎッ!」
そう、このBBB、参加条件は銃を持っていること。あとは銃を使うかどうかはプレイヤー次第というトンでもな
いルールなのだ。それ、ガンマン達の祭典であってるの?
#2
杭木亢、楯木盾「先生、俺はクラスの一員として参加できないですけどいいですか?」
斬子「ん?まぁ、別にいいが……」
莉暗「理由を聞かせてもらってもいいか?」
亢、盾「あるギルドから俺の才能を見込まれてスカウトされたんでね……」
一同「な、なんだってー?!」
……とりあえずノリで叫んでみた一行であった。
斬子、莉暗「そうか、ならば仕方がないな」
一同「いいのかよ……」
斬子、莉暗「面白ければそれでよし!……それがギルド・ストライクフォーミュラの掟だ」
一同「……」
開いた口が塞がらないとはまさにこのことだった。
亢、盾「このシスコン大馬鹿野郎!俺は貴様を破壊する!BBBが貴様の墓標と知れ!」
ズビシィっと互いに指をさしあい叫びだす二人。
だから、お前ら両方ともシスコンだから……
さておき、そういって啖呵を切った二人は教室の前後のドアからそれぞれ去っていった。
いや、今授業中……でもないけど、勝手に学校から出ていくんじゃねぇよ!
※ちなみに、数分後には恥ずかしながら、すごすごと教室に戻ってくる二人の姿があったという。
さておき、天四斗工業3-Jの面々はIFOにログインして銃を購入しに行くのであった。
ただ、不幸なことに、BBBが近いだけあって重火器は品切れ気味であった。
*「お客さんは実に運がいいねぇ……丁度今追加発注していた重火器が入荷したところなんだよ」
だが、しかし、ストライクフォーミュラには運の女神ことかんながいる。
彼女の超強運は品切れをも覆す!かんながクラスメイトで、チームメイトでよかったぁ~と一行はしみじみとか
んなに感謝するのであった。
更にストライクフォーミュラの面々はほとんどがガンマン職ではないため、銃は格安のもので十分なのだ。
ぶっちゃけ参加パスポート的な意味合いの方が強いまである。
まぁ、唯一の例外はガンマンをジョブにした榛木秦のアスカなのであるが……
秦「ここはBBBに向けて銃を一新するか、それとも銃弾だけ補充しておくべきか……悩む……」
一人だけ違う悩み事をしているのであった。
続
前の話へ 戻る 次の話へ