Eighter -Noble Gathering-
42nder 〜強権は狂々くるくるまわる B〜



#3
ある日Eighterを訪れた2人の依頼人……2人はそれぞれ、自分の技術が盗まれた……と供述し、そして、盗んだ先
として悪戴音アクタイオンインダストリーを示す……
更に、そこへ、総介が現れた……
梓與鷹よたか「技術の窃盗はともかく、軍用アンドロイドってことは……」
それは、世界に戦乱を巻き起こすものなのか……
白拍子かんな「……これが、悪戴音アクタイオンインダストリーの軍用アンドロイドですね」
と、そこへ、かんな颯爽登場。悪戴音アクタイオンインダストリーの軍用アンドロイドを空間スクリーンに映し出す
イヤフォルン・アーチボルト「クッ……」
日足ひだり孝一「やはり……」
そして、それを見て眼の色を帰る2人
イヤフォルン「あの流麗な顔つき……そして、衣装……間違いないくウチの技術を盗んで作ったものだ」
孝一「あの美しいおみ足、それにしなやかな腕……間違いなくウチの技術を盗んで作ったものだ」
與鷹よたか「……」
技術を盗んで作ったというからもっと、別のことを想像していたのだが、しかし、その斜め上を行かれて與鷹よたかも
開いた口がふさがらない様子だ……
かみ総介「さて、話を戻すぞ……」
そのまま、何事も無かったかのように、総介は話を続ける。
悪戴音アクタイオンインダストリー……社長の大庭織田修一は設立当時こう宣言したそうだ……
『産業スパイ上等!我が社に忍び込める者なら忍び込んでみたまえ……まぁ、無駄だろうが……』
老舗でも、何でもない……そんな会社に当初、産業スパイは見向きもしなかったが、しかし、社長がああも煽る
ため、幾度となく産業スパイが技術の盗難を試みた……
山咲やまざき桜「しかし、未だ、誰1人として、悪戴音アクタイオンインダストリーに忍び込めたものはいません……」
與鷹よたか「そんなにセキュリティーが強いのか?」
総介「いや、そうではない……産業スパイのいずれもが、口を揃って『入ってはいけないと思った』として、
 引き返したそうだ……」
與鷹よたか「そんな馬鹿な……」
そんな良心のある産業スパイがいてたまるか!と與鷹よたか……
かんな「社長が豪語したのには理由があります……」
そして、かんなは空間スクリーンにその理由を映し出す
與鷹よたか「これは……」
そこに映し出されたのはアトランティスと同型のオーパーツCP
総介「ツェルツラ……」
かんな「その能力は、あらゆる存在へのパーミッションの変更」
與鷹よたか「何だそりゃ?」
桜「パーミッションを変更することで産業スパイに自主的に侵入を断念させている……というわけです」
與鷹よたか「なっ?」
そう、悪戴音アクタイオンインダストリー社長は忍び込もうとする産業スパイにたいして、侵入の実行権を奪っているのだ

#4
その後、とりあえず、イヤフォルン、孝一の両方の依頼を受けたEighterは早速、悪戴音アクタイオンインダストリーへと足を
運ぶ
東京都、悪戴音アクタイオンインダストリー
與鷹よたか「……」
Eighter本部にいた頃は悪戴音アクタイオンインダストリーに乗り込むぞ!と意気込んでいた與鷹よたかだったが、
悪戴音アクタイオンインダストリーの前に着た途端……実行権を奪われ、意気消沈、そのまま帰って寝たくなってしまった。
與鷹よたか「これが……ツェルツラの威力ってわけか……」
総介「……」
與鷹よたか「だが、どうするんだ?総……ツェルツラを管理するにしろ、ツェルツラの介入に逆らって悪戴音アクタイオン
 インダストリーに忍び込むことなんてできないぞ……」
総介「フ……どんなに優れたセキュリティーでも、弱点はある……」
それは、偶然……どんなにパーミッションを変更しても、たまたま、運よく、変更を逃れることがある……
そして、それを自らの意思で行えるのが運の女神ことかんなだ……と総介
確かに……総介がそんなことを宣言している間にも、かんなは本人の意思によって侵入不可能……と言われていた
悪戴音アクタイオンインダストリーのエントランスをこともなげに闊歩する

一方、その頃、悪戴音アクタイオンインダストリー、最上階では……

*「社長……侵入者です」
大庭織田修一「馬鹿な……ツェルツラのパーミッション変更に逆らって侵入できる者など……」
*「それが……相手は運の女神のようでして……」
修一「クッ……なるほど……偶然か……それでは敵わんな……」
そして、修一は叫ぶ
修一「奴らを中に招き入れろ……」
*「いいのですか?」
修一「何、構わん……キリングドールの起動テストとしても申し分ない……」
*「は、分かりました……」
と、言うわけで、総介らのパーミッションを変更し、悪戴音アクタイオンインダストリーへの侵入を許可する
與鷹よたか「……あれ?なんだか急に入ってもいいんじゃないかってな気が……」
桜「どうやら誘われているようですね……」
総介「……」
ならば、罠である可能性が高い……フン、まぁ、いい……どんな罠があろうとも、噛み砕く!と総介……
かくて、総介、與鷹よたか、桜もかんなの後を追い悪戴音アクタイオンインダストリーの中へと入る。

*「ようこそ、悪戴音アクタイオンインダストリーへ……私、悪戴音アクタイオンインダストリーのゼネラルマネージャーを担当しており
 ますジム花音と申します」
與鷹よたかGMジムの……GMジムキャノン!?」
思わず口に出してしまう與鷹よたかであった。
……まぁ、そんなことはおいといて、かんな一行はツェルツラを自分の管理下に置くことが出来るのか?
SHILシール、リヴァース・レインボーの依頼は無事に達成できるのか?


続

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