Eighter -Noble Gathering-
15ther 〜奪い去られた天球 C〜



#5
光の天球を奪い返すべく、かんな一行は蓋五山ふたごやまグループ本社へと乗り込む……迫り来る殺人集団を一蹴し、
一行はさらに上を目指す……
東京都、蓋五山ふたごやまグループ本社・最上階
蓋五山ふたごやま千蔵「ええい……ブラッディー・ベレーも存外使えない……」
*「社長……ヤツラ……次々に上の階へと攻め込んできていますぞ……」
千蔵「ハッ!そんなことは見りゃ分かるんだよ!見りゃ!」
ドガンッ
机をたたき、凹ませ千蔵は怒号を飛ばす
*「はっ……すみません……」
千蔵「クソッ……ええい……もういい……ブラッディー・ベレーを下がらせろ……」
*「は!?」
千蔵「聞こえなかったのか!?……HAMAを使うと言ったんだ!!」
一同「はっ……分かりました……」
・
・・
・・・
東京都、蓋五山ふたごやまグループ本社・中腹
梓與鷹よたか「はぁはぁ……総……お前何人のしてきた!?」
かみ総介「ハン……そんなもの数えてどうする!?あとで勝負でもするのか!?」
與鷹よたか「……いや……なんとなく……」
そ、そう言われると……と與鷹よたか……だが、その横で交喙いすかはさも当然のように語る
元人交喙いすか「へっへ〜〜〜俺は抜かりないからな……63人ぶっ倒してきたぜ!」
一同「……本当に数えるなよ……」
交喙いすか「……あ、あれ!?」
交喙いすかのあまりにもあまりな行為に、一行はあきれ果てるのであった……
山咲やまざき桜「警部……それよりも……先ほどから敵が減ってないですか!?」
総介「うむ……確かにな……」
白拍子かんな「……HAMAを使うことにしたんでしょうねぇ……」
獅殺山しころやま麗(……はぁ……もう……やだ……)
この人たちについてくの、間違いだったかも……と今更後悔する麗だが、もう、遅い……
ギラ〜〜〜〜ン
と、その時……闇に光る赤い眼……
交喙いすか「来たかぁ!機械人形……どれ!軽く吹っ飛ばしてやるぁ!!」
バッ
一足飛びに掛かる交喙いすか
かんな「ダ……ダメです!交喙いすかさん!!」
交喙いすか「は!?」
ドガアアッ
カッ
ズドガアアアアアアンッ
1体を貫いた瞬間、それが爆発する
交喙いすか「げぇほ……ゲホゲホ……な……何いぃい!!?」
ザザザザッ
何とか爆発を回避して戻ってくる交喙いすか
麗(って今の絶対死んでたでしょ!!?)
いやいや、今のはおかしいでしょ!?アナタ、本当に人間なの!?と麗は驚愕し、冷や汗が出てくる
かんな「……大丈夫ですよ、麗さん」
麗(いや、あなたも十分おかしいわよ……)
慰めてくれるかんなに、余計に不安になってくる麗であった……

#6
與鷹よたか「くっ……TNT爆弾内蔵だと!?」
※何故にTNT爆弾と見抜いたのか……それとも、あてずっぽうなのか……そこにつっこんではいけません。
かんな「ええ……」
ジリジリジリジリ……
前から後ろから……次々にやってくるHAMA
総介「こいつぁ……逃げ場無いな……」
麗「ちょ……冷静に判断している場合じゃ無いでしょ」
今、軽く絶体絶命じゃないの!とヒステリック気味な麗……
山咲やまざき桜「大丈夫。警部を信じてください」
麗「はぁ……あなたねぇ……」
信じろって言っても、無理があるでしょ!……私は普通の人間なのよぉ!と魂の叫びを心の中で行う麗だった
・
・・
・・・
交喙いすか「……やつらは……バカだな……」
與鷹よたか「ああ……全くだ……」
総介「フッ……」
しかし、3人の超人は意に介さず余裕の表情……
交喙いすか「……いっちょ……やるか!」
麗「え!?やるって……何……」
ダッ
と、言うなりかんな、與鷹よたかは前方のHAMAへ、総介、交喙いすかは後方のHAMAへと突撃する
かんな、與鷹よたか交喙いすか、総介「うおおおおおお!!!」
ドギャアアアアッ
すぐさま数体を破壊……と同時に後退
ガカアアアアアッ
ズドッグクオオオォオォオ〜〜〜〜〜ンッ
麗「え……えええええ!!!?」
シュオオオオオオオオ……
爆煙が晴れると……
かんな、與鷹よたか「……ふぅ……」
総介、交喙いすか「……終わったか……」
かんな、総介、交喙いすからが神器の結界で爆発を防いでいた……
麗「こ……こんなこと……ありえない……!!」
ヤツらのミス……それは……この拠点を破壊する爆弾を積んだ兵器を4人の前に送ったということだ……
前後から迫っていたHAMAは消滅し、巨大な穴が開いている……
與鷹よたか「……おし、これで敵も殲滅できたし、ショートカットも出来る……」
交喙いすか「一石二鳥だな……」
一方、モニター越しにそれを見ていた千蔵は……
千蔵「なっ!?バケモノか!?」
と……カロッゾ風に言うしかなかったのである……
交喙いすか「待ってろよ……蓋五山ふたごやま総帥……キサマの悪事もこれまでだぜ!!」
ダンッ
バムッ
ドンッ
爆発で生じた穴を跳び越して次々と上っていく一行
麗(ああ、もう……本当に……この人達何者なのよ!!)
……ついに……蓋五山ふたごやまグループ最後の時!?!……はたして、麗は最後までついていくことが出来るのか
……それとも……?


続

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