Eighter -Grand Harmonise-
8ther 〜白拍子一族を狩れ C〜



#5
皎白の遮蔽ホワイトアウトがかんなを抹殺すべく差し向けた次の刺客は……『世間』!?……世界を相手に戦えないかんな
は、かれんを引き連れ、颯爽とトンズラ……そして、その頃……Eighter本部に……與鷹よたかの元に、新たな
魔手が……かんなは……『白拍子一族抹殺計画』を撃ち砕けるのか!?
梓與鷹よたか「……」
留狩紅玉るがる・あかぎ留狩蒼玉るがる・あおぎ「……」
じりじりじり……
対峙する2つの勢力……あろえやおぼろはそれを固唾を飲んで見守っている
與鷹よたか(くっ……身がすくむ……かんな……お前は今までこんなヤツら相手に闘いをやってきたんだな……
 いや……四堕天しだてんは更にこの上……か……)
冷や汗がタラリと與鷹よたか……
紅玉あかぎ「ふふふ……どうしたの?」
蒼玉あおぎ「ただ突っ立っているだけじゃ私達はたおせないわよ……」
それを見透かしているかの如く……いや、実際に見透かしているのだろう、紅玉あかぎ蒼玉あおぎは挑発を行う
與鷹よたか「フンッ……狼牙砕ろうがさい!」
ゴアッ
迷っていても、怖気づいていても仕方がない……正面切って防御無視の拳撃を叩き込む與鷹よたか
紅玉あかぎ「ハッ!当たると思うか!?」
スカッ
だが……あっさり回避される
與鷹よたか「ちっ……」
蒼玉あおぎ「背中がガラ空きだぜぇ!」
ゴウッ
すぐさま背後を取られ
ガギンッ
與鷹よたか「……なっ!?」
かみ総介「おいおい、與鷹よたか……」
與鷹よたか「そ、総……」
山咲やまざき桜「私もいますが……」
必殺の一撃を受け止めたのは……どこからともなくやってきた、総介であった……
ババッ
紅玉あかぎ「フン、2人になったところで私達の敵では無いわ!!」
距離を置いて対峙する両陣
総介「……果たして、どうかな!?」
與鷹よたか「……総……」
総介「とっととケリをつけるぞ……」
與鷹よたかに惣介が加われば百人力……そんなことを露知らない紅玉あかぎ蒼玉あおぎは先ほどと同じく襲いかかる
紅玉あかぎ蒼玉あおぎ「2人仲良く散りなっ!」
ゴウンッ
総介「あまいっ!」
與鷹よたか「どこ狙ってんだ!?俺はこっちだぜ!?」
紅玉あかぎ「なっ!?」
背後を取る與鷹よたか、総介
蒼玉あおぎ(スピードがさっきまでの比じゃないっ!?)
総介「キサマにも蒼王の刃ブルーロードの切れ味……味わわせてやるぜ!」
與鷹よたか、総介「ハッ」
※ってかお前らEighter本部で暴れまわっているんだよな?……これ以上本部を破壊していいのか!?
與鷹よたか魔狼幻惑まろうげんわく」
総介「蒼地烈葬そうちれっそう」
ドギョアアアアアッ
互いに分身を作り、そのまま紅玉あかぎ蒼玉あおぎ両者を一気に攻撃
紅玉あかぎ蒼玉あおぎ「ぬ……く!?」
與鷹よたか、総介「おうりゃああ!!!」
與鷹よたかと総介のコンビネーションは紅玉あかぎ蒼玉あおぎを軽々と吹き飛ばす
ドガアアアッ

#6
與鷹よたか「どうよ!」
紅玉あかぎ「……フン……なかなかやりおる……」
蒼玉あおぎ「だが……まだまだだな……」
しかし、常人なら一撃でノックアウトの攻撃を受けても……ピンピンしている2人
総介「無傷……か!?」
百鬼あろえ「な……なんてヤツラなの!?」
紅玉あかぎ「お前らの力は見切った……」
蒼玉あおぎ「行くぞっ!」
バシュンッ
一同「なっ……消え……」
その直後、紅玉あかぎ蒼玉あおぎの両者の姿が消える……
與鷹よたか、総介「……」
構えたまま動かぬ2人……
與鷹よたか、総介「そこだっ!!」
暫くの後、2人は一点を目掛けて一気に飛び掛る
紅玉あかぎ蒼玉あおぎ「遅いわあ!!!」
ドギャオッ
與鷹よたか、総介「ぐ……お!?」
ドガチャンッ
あろえ「うそん!!?」
だが、襲い来る方向が分かった2人であっても……紅玉あかぎ蒼玉あおぎにカウンターアタックを仕掛けることは出来ず
……そのまま窓の外に放り出される
紅玉あかぎ「……人間風情が……なめるなよ!!」
ザドムッ
紅玉あかぎ蒼玉あおぎもまた、Eighter本部の外へと飛び出す
天四斗、Eighter本部の外
総介「ぐ……ぐぐぐ……」
※ってかアパートの何階かから外に弾き飛ばされて死なない……いや、ケガしないのかよ!?
総介(クソッ……やはり、こうなるのか……)
総介……まるでこうなることが分かっていたかの如く、地団駄を踏む
與鷹よたか「総……?」
そんな総介を不思議に見つめる與鷹よたか……
総介(……仕方あるまい……)
キュオオオッ
その時……蒼王の刃ブルーロードが青く輝く……
紅玉あかぎ「ハッ!」
ドガッ
総介「ぐうおおお!!?」
しかし、いち早く察知した紅玉あかぎが腕を踏みつけ、総介は身動きが取れなくなる
紅玉あかぎ「ザコが……」
蒼玉あおぎ「粋がってんじゃないよ!!」
桜「け……警部!?」
バッ
駆けつけた桜……そのまま臨戦態勢を取る……一瞬、瞳の色が妖しく光り輝いたような気がするのは、
気のせいか!?
総介「やめろ!桜!!」
桜「でも……」
紅玉あかぎ蒼玉あおぎ「フフフフ……フフフフ……」
・
・・
・・・
そのころのかんなさん……
某所
白拍子かんな「い……やああああああああ!!!!!」
運で察知したのか、突如叫びだす
白拍子かれん「ちょ、かんな……?」
そんなかんなを見て、かれんは驚き、慄く
かんな「……いつまでも……逃げていちゃ……ダメですね……」
そして、怒りに満ちたかんなは……世界を相手にでも闘うことを決意する!
……果たして、かんなの逆鱗に触れた留狩姉妹るがるツインズの命運は!?


続

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