Eighter -Midnight Howling-
49ther 〜死を呼ぶハンカチ A〜



#0
 場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)との決戦の日は近いかもしれないし、もしかしたらまだ遠い先の話かもしれない……
※どっちだよ!
 ただ、一つだけ言えることはこの第四部では、場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)の《禁則事項です》との《それは秘密です》で
〆となる、と言うことだ。
※ネタバレ……を未然に防ぐ……無茶苦茶だぁ!
 それではオーパーツファイト、レディーゴー!
※どこのストーカーだよ!

#1
 歴史の墓場の一角……場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)の中位存在が屯する場所にて……

*「《キツネザルの使徒》……そろそろ本気で退場してもらいたいものだな……」
 場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)の上位存在……そんな彼(もしかしたら彼女かもしれないが……)の何気ない発言が今回の事
件の発端だ。
*、*「だったら、任せてもらいたいんだな(すよ)」
 その言葉を受け、二人の中位存在が前に出る。
 二人の名はそれぞれ手寸(てぃすぬ)クディミ、未来邇(みらりに)ルアド。今まで表立って活動していなかった中位存在だ。
*「ほぉ、何か手が?」
手寸(てぃすぬ)クディミ、未来邇(みらりに)ルアド「はい。我らにお任せあれなんだな(すよ)」
*「……ならば、吉報を待つとしよう……」
 その言葉と共に、上位存在の気配は最初からそこにはなかったかのように忽然と消えてなくなる。

泥諏(でぃす)クォヴァ「ふん、あそこまで啖呵を切ったからには、策があるということらしいの?」
 上位存在の気配がなくなってから、二人に対してクォヴァが口を開く。
クディミ「勿論。人を殺すには人の手を使うのが一番なんすよ」
ルアド「だから、七人の殺し屋からなる暗殺チームを作ってみたんだな」
 その名も、暗殺の七人(サイレントキル)!……と二人は続ける
歯付サヤ「……第四部なのにもう暗殺チームが出てくるのかしら……」
一同「え!?」
※そこ、メタ発言しない!
クディミ「ともかく、ここは任せてもらうすよ」
 そう言い残し、クディミとルアドはその場を去るのであった。

 暗殺の七人(サイレントキル)……それはイタリア裏社会屈指の殺し屋集団……メンバーはロッソ・ルネディ、アランチョーネ・マ
ルテディ、ジャッロ・メルコレディ、ヴェルデ・ジョヴェディ、アッズッロ・ヴェネルディ、インダコ・サバト、
ヴィオーラ・ドメニカの七人だ。
ロッソ・ルネディ「と、言うわけで、俺たちが次に殺すターゲットが決まった……」
 イタリアのとある場所にて高らかに宣言するロッソ。
アランチョーネ・マルテディ「どこのどいつだい?」
ロッソ「日本の秘密結社、Eighterの連中だ」
ジャッロ・メルコレディ「Eighter!?」
ロッソ「何だ?知らないのか?……だったら教えてやろう」
ジャッロ「いや、いい。それよりも俺が気になったのはその組織の名前だ」
ロッソ「ふむ」
ヴェルデ・ジョヴェディ「Eighterというからには八人いるということか?」
アッズッロ・ヴェネルディ「そして我らは七人……」

#2
インダコ・サバト「ヘッ、そこはアレよ、先に殺した奴が八人目に挑めるってシステムよ!」
※そんなシステムはない!
ロッソ「いや、俺たちが殺すべきはEighterの七人だ」
一同「どういうことだ?」
 ロッソの発言に首をかしげる一行。
ヴィオーラ・ドメニカ「つまり、Eighterとは八を冠しているが実は七人という矛盾した組織ってことか?」
ロッソ「違う違う」
 ぶんぶんと首を横に振るロッソ。では、どういうことなのか?と皆が思っていると、ロッソはこう続ける。
ロッソ「一人脱退しているから実質七人ってこった」
アランチョーネ「なるほどな……」
ヴィオーラ「だが、後顧の憂いを立つためにはその八人目とやらも消しておかなくてはならないのではないか?」
ロッソ「いや、その必要はない!」
ヴェルデ「どうして言い切れる?」
ロッソ「……それは……」
 突如緊迫した空気が包む。
ロッソ「……あの方々からの依頼だからだ!」
 一同が固唾を飲んで待つ中、満を持してぽつりと呟くロッソ
一同「なっ!?……あ、あの方々!?」
 ロッソの言葉に場が凍り付く。
 ちなみに、彼らの言う『あの方々』というのは場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)の中位存在……クディミとアルドの事に他なら
ない。
 そう、暗殺の七人(サイレントキル)はクディミとルアドが育て上げた暗殺チームなのだ!
ロッソ「ともかく、あの方々からの直々の依頼だ……みな、心してかかれ!」
一同「応ッ!」
 気合を入れる暗殺の七人(サイレントキル)。
 そして、この場は解散となる。
 ところで、場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)の上位存在は《キツネザルの使徒》を排除したいと願ったわけだが、暗殺の七人(サイレントキル)は
Eighterを排除しようとしている。
 上位存在の願いと食い違っていると思われるのだが……いいのだろうか?
※念のためだが、《キツネザルの使徒》とはEighterのことではない。Eighterのメンバーは《キツネザルの使徒》
 に含まれてはいるが、それだけではない。
 きっとクディミとルアドに何か考えがあってのことなのかも……しれない……

 と、ともかく、Eighterにイタリアからの魔手が迫る!
 君は生き延びることができるか?
※待って、それって……

前の話へ 戻る 次の話へ