Eighter -Midnight Howling-
39ther 〜引き返せぬ到達点 A〜
#0
マナウス、アビスの大穴……そこは界間撤鋼接衝点(というこのこの世界と別の世界とを隔てる壁を貫き、二つの
世界にパスを張るエリア。
この場所であれば、異世界の神々は十全にその力を発揮できるのだ。
そして、ここだからこそ、今後激しくなる人の姿を持つ場違いな黒き遺物(との決戦に向けて修行をしようと考え
白拍子三姉妹は過初叨素(に立ち向かうのであった。
ただし、かんならがここで神の力を更に引き出して勝利してもあまり意味がない。
なぜなら、いつも界間撤鋼接衝点(で敵と死合えるとは限らないからだ。
#1
過初叨素(は強い……白拍子三姉妹が束になってかかっても全く歯が立たない強さ……?
※まぁ、かんならは神の力を十全に引き出してないせいでもありますが……
白拍子かれん「さっきまでのが私たちの本気だと思っていたら痛い目を見るわよ」
起き上がりつつ過初叨素(をにらんでかれんが叫ぶ
白拍子かなり「勝手に私たちまで含まないでくれる?」
かれん「うっさい!」
過初叨素(「フッ……」
面白い、ならば、見せてみよ!と過初叨素(、余裕の笑み
かれん「光焔熾(、KR耀(!」
ゴオオオッ
漆黒と深紅の焔がかれんを包み、力を底上げする
かなり「あ〜〜あ、やっちゃったわね……」
白拍子かんな「……姉さん……」
それを使えば、確かにパワーアップできるだろうけど……
梓與鷹((それでも歯が立たない場合は最早打つ手なしという意味だぞ……)
與鷹(も思う……
かれん「はあああ!闇暝極蒙晦(!」
ドドドドッ
更に四大奥義一斉解放……闇の剣気で具現化された龍、鳳凰、麒麟、龜(が過初叨素(に襲い掛かる
過初叨素(「なるほど、これが、お前の力と言うわけか……」
すすっとレンの硝子を上段に掲げる過初叨素(
過初叨素(「ならば、それを打ち砕こう……昴世の晶壊(!」
ガキィンッ
突如として龍、鳳凰、麒麟、龜(は四つのクリスタルに封じ込められる。
これは過初叨素(の持ち技の一つ。相手をクリスタルに閉じ込め破砕する……
ガシャアアンッ
そして、砕け散るクリスタル。笑みを浮かべる過初叨素(
かれん「余裕でいられるのも、今のうちよぉおお!」
しかし、クリスタルと共に四つの霊獣は破砕されなかった。それは、かれんの力が過初叨素(に勝った瞬間であっ
た。
だが、それでも、過初叨素(は笑みを崩してなかった。そして、レンの硝子を真横に構えてかれんを見据えていた
#2
かなり「姉さん、逃げて!」
かれん「はぁ?なにを?」
ズドッ
かんなの悲痛な叫びも空しく、過初叨素(の横薙ぎが走る。
かれん「なっ?」
横一文字の一閃にて、四つの霊獣は切り裂かれてしまい、そのまま勢い殺がれることなく無防備なかれんを斬り
飛ばす
かれん「げうっ!?」
地面に激突して、気を失うかれんであった。
かなり「だから言ったのに……無様ねぇ……かれん」
※言ってません。何も……
ローザ・エスピンガルダ「こういうの、なんていうか知ってます……そう、ハンドシェイク・オブ・ハンドシェイ
クです……」
観戦していたローザがぽつりと呟く。
一同「『"あくしゅ"中の"あくしゅ"』……って意味が違ぁ〜〜〜うッ!」
一同の盛大な突っ込みが炸裂した瞬間であった。
かなり「やれやれ、仕方がないわね……かんな、ちょっとの間頼むわね」
私はあのアホガールを叩き起こしに行くからとかなり
かなりの命令には逆らえるはずもないので、かんな了承す。
過初叨素(「邪魔者がいなくなったな」
かんな「蒐葡貮繰(がいる前でよくもまぁ」
過初叨素(「妾腹は別腹……とな」
う、うん、腹違いと言う意味では、妾は別腹ってのは正しいのか……
かんな「醜悪極まりない……」
かんなの額の茜瑙哭(の紋章がビカっとひときわ輝きを増す
過初叨素(「それにしても酔狂なことよ……この界間撤鋼接衝点(で、異世界の神の力を引き出さないとは」
かんな「貴方には関係のないことです」
そして、私たちは話し合いのためにここにいるのではない……と神滅超越者(を突きつけるかんな
過初叨素(「それもそうであるな……」
ドッ
両雄一足飛びにかかり、斬撃を放つ
かんな「はああ!」
過初叨素(「おおっ!」
その頃、かなりはというと……
かなり「さぁて、ただ普通に叩き起こすだけじゃつまらないわね……」
うふふと悪い笑顔で真殺影刃をぐにゃぐにゃとシェイプシフトさせ始める
かれん「はっ!?」
と、次の瞬間、かれんが目を覚ます
かなり「あら、残念……」
かれん「ものすごく嫌な予感がして目が覚めた!」
ふと目をやると真殺影刃を棍の形にして逆手に持つかなりの姿があった
かれん「私、今ものすごく貞操のピンチだった!」
かなり「失礼ねぇ、一体ナニを想像したのかしら?」
かれん「そんなの、いえるわけないでしょ!」
頬を赧めて叫ぶかれん
かなり「あ、そう、私はこのぶっといのを口に突っ込んで苦痛と共に目を覚まさせてあげようかと思っただけなの
に……」
かれん「騙されないわよ!口は口でも下の口に突っ込む気だったんでしょ!」
いや、そういうのを考える方がダメなのでは……
続
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