Eighter -Noble Gathering-
12ther 〜黄泉帰る侍と憎悪 C〜



#5
依頼を受けて神埼研究所に来た與鷹よたか一行……依頼の内容はでたらめで罠だと分かっていても……黒幕が
羅漢の恋人、つるぎの舞である以上は来ないわけにはいかなかった……?
……そして到着早々襲われる一行……
白拍子かれん「ええい!!このっ!」
ギャインッ
白拍子かんな「ハッ」
ババッ
2人とも襲い来る相手を弾き飛ばし、距離を取る
かれん「とんだ歓迎だわ……」
エル・オンブレ・ドラド「解析完了……この2人はとうの昔死亡した牛若丸と武蔵坊弁慶のようです」
その最中、解析を行っていたエルがぽつりと漏らす
梓與鷹よたか「なっ!?牛若丸と武蔵坊弁慶だと!?」
かれん「何ですって!?」
その情報に思わず後ろを振り返るかれん
かんな「姉さん!前!前!」
かれん「はっ!」
ギインッ
迫り来る弁慶の斬撃を受けるかれん
かれん「く……くうううう……」
ザザザザザザッ
弁慶の力に圧されるかれん。よそ見していることをつくづく後悔してみたかれんであった……
與鷹よたか「死者を蘇生させた……だと……!?しかし、どうやって!?」
エル「私の同期にそんなプログラムを搭載したものがあります……」
白拍子かなり「そして、それの名前はニライカナイ……」
與鷹よたか「九大オーパーツCPの1つか?!」
エル「ええ」
と、そんなやりとりを行っていると……
牛若丸「死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ!」
武蔵坊弁慶「殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス!」
ギンッ
ギャギインッ
我武者羅に剣を振るう2人
與鷹よたか「……何だ?あいつら?……あの2人は本当に牛若丸と弁慶なのか!?」
あまりに想像とかけ離れた猛々しすぎる……悪く言うと素人剣術を扱う弁慶と牛若丸に與鷹よたかも思わず眼を点
にする
エル「はい。そうですよ……」
與鷹よたか「……しかし……それにしては……」
あまりに剣術が素人すぎる……
かなり「……復活が不完全だったのかもね……」
エル「ええ、おそらく、生体情報が足りなかったのでしょう……」
冷静に分析するかれんとエルであった……
・
・・
・・・
ギギンッ
ガギンッ
ガガッ
かなり「今のあいつらは恨みと憎しみの塊……その憎しみによって刀を振っているだけに過ぎない……」
かれん(恨みと……憎しみ……?)
かんな(未練……ってことですね……)
一方の死合っているかんなとかれんもまた、同じ結論に至る

#6
牛若丸「ハウアアアア!!!」
弁慶「ドオオオウアアアア!!!!」
かんな、かれん「はっ!」
ギャギンッ
ドザザザッ
迫り来る2人を弾き飛ばすかんな、かれん
牛若丸、弁慶「!!!?」
なぜ、自分たちが弾き飛ばされた!?……と現状を理解できない2人……
かれん「生前は強かったんでしょうけど……」
かんな「怒りに任せて剣を振るっているだけじゃあ私たちには勝てません……」
チキチキッ
神滅超越者ラグナロクエクセルを、予兆共鳴者オーメンレゾナンスを構えお直すかんな、かれん
牛若丸「ヌアアアアアアアア!!!」
弁慶「ゴオオオオオオオオ!!!」
ドドドドドドドッ
しかし、半ば怨霊と化した2人も負けているわけにはいかない……そのまま猪突猛進……かんなとかれんに
飛び掛かる
かんな「あなた方の時間はもう終わっているんですよ……」
かれん「とっととあの世に戻りなさい!!」
ズバシュアアアアアアッ
それは……技も能力も関係ない……『位』と『力』の渾身の斬撃……
牛若丸、弁慶「ギィエエエエエエアアアアアア!!!!?」
ボシュアアアアアッ
一閃により消滅する牛若丸と弁慶
かれん「どんなもんよ!!」
かなり「まぁまぁかしらねぇ?」
・
・・
・・・
パチパチパチパチッ
かんな「ん?」
と、そこへ……手拍子が聞こえる……そして……
つるぎの舞「たいしたものね……」
コツコツコツコツ……
舞、参上……
與鷹よたか「舞……つるぎの舞なのか!?」
舞「ええ……そうよ……」
研究所の中から出てくるのは舞……その後ろにもう1人漢がいるが……
舞「與鷹よたか!!!……あなたは羅漢から研究成果を奪った……そして私から羅漢を奪った!!」
與鷹よたか「……舞……それは……」
しかし、どんな弁明も今の彼女は機切れ入れない……
舞「だから、今度は私がアナタから全てを奪う番!!」
與鷹よたか「聞け!舞……羅漢は……ヤツは……世界を巻き込むような危険なことをしようとしていたんだ
 ……だから!」
舞「黙れ!!世界を巻き込む!?……世界を滅ぼす!?……世界の敵……それでも私にとってはかけがい
 の無い存在なの!」
かれん「それでも世界を恐慌に陥れようとする輩には罰が必要なのよ!」
ギュルルンッ
かれん「って姉さん!?何を!?」
叫ぶかれんだが、……なぜか鎖でぐるぐる巻きにされる……
一同「……お前だってそんなことをやったからだろ……」
かれん「……うっく……」
かれんはともかく、このまま話し合いで解決……という雰囲気ではないが……果たして……


続

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