#3
LODによって邪悪な力を手にした零大辰（れいだい・しん）……蛍（けい）の前にまずは師匠を殺そうと聖十郎のもとへやって来た……
対して聖十郎は引導を渡そうと立ち向かうも、返り討ちにあい……絶体絶命……と、そのとき……蛍（けい）が
やってくる
零大辰（れいだい・しん）「蛍（けい）ぃいいいい！！！！」
天然蛍（あましか・けい）「……辰（しん）……」
ジュオオオオオオオオオッ
蛍（けい）から放たれる炎と辰（しん）から放たれる水とが相殺しあい熱風と蒸気があたりを包む込む
蛍（けい）、辰（しん）「ハッ！」
ドゴギャギイイイイイッ
両者一気に飛びかかりそのまま鍔迫り合いが繰り広げられる
突込魁（とつこみ・かい）「くっ……何て……なんて死合なの！？速すぎて動きを追えない……」
水炎（みなほむら）聖十郎「……くっ……」
ぐぐぐぐ……
体を動かそうと努力する聖十郎
魁（かい）「おじいさん……無理だって……その体じゃあ動けないよ……」
聖十郎「……いや……たとえ……我が生命ここで潰えようとも……蛍（けい）に伝えなければならん……」
魁（かい）「……何を！？」
聖十郎「い……今の……蛍（けい）では……いや……今の蛍（けい）でも……ヤツに勝つことは難しい」
※あれ！？さっきまで『永劫、蛍（けい）には勝てん！』とか豪語していたのに、ここで撤回ですか！？
魁（かい）「え……？」
どういうことなの！？……今も、蛍（けい）と辰（しん）は互角に渡り合っているように見えるけど……と魁（かい）……
ドゴアアアアアアッ
魁（かい）「っ！！！？」
と、次の瞬間、蛍（けい）が地面に叩きつけられる
蛍（けい）「痛（つ）ぅう……」
魁（かい）「なっ！？」
辰（しん）「ハハハハハハ……ハァ〜〜〜〜ッハッハッハッハッハ！！！蛍（けい）……キサマの力はこの程度か！！」
蛍（けい）「……ふざけないで……まだ終わりじゃない……」
地面に突っ伏したまま応える蛍（けい）……
辰（しん）「フン……だろうな……俺もこの程度でくたばってもらっちゃあつまらないんだよ！！……死ねッ！
　蛍（けい）ぃいい！！」
ゴアアアアアアッ
無数の水の龍が蛍（けい）に襲い掛かる
蛍（けい）「くっ……」
ドンドンドンドンッ
それらを回避しつつ距離を保つ。
いつもなら『簡単にくたばるなとかいいつつ死ねってどっちなの！？』とか言う蛍（けい）だが、今は流石にそんな
余裕はない……
蛍（けい）「ハアアッ！！紅龍炎舞（こうりゅうえんぶ）！」
ゴアアアアッ
4匹の紅き炎の龍が辰（しん）に迫る
辰（しん）「フンッ！」
ズバアアッ
ザシュアアアアッ
だが、辰（しん）に届くことは無い……
辰（しん）「フフ……ジジィよりはマシという程度……だな……フ……」
蛍（けい）（……）
蛍（けい）「……ああ、そうか……」
ピタリ……と、そこで動きを止める蛍（けい）
辰（しん）「あ？」
何事かと思っていると、蛍（けい）は続ける……
蛍（けい）「……怒りに任せているから勝てないんだね……何だ……」
コオオオッ
フッ
そして、蛍（けい）から炎が消える
魁（かい）「ちょ……蛍（けい）ぃ！？」
一体何を考えているの！？と魁（かい）……
※多分何も考えてないと思います。蛍（けい）だし（どんな理由だか……）

#4
辰（しん）「観念したか……蛍（けい）ぃ！」
蛍（けい）「蒼鳳炎舞（そうほうえんぶ）！」
ギャオアアアアアッ
ならば死ね！と辰（しん）が思った次の瞬間、次の瞬間蒼き炎の鳳凰が飛び掛る
辰（しん）「ハッ……そんなヒヨコごとき……」
ドゴアアアアアッ
辰（しん）「ぬぅう！！？な……なにぃいい！！！？」
ザザザザザザザザッ
消し飛ばす隙もなく吹き飛ばされる辰（しん）……だが、辰（しん）から迸（ほとばし）る水の結界が炎の鳳凰を相殺していく
※こうも簡単に怒りを忘れるとはさすが天然！伊達に考えることを放棄していないぜ！（それ、誉めてるの？）
辰（しん）「ぬうう……蛍（けい）ぃいいいいい！！」
蛍（けい）「……次……いくよ？」
いつもの調子に戻った蛍（けい）……ここからが彼の本領発揮だ……
辰（しん）「ふざけおってぇえええ！！！！」
ドドドドドドドドッ
迸（ほとばし）る水の結界……それが大量の水龍となって蛍（けい）を襲う
蛍（けい）「……はいはい、鬼さんこちら……」
バババババッ
辰（しん）「な……何ぃいい！！？」
だが、それを悉（ことごと）く回避する蛍（けい）
ガッ
蛍（けい）「殺（と）ったぁ！！！」
辰（しん）「なめるな！！」
ゴガインッ
間合いを詰めて斬りかかる蛍（けい）、そしてそれを受ける辰（しん）
ギリギリギリギリッ
辰（しん）「殺す！殺す！殺すぅうう！！！蛍（けい）ぃい！！キサマはこの俺様が必ずや地獄に送ってくれるわぁ！！！！」
聖十郎「はっ！？いかん！離れろ！蛍（けい）！！」
だが、遅かった……
ドゴアアアアアアアアッ
蛍（けい）「ぐ……ぐううう……」
迸（ほとばし）る水の結界……その直撃で地面に叩きつけられる蛍（けい）
辰（しん）「フ……フフフ……素晴らしいぞ！この力……ここまで自在に水を扱えたことなど今までにない……
　ククククククク……」
手に入れたLODの強大な力と……目の前で地に伏す蛍（けい）を見て嘲り笑う辰（しん）
蛍（けい）「う……ぐう……」
一方の蛍（けい）は、直撃の反動か立ち上がることもままならない
辰（しん）「蛍（けい）ィ！そろそろ死んでもらうぞ！」
ドアアアアアアアッ
巨大な水龍が蛍（けい）に襲い掛かる
ドゴアアアアアアアアアッ
その衝撃によって大地が凹む、いや、陥没する……それはまるで隕石が衝突したかの様……
辰（しん）「フフフ……フフフフ……フハァ〜〜〜〜ッハッハッハッハ！」
魁（かい）「け……蛍（けい）ぃ！蛍（けい）ぃい！！」
舞い上がる粉塵の中……蛍（けい）は生きているのか！？それとも……


続