Eighter -Practical Era-
4ther 〜狙われたかんな! B〜



#3
 かんなが気に食わない……と、いうわけで、かんなを襲撃しようと愚かな行為に走った漢が2人……
杭木亢くいぎ・こう楯木てすりぎ盾
 かれこれ2度も失敗したのだが……
杭木亢くいぎ・こう「かんなぁあ!!!」
楠木南「楠木流処世術、噴流灼弾ふんりゅうしゃくだん!!」
 ドゴスッ
こう「おげはああ!?」
 前から襲いかかるこう……が、しかし、その背後から更に南がかんな目掛けて襲いかかり……かくて、南の掌打が
直撃したこうは苦痛に転げまわるのであった……
南「ちょっと、邪魔しないでくれる?」
こう(だ、だから、お前が邪魔してるんだっての!!)
・
・・
・・・
 次の休み時間
楯木てすりぎ盾「よし、次は……」
こう「ちょっと待て……さっきから俺ばかりが痛い目にあってないか!?」
盾「なっ!?……そんなことはないぞ……お、俺だって……親愛なるお前を矢面に立たせるたびに心を痛めている
んだぞ……」
 そ、そうだったのか……と友情にじ〜〜んと熱くなるこうだが……よく考えると盾に騙されているだけの気がしな
くもないのだが……本人がそれでいいのならば、何も言うまい……
※ちなみに、この休み時間はこうと盾が友情を確かめ合っていたこともあり、かんなの襲撃は行われませんでした
 その後、昼休み……
盾「おし、ここいらで作戦を練り直すぞ・・」
こう「ああ……最大の壁は南の妨害だ……」
盾「南の妨害を乗り越えなくてはかんなに辿り着けない……」
 デ〜〜レッ……デ〜〜レッ……デ〜〜レデ〜〜レッデレデレデレデレデレデレデレッ♪
 デッデッデッ
盾「こ、このBGMはぁ!?」
 と、唐突にドヴォルザークの新世界と共に参上するは、1人しかいない……
一同「成金ッ!!?」
成小路金厭なりのこうじ・かねあき「なにやらかんなについて語り合っているようであるが……貴様ら如き愚民にかんなは渡さんとっとと
諦めるんだな!」
こう、盾「……」
金厭かねあき「そもそもだな……」
 そして、かんなが自分にふさわしいことを長々と語りだす成金……しかも逃げだ出そうにもSPが背後にズラリと
並びとても逃げ出せる雰囲気ではない……
こう、盾(……)
 万事休す……と、思われたその矢先、誰がアンタのモノよ!と南が乱入
金厭かねあき「ぬぅわ!?……え、SPッ!SP!!」
 ドガスッバガスッ
 ……かくて、南が成金を成敗している隙に逃げ出すことに成功した2人であった……

#4
 放課後……
こう「遂に放課後になってしまった……」
盾「……ああ、これが……おそらく最後のチャンス……だが……何か策は……あるのか!?」
 そう、昼休みは結局相談も何も出来なかった2人……
こう「フッ……任せておけ……今までの失敗は今回の成功のためにあったのだ!」
 ドドンと断言するこう
盾「……な、何かいい手でも!?」
こう「まぁ、見てろ……」
 と、言うわけで、2人は物陰に隠れてかんなが来るのを待つ
楠木南「あ〜〜、今日も1日終わったわね〜〜〜」
白拍子かんな「うん、そうだね……」
金厭かねあき「どうだね!?かんな……この後ホテルで楽しいひと時を!?」
 スっと堂々と……珍しくドヴォルザークの新世界を鳴らさずに成金参上
南「アンタは……またッ!」
 ドゴスベキッ
 バキッ
金厭かねあき「ぎゃ〜〜す!!?」
こう「今だッ!!」
 成金が南にしばかれている間に飛び込んでいくこう
盾「へ!?……あ……あああ!!」
 ババッ
 盾もようやく気が付いた……南を成金で押えておけばかんなへの道が開ける……今まで黙って見ていたのも、全て南
を成金に向かわせる策
こう「覚悟ッ!!!」
榎木えのき夏「そうは問屋がおろさないッ!」
 ガッ
盾「ン何ぃ!?」
 だが、そこへ颯爽と春夏秋冬(正しくはその中でも格闘専門の榎木えのき夏)が立ちはだかる
椿木春「ようやく私達、春夏秋冬の出番ね……」
柊木冬「かんなには指一本触れさせないんだから!」
 ずずいっと次々に現れる春夏秋冬は、そのままかんなの四方を守護する
かんな「……」
 突然の出来事(ただし、超運で察知)にかんなもビックリ
こう「だが、甘いッ!!春夏秋冬の内、格闘専門は榎木えのきのみであることは調べが済んでいる……行け!盾!お前が
榎木えのきを抑え込んでいる隙に……」
 と、またしても盾を矢面に立たせるこうなのだが……
南「どうするの!?」
こう「……」
 背後にゆらりと立つ南……それはまさしく死神……
南「私のかんなに……何をしようと!?」
こう、盾「ひ……ひぃいい!!!?」
かんな「いや、私、別に南のものでもないよ……」
 しかし、かんなの声など南の耳には届かないようであった……
・
・・
・・・
 かくて、こう、盾の2人は南の制裁を受けることになったのであった
※ちなみに、成金も南の制裁を受けることに(つまり、1人で2度も制裁を受ける羽目になりました)
楸木ひさぎ秋「結局私達の出番はなかったね……」
冬「そういうことは言わないの……」
 ……まぁ、かんなに手を出すということは愚かな行為であることは最初から分かっていたはずなのだが……
 世の中には物わかりの悪い人もいるものである。
※……あれ!?でも、南って毎日挨拶がわりにかんなを襲っているような……


END

前の話へ 戻る 次の話へ