#5
漆黒の撃力（ブラックインパルス）も、あと残り4人……しかし、その4人はLODを使っていると言う……つまり、ここからが
漆黒の撃力（ブラックインパルス）との本勝負なのか……
ダダッ
零大辰（れいだい・しん）「待っていたぜぇ！！蛍（けい）……」
グオオオオオオッ
一行が先を進むと……そこに現れたるは……邪悪な殺気と水の結界を持つ辰（しん）……そのただならぬ邪悪な気配
に一同は思わず身構える
梓與鷹（よたか）「……この邪気……」
上（かみ）総介「見ろ、やつの手の甲……」
右手の甲にフローライトをかたどった正八面体の紋様が……アレがLODを体内に取り込んだものの証……
辰（しん）「さぁ！来い！！蛍（けい）……今日こそキサマを殺す！！」
双剣・死征邪（しせるせいじゃ）と生視刎（いけるしかばね）を構えて辰（しん）が叫ぶ……
天然蛍（あましか・けい）「……それはこっちのセリフだね……」
ボウッ
売り言葉に買い言葉……蛍（けい）も蛍（けい）で炎双刃（えんそうじん）に炎を纏わせて叫ぶ
辰（しん）「フン……お前に足りないのは防御！……ま、貴様は頭の方も足りてないみたいだがな……」
蛍（けい）「ふ〜〜ん、じゃ、いろいろ足りてない俺に負けるお前は修行が足りないってことだね……」
辰（しん）「キサマぁ！！」
言わせておけば……とキれて飛び掛かる辰（しん）
ドガキンッ
蛍（けい）も辰（しん）の双剣を受け、両雄はそのまま組み合う……
ギリギリギリギリギリギリギリッ
辰（しん）「おあああああ！！！！」
ドゴアアアアアアッ
水の結界とLODによる力で弾き飛ばされる蛍（けい）
蛍（けい）「くっ……」
辰（しん）「水龍爆殺（すいりゅうばくさつ）！！」
ゴアアアアアッ
蛍（けい）が怯んだ隙を逃さず、2匹の水龍を放ち、ぶつけさせて爆発を起こす
ゴグウオオオンッ
蛍（けい）「蒼鳳炎舞（そうほうえんぶ）！」
ドンッ
爆煙の中、蒼き炎の鳳凰が飛び出す
辰（しん）「ハッ！」
ジュオオアアアアアッ
だが、迸（ほとばし）る水の結界にかき消される
辰（しん）「フフフ……キサマの炎など我が水の結界の前では無力！！」
蛍（けい）「あ、そう……じゃ……炎黒鎧爪（えんこくがいそう）……黒炎虎舞（こくえんこぶ）！」
ゴアオオオアアアッ
黒き炎を纏ってから黒き炎の虎を放つ蛍（けい）
辰（しん）「無駄無駄ッ！！水鳳雨陣（すいほううじん）」
ドドドドドドドッ
無数の水の鳳凰が炎の虎をかき消す
辰（しん）「フフフフ……フハァ〜〜〜〜ッハッハッハ！！！蛍（けい）！キサマはパワーアップした状態でそのザマだ……
　この死合にキサマの勝利など無いわ！！」
蛍（けい）「……虚熔滅炎陣（きょゆうめつえんじん）！！！」
ドオオオオオオオンッ
無の炎で龍を虚ろの炎で虎を造り、あたり一面を焼き尽くす
辰（しん）「ハハハハハハハハ……フハァ〜〜〜〜ッハッハッハッハッハッハッハ！！！」
ジュオ〜〜〜〜
水の結界で消滅しつつも龍と虎は辰（しん）に迫る
辰（しん）「な……何いぃ！？」
流石にこれには驚きを隠せない辰（しん）……
ドゴオオッ
そのまま呆気にとられている辰（しん）は炎に包まれるのであった……
辰（しん）「ぐ……ぬがあああああッ！！蛍（けい）ぃいいいい！！！！」
ゴガアアアアアアアッ
怒りと共に大量の水が炎を全て消し飛ばす
蛍（けい）「ぐ……ぐうう……！！？」
ザザザザッ
その水圧、覇気は蛍（けい）を圧し返すだけではなく、蛍（けい）の纏っていた炎を全て掻き消す……

#6
辰（しん）「殺す！殺す！殺す！！蛍（けい）！！！キサマは細胞1つ残さずこの世から消し去ってやるわあ！！！」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ
辰（しん）の邪悪な殺気がますます膨れ上がる
蛍（けい）「……ふぅん……殺（や）ってみれば……」
シュオオオオオッ
炎が消されつつもひるまない蛍（けい）……
蛙の面に水……というのはこういうのを言うのだろう……
グゴオオオオオオオッ
辰（しん）の双剣に邪悪な水の氣が集い……
辰（しん）「消えろ！ボケがぁ！！！虚溶絶水陣（きょゆうぜっすいじん）！！」
ギュゴアアアアアアッ
虚ろの水で鳳凰を無の水で麒麟を造り、あたり一面を破壊しつくす
蛍（けい）「……ハッ！炎水之極（えんすいのきわみ）」
ドッ
ギョルアアアアアアッ
対する蛍（けい）も最終奥義で応戦。無数の水の龍が辰（しん）に襲い掛かり、そのまま動きを封じる
辰（しん）「なっ！？この威力……何故！！？」
蛍（けい）「うおおおおおおおお！！！！！」
ゴッ
そして特大の炎の鳥が辰（しん）に激突する
辰（しん）「お……おごえあああああ！！！！？」
ドギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャッ
そのまま遥かか彼方まで吹き飛ぶ辰（しん）
辰（しん）「ぐ……ぐぐぐぐ……蛍（けい）ぃいいい！！」
もはや、勝負はついた……だが、地を這う辰（しん）はまだ負けを認められない……
蛍（けい）「……まだ、続けるの？」
辰（しん）の傍に歩み寄る蛍（けい）
辰（しん）「な……めるなぁ！！！」
ガボッ
蛍（けい）「ぐっ！？」
ガランッ
双剣をかなぐり捨て、LODを取り込んだ右手で蛍（けい）の首を掴み、そのまま持ち上げる。
蛍（けい）もいきなり首を掴まれ、炎双刃（えんそうじん）を落としてしまう
辰（しん）「蛍（けい）ぃいいい！！！貴様はこのまま縊（くび）り殺してくれるわぁ！！！」
ミシミシミシ……
蛍（けい）「……ぐ……ぅ……」
その膂力（りょりょく）は……首を圧（へ）し折る勢いだ……
辰（しん）「ハァ〜〜〜〜ッハ！！」
＊（愚かな人の子）
バシュッ
だが、次の瞬間、蛍（けい）の炎の氣（き）が刃となり、辰（しん）の右腕を斬り落とす
辰（しん）「が……があああ！！！？」
一同「！？」
一同も、今、何が起こったのかよくわからない……
辰（しん）「キ……キサ……」
キュイイイイッ
と、その時、LODの紋様が光に包まれる
蛍（けい）「くっ……」
バババッ
危険を感じた蛍（けい）は咄嗟に後退る
辰（しん）「フフフ……そうだ！この俺にLODがある限り貴様に勝ち……」
ボシュアアアアアアッ
蛍（けい）「なっ！？」
辰（しん）はその最期の言葉を言い終える前に消滅する
総介「……これが……LODに取り込まれし者の最期だ……」
一同「……」
……もしや、残りの3人も取り込まれて死亡するのでは！？早く、彼らを止めなくては……
※ちなみに、謎の声と勝利にかんしては今はまだ……


続