Eighter -Practical Era-
1ster 〜工高で捕まえて! A〜



#0
 これは……運の女神こと、かんながまだEighterに入る前の……学生時代の物語……
 ごく普通の(え?何だって!?)彼女はごく普通に高校に入り、ごく普通の学園生活を行っていました。
 でも、ただひとつ違っていたのは、彼女は普通高ではなく、工業高校に通っていたのです。

#1
天四斗あまよと天四斗あまよと工業、3-J
※ちなみに、A〜Jまでクラスがある……というのではなく、専門分野の頭文字をとってJなのです。
 では、そのJとは何ぞや?……『Jouhougijutu(情報技術)』のJです(ローマ字?)
楠木南「おっはよ〜〜、かん……なぁ!!」
 ズドオアアアアッ
 と、背後から勢いよく挨拶がわりに攻撃を仕掛けてくるのはかんなのクラスメイトにして親友の南
※いやいや、挨拶がわりに攻撃を仕掛けてくるような人間を親友にしていいんですか!?
 スカアアッ
白拍子かんな「おはよう……南」
 そして、何事も無かったかの如く攻撃を回避して挨拶を交わすかんな……流石、運の女神だけはある。
生徒「んごへはぁ!!?」
※あれ!?何かとばっちり喰らった生徒がいたような……と、言うか、かんなと南にとってはこれが日常茶飯事な
 んですね……
南「くぅ……今日もかんなに一撃あてることが出来なかった……無念だわ……」
 明日こそ……明日こそは!と決意する南……そうやって毎日無念な日々を過ごしているのだが……
 突っ込んではいけない……
生徒「……その前に……俺の上から……どけ……重い……」
南「……な・ん・で・す・っ・て!!?」
 ぴきぴきっと空気が凍る
一同「……」
南「楠木流処世術……回転衝角翔かいてんしょうかくしょうッ!」
 ジャンプと同時に回転を加え、ドリルの様に相手を貫き伏せる南
 ドゴスッ
 ベギンッ
生徒「ひげあああ!!」
※年頃の女の子に間違っても『重い』なんて言ってはいけません……彼の様に地獄を見ますよ……
 (いや、殺してはいませんよ……本当ですよ……)
 ガラガラ……
教師「ほらほら……馬鹿やってないで……とっとと席につきなさい……」
南「は〜〜い……」
 とやってきた教師はかんならの担任の品辛斬子ぴんから・きりこである。
品辛斬子ぴんから・きりこ「ほら、そこ……地べたに這いつくばってないでとっとと席につく!」
生徒「……いや、先生……ちょっとは生徒をいたわってくださいよ……」
斬子きりこ「……ふむ、私は手遅れな生徒には安楽死をもたらすのが主義でな……」
 ニヤリと微笑む彼女……その背後には眼帯をかけた頬のこけた謎の幻影が……
一同「……」
 こんなんだから……彼女は天四斗あまよとのDr.キリコと呼ばれていたりいなかったりするのだが……今はこの話と何の
関係もないので割愛……
※ってかどこがDr.キリコなのか不明ですが……

#2
斬子きりこ「じゃ、出席を取るぞ……」
 と、言うわけで、何事もなかったかのように出席を取り出す斬子きりこ……だったのだが……
 テ〜レッ……テ〜レッ……テ〜レッテ〜レッテレレレレレレレレレレレ♪
 テ〜レッテ〜レッテ〜レッテ〜レッテッテッテッテテテテテテ、テ〜レッテテ〜レレ〜♪
※ドヴォルザークの新世界……のつもり。
一同「こ……このBGMはぁ!!?」
 ガラガラ……
 突如大音量の新世界を鳴らしながら、重役出勤(堂々と遅刻)をする生徒が一人
生徒「フッ……諸君……待たせたな……」
 ピっとスピーカーに直結させていたSDオーディオプレイヤーを止める……口に薔薇バラを咥えるキザな漢……
薔薇バラを口に咥えながらどうやって喋るんだ!?とか突っ込まないように
斬子きりこ成小路金厭なりのこうじ・かねあき……遅刻……」
 ササっと出席簿に記入を行う斬子きりこ
成小路金厭なりのこうじ・かねあき「先生……遅刻とは心外ですな……私は、重役出勤をしたまでですよ」
斬子きりこ「うん、そういうのは、会社に勤めて偉くなってからにしなさい……今のあなたは学生……」
金厭かねあき「失礼な……これでも私は成小路なりのこうじ財閥の跡取り息子として世間では有名な……」
※確かに、彼は日本五大財閥、成小路なりのこうじ財閥の御曹司である。
斬子きりこ「うん、世間ではどうか知らんが、この学校では違う……それから学校に薔薇バラを持ってくるな」
金厭かねあき「フッ……先生……校則に学校に薔薇バラを持ってきてはいけない……という規則はありませんよ」
 そもそも、学校に花を持ってくる生徒もたまにいるから、罰するなんて出来ないはずです……と金厭かねあき
一同「……」
 そのまま暫く沈黙が続く……
斬子きりこ「分かった……」
金厭かねあき「分かってくれましたか、先生……」
斬子きりこ「級則、成小路金厭なりのこうじ・かねあきは今後薔薇バラを咥えて登校することを禁ず」
金厭かねあき「ンなっ!?なんてピンポイントな規則!?」
斬子きりこ「はい、とっとと席につけ……」
金厭かねあき(くっ……今に見てろよ……)
 ブツブツ呟きながら席に着く金厭かねあき
斬子きりこ「さて、どこかの誰かのせいで時間がおしてきているので連絡事項は手短に話すからな」
金厭かねあき「トキはラオウの弟なり……まったく、この成小路金厭なりのこうじ・かねあきがいる前で、無駄な時間が流れるなどと……一体何が
あったんですかね!?」
一同「いや、原因はアンタだ!」
※その前に『トキはラオウの弟なり』ではなく『時は金なり』だからね!

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