Eighter -Grand Harmonise-
55ther 〜牡鴉モアとの最終決戦 B〜



#3
四堕天しだてんは滅んだ……だが、彼等の主、陰轟留牡鴉アンゴルモアは未だ健在……いや、今こそ完全復活……そして、
手安闇人てやすあんじんの体を乗っ取った牡鴉モアがかんな一行の前に出現する。
かくて……今、かんな(歳殺月天さいさつげってん)と牡鴉モアとの最後の死合が……始まる!
陰轟留牡鴉アンゴルモア月天げってんんん……」
忌々しげにかんなを睨みつける牡鴉モア
白拍子かんな「……」
チキッ
無言で真の碧聖刃シアンセイクレドを構えるかんな、その額には月天げってんの紋章が光り輝く
陰轟留牡鴉アンゴルモア「フフフ……我とお前とが死合うのもこれで3度目か……ならば、3度目の正直だ……今度こそ
 お前を殺す!……この、真の紅闇刃ルビーシェイドでなぁ!」
チキッ
真の碧聖刃シアンセイクレドを赤くした感じの剣……真の紅闇刃ルビーシェイドを手にする牡鴉モア
一同(紅闇刃ルビーシェイドにも、真の姿が!?)
※そういえば、碧聖刃シアンセイクレド紅闇刃ルビーシェイドは別々の場所で、別々の思想をもとに作られた兵器なのに……形状も第二段階
 への移行もそっくりなんですね……
ジリ……ジリジリジリ……
対峙する時間が長く感じられる……
陰轟留牡鴉アンゴルモア、かんな「はっ!」
ドッ
互いに一気に飛び掛り
かんな「龍咬舞刃りゅうこうぶじん!」
陰轟留牡鴉アンゴルモア負轟翳龍破ふごうえいりょうは!」
ズゴシュアアアアアアッ
光と闇の龍が解き放たれ、ぶつかり合い、相殺する
梓與鷹よたか「なっ……」
いきなりの大技の激突もさることながら、それを平然と相殺する両者にも驚きを隠せない與鷹よたか……
陰轟留牡鴉アンゴルモア「フフフ……フハハハハハハ!!!」
かみ総介「ほう……こいつぁ……」
なかなか面白い死合になりそうだな……と総介。
しかし、その横で與鷹よたかはかんなの身を案じている
かんな「……やりますね……」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「キサマもなぁ……強くなったものよ!!だが、所詮これは小手調べに過ぎん!行くぞ!月天げってん!!
 今日こそキサマが滅ぶ時ぞ!」
ゴウンッ
真の紅闇刃ルビーシェイドを振り降ろしながら牡鴉モアが叫び……
ギギインッ
かんな「それはあなたの方ですよ、牡鴉モア!……私だって……さっきのは小手調べに過ぎないんです。……
 牡鴉モア……あなたはそれを身をもって思い知ることになります……」
真の紅闇刃ルビーシェイドを受けながらかんなが言い返す

#4
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ふざけたことを……」
ギリギリギリギリギリ……
組み合ったまま動かぬ2人……そのまま緊迫した空気が流れ……
バアンッ
陰轟留牡鴉アンゴルモア「うおおおおおおお!!!!」
かんな「はあああああ!!!!」
ガガガガガガガガガガガガッ
そのまま鍔迫り合いへと移行……
かんな、陰轟留牡鴉アンゴルモア「ハッ!」
ザザザザザザザザザザッ
したかと思いきや、すぐに距離をおいて対峙する
陰轟留牡鴉アンゴルモア「フフフ……」
ニヤリと微笑む牡鴉モア。やはり……こうでなくては面白くない……と呟く……
かんな「……真の羅神綺無らじんきむ流四大奥義を見せてあげます……」
先ほどの私の台詞が……どういう意味なのか……今、思い知らせてあげますよ……とかんな
キュオオオオッ
次の瞬間には……真の碧聖刃シアンセイクレドの輝きが増す
陰轟留牡鴉アンゴルモア「真の四大奥義!?ハッ!」
かんな「龍咬舞刃りゅうこうぶじん!」
ドンッ
光の龍が解き放たれる
陰轟留牡鴉アンゴルモア「どこが真の姿だ!ただの龍ではないか!負轟翳龍破ふごうえいりょうは!」
ゴキュアアアアアッ
ただの光の龍ではないか……と軽視していた次の瞬間、光の龍に変化が……ただのオリエンタルドラゴンから
蝙蝠のような翼が生えた応龍おうりゅうへと姿を変え、闇の龍を一蹴する
陰轟留牡鴉アンゴルモア「な……んだと!?」
ズバシュアアアアッ
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ぐ……ぐおおああああ!!!?」
直撃はしなかったものの、ダメージを受ける陰轟留牡鴉アンゴルモア
かんな「これが真の羅神綺無らじんきむ流四大奥義……変幻の応龍おうりゅう……」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……なめるな!月天げってん!!負轟闇鸞臨ふごうあんらんりん!」
ゴアッ
闇の鳳凰がかんなに襲いかかる
かんな「鳳鸞舞刃ほうらんぶじん」
ドッバシュアアアッ
炎の鳳凰が闇の鳳凰を一瞬で消し飛ばす
陰轟留牡鴉アンゴルモア「なっ!?」
かんな「鳳凰は平安を表します……平安になった闇は浄化され、消え去るのみです」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「おのれぇ!月天げってん!!ならば、これはどうだッ!負轟絳蟒屠ふごうこうぼうと」
闇のヤマタノオロチが迫る
かんな「……麟廻舞刃りんねぶじん!」
ドゴギャオオオオッ
解き放たれし麒麟がヤマタノオロチを叩き潰す
かんな「……麒麟は信義……どうあろうとも相手を叩き潰します……」
與鷹よたか(かんな……なぜわざわざ相殺するだけの力の技しか撃たないんだ!?)
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ええい!!負轟獅咆刎ふごうしほうふん」
ドドドオッ
今度は闇の獅子を繰り出す牡鴉モア
かんな「……龜鎧舞刃きがいぶじん!」
バアンッ
剣気で具現化させた霊龜れいきが獅子とぶつかり、獅子が消し飛ばされる
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ぬ……ぬぬぬぬ……」
かんな「霊龜れいきは吉凶を予知する……あなたの闇は凶と出ました……」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……月天げってんんんんんんんんん!!!!」
ギリギリ歯軋りする牡鴉モア
かんな「……牡鴉モア……あなたはここでお終いです……」
ジキッ
ここにきて圧倒的な力を見せつけるかんな……一体、彼女に何が……!?
……は、いいとして……次で、全てが決するのか……!?


続

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