Eighter -Practical Era-
55ther ~非完全な宿命の宴 C~
#5
オンラインRPGを金の力で無双……出来てなくね?
ともかく、一進一退のその時、突如謎の乱入者参戦。ブラックカーダーとは一体!?
成小路金厭(ヤ、ヤベぇ……なんだかよく分らんが俺の中の危機管理能力が最大出力で警告を発している……こい
つはヤベぇ……)
何故だかは分からんが、そう直感した成金はターミネーターを後回しにしてすぐさま乱入者に攻撃を仕掛ける
金厭「先手必勝、ザ・マネーパワー!」
チャリンチャリンチャリンッ
効果が無いようだ
金厭「ン、何ぃ!?」
だが、攻撃は無効化された……
ロウ・ジェノム「お、たった今情報が入ってきました!……ブラックカーダーとは課金を限界突破したものだけが
なることができる特殊なジョブ……だそうです」
だから、ナイトオブゴールドの金の力では歯が立たないのだ。
金厭「課金を限界突破って……」
ブラックカーダー、その名はゾフェル。
ゾフェル「漸く見つけたわ!」
ビシィっと指を突き付けながらそんなことを叫ぶゾフェル。
品辛斬子「なんだ、いつの間にお尋ね者になったんだ?」
金厭「いや、なってねぇよ!」
風見原莉暗「本当にそうか?何でもかんでも金で解決して恨みを買っていたんじゃないのか?」
金厭「だから、そんなことねぇって!」
ゾフェル「そんなことよりも私と勝負しなさい!」
金厭「えぇ……」
だが、さっきの出来事を鑑みて、勝負を挑もうなんて気が起こらない成金。
金厭「ここは逃げるが勝ちってな!」
一同「逃げんなよ!チキン!」
金厭「うるせぇッ!」
大ブーイングも何のその、恥も外聞もなく逃げの一手を繰り出す成金だった。
が、しかし……
ゾフェル「お金がないならカードを使えばイイジャナイ!」
シュカアッ
金厭「ゲフォアッ!?」
トランプカッターの要領でブラックカードを投げつけるゾフェル。そのブラックカードは華麗に宙を舞い、成金
の首を奇麗に刎ね飛ばすのであった。
勝負はまさに一瞬。資金力がモノを言った?!
ゾフェル「敗者は勝者に従うもの……いいですね?」
金厭「くそっ、煮るなり焼くなり好きにしやがれってんだ!」
復活してもらった成金は項垂れながらそんなことをつぶやくのであった。
※しかし、ここからが彼の悲劇であることを今は誰も知らない……
#6
ロウ「……さ、気を取り直して、次の対戦へ移りましょう……」
一同「おおっ!?」
颯爽と参上するのは現実世界では言わずと知れた厨二病アイドル、幕辺ぼとるの†ボトル†
ロウ「次の一戦は奇しくもトップアイドル対決!」
そして、対戦相手は……レベル32のトップアイドル、その名はゴートと言った。
ゴート「やはりあなたは私の前に立ちはだかるのね、†ボトル†!」
椛木花「はっ!?あなたはまさかッ!」
ゴート「そう、そのまさかよ!」
花「……」
ゴート「……?」
しばらくだんまりが続き……
花「あ、ちょっと待ってて、今設定を考えている最中だから……」
ゴート「考えなくてもいいわよ、ンなモン!」
しかし、話を聞かないのは世の常だった。(はた迷惑な……)気を取り直し、大仰なポーズをとりながら花は告
げる。
花「久しぶりだな、わが最大のライバル、アイドリングカリオストロよ!」
ゴート「誰がよ!」
あとアイドリングってアイドルの現在進行形じゃない……ってこともなくもないか……
余談だが、アイドリングとは偶像の現在進行形という意味ではなく、空きの現在進行形だよ。
それはIdleとIdolの違いだな。
※ちなみに、ゴートからゴ〇ト札を連想し、ゴー〇札と言えばカリオストロってことでカリオストロなんです
ロウ「どうやらこの二人は知り合いのようですな。ベル・ゲルミルさん」
ベル・ゲルミル「いや、知り合いというか、一方的に片方が相手を知っているという感じだが……」
頬杖を突きながらぼけ~っと語るベル君。
それはさておき……
ゴート「アイドルとして……いいえ、今はトップアイドルとしてあなたにだけは負けられない!……いざ尋常に私
とバトルしなさい!」
ググっとマイクを握りしめつつゴートが叫ぶ。
花「臨むところよ!ライバルをアイドリングストップに追い込むのがアイドルの真の仕事ッ!」
ゴート「ふふん、アイドリングストップに追い込まれるのはあなたの方よ!覚悟しなさい、†ボトル†!」
いや、アイドリングストップってアイドルを活動停止に追い込む的な用語じゃないからッ!
ゴート「覚悟なさい!」
叫ぶなりマイクを逆手で握りしめて襲い掛かるゴート。
いや、いくらなんでも喧嘩っ早過ぎない?
続
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