Eighter -Grand Harmonise-
24ther 〜作戦名は真珠奪還アウトパール B〜



#3
あろえの不手際から始まった今回の依頼……樹海きうみ海洋研からムーンパールを奪取することが依頼内容である
……と、いうわけで……もはや依頼をキャンセルできなくなった今、一行に残された道は依頼を完遂する
のみ……
梓與鷹よたか「……行きますか……」
暫く樹海きうみ海洋研の前に鎮座していた一行……だが、意を決して與鷹よたかが呟く……
ギギギギギギギギギッ
かくて、鉄の扉を開けて、2人は中へ……
百鬼あろえ「……何……?これ!?」
そこは……直方体の殺風景な部屋……にドアが各壁に1つ付いている
與鷹よたか「ははぁ……右も左も……前も後ろも同じ……これが人工樹海たる所以の1つか……」
あろえ「じゃ、もう1つって?」
與鷹よたか「……だから、人体に悪影響を及ぼすほどの磁場だって……」
あろえ「あ、そっか……」
※ちなみに……とっとと引き返さないとトンでもないことになると思われます……
ジ〜〜〜
そして……侵入者2人を監視するCCDカメラ……
監視を行っているのはもちろん、研究所の所員である……
樹海きうみ海洋研、中央制御室
*「フフフ……またバカが2人入ってきたようですな、博士」
*「ああ……今までも数々の人物がムーンパールを盗みにこの研究所に入ったが……誰一人として……
 ククククククク……」
一同「迷え!!人工樹海に……永久になぁ!!」
*「ハハハハハ……ハァ〜〜〜〜〜ッハッハッハッハッハ〜〜〜〜〜〜!!!」
※ちなみに頑丈なロープを入り口から伸ばしていけばいいのでは……と思われがちですが、CCDカメラと防犯
 システムによってことごとく阻まれている……らしいです。……と、いうか強力な磁場でCCDカメラがイカれたり
 しないんでしょうか?
・
・・
・・・
さてさて……話は戻ります……
樹海きうみ海洋研、入口
あろえ「……じゃ、リーダー、サクっと行きますか?」
先生やっちゃってください……とあろえ
與鷹よたか「はぁ……簡単に行ってくれるな……」
お前なぁ……もとはと言えばお前のせいでこんなことになったんだろうが……とため息をつきつつOCTUを
取り出す與鷹よたか
CCDカメラからの映像を介して與鷹よたかが何やら端末を取りだしたことを知った所員らは、この磁場の渦巻く中、
そんな機械は何の役にも立たん!と豪語するのだが……彼らは知らなかった……與鷹よたかの持つモノはオーパーツ
……現代科学を超越した代物……現代科学で造られたジャミングなど介さない……ということを……

#4
與鷹よたか「……じゃ、まぁ……行きますか……」
ガチャッ
OCTUのナビを元に、4つあるドアの1つを開け、次なる部屋へと進む與鷹よたか……あろえはそれにつき従う
・
・・
・・・
30分後……
樹海きうみ海洋研、中央制御室
*「バ……馬鹿な……これは……これは一体どういうことだ!!?」
*「博士!?」
CCDカメラから送られてくる映像と現在位置を示すモニターを見ながら驚く人物
*「ヤツら……まるで……現在位置が分かっているかのような感じに……一直線に金庫室へと向かって
 いる……」
*「バカな……」
ありえないッ!頭を掻きむしって叫ぶ所員……
そう、與鷹よたかとあろえは……入り口から最短距離のルートを描き問題の真珠のある場所へと向かっている
*「馬鹿な……1つのフロアに50×50のフロア……全部で10階建ての建物……つまり……25000個の
 部屋がある……その中からたった1つの本物を探すことなど……不可能だ!!!」
※どんだけのデカイ建物なんだ!?……ちなみに、CCDカメラで監視しているコイツらの居場所は地下です
*「落ち着け……まだ本当に……最短ルートで近づいていると決まったわけじゃない……」
軽くパニックになっていると、その場の主任らしき漢が叫ぶ……主任の声に一同は冷静さを取り戻す
*「ああ、それに……あの部屋には厳重なロックが掛かっている……たとえ運良く見つかったとしても
 ……パソコン機器は使えん……つまり、破ることは不可能だ!」
*「あ、ああ……そうだな……」
一同「フフフ……フフフフ……」
どう足掻こうとも……絶対にたどり着けん!と一行……しかし、與鷹よたかの持つOCTU……つまりオーパーツに
現代科学が創り出した磁場の罠など影響しないのだが……そんなこととも露知らず……監視者たちは
モニターに釘付けとなる……
一同(ありえん……ありえるわけがない……1つの無駄もなく……何も使えぬ状況で……最短ルート
 をとれるわけがない……)
・
・・
・・・
樹海きうみ海洋研、深層
ガチッ
與鷹よたか「うん?」
鍵の掛かった扉に行きあたる與鷹よたか……
CCDカメラからの映像を介して既に金庫室にまでたどり着いたことを知った一行は……驚愕し騒然となる……
あろえ「リーダー……もしかして……この先が……?」
與鷹よたか「ああ……どうやら、そのようだな……」
一同「たどり……つきやがったぁあああ!!!」
OCTUの前に現代科学の創り出したロックなど無いに等しい……そう、ついに樹海きうみ海洋研が敗れる時が来た
のだ……


続

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