Eighter -Grand Harmonise-
8ther 〜白拍子一族を狩れ B〜



#3
皎白の遮蔽ホワイトアウト……かんな月天が邪魔なその組織はかんなに向けて刺客を放ったのだが、それらは簡単に返り討ちに
……かくて、次なる刺客が送られたのだが……今度の敵は『世間』!?
文字通り、世界が敵に回った今、かんなに状況を打破する手立てはあるのか!?
百鬼あろえ「……で、リーダー……どうするんですか!?」
未だEighter本部の前には暴動を起こす民衆が屯する中……あろえが告げる
梓與鷹よたか「くそう……どうするもこうするも……」
ちなみに、Eighter本部のドアは破壊され、内部も色々と荒らされてはいる……だが、ここにかんながいないと
分かると一行はすぐさま去って行った……
後は……かんなが帰ってくるのを見逃さないために……Eighter本部の近くで待機しているのだという
枳凍子からたち・とうこ「ちょっと、どういうことよ!この荒れ様!!」
と、そこで、何も知らない……そんな凍子とうこ推参……本部の惨状にビックリ仰天
與鷹よたか「……掃除……するか……」
あろえ「そうね……」
と、いうわけで、とりあえず、掃除を行うことに……
・
・・
・・・
雨水おぼろ「……でさ……リーダー……TVのコトだけどさ……」
與鷹よたか「うん?」
おぼろの言葉に、どうしたんだ?と與鷹よたかは耳を傾ける
おぼろ「……本当に……かんなとか、白拍子一族の意志に反したことが奇蹟になるんなら……やっぱり……
 絶えることのない戦乱は……」
與鷹よたかおぼろ……お前まで、そんな妄言を……」
弱気になっているおぼろ與鷹よたかが喝!
あろえ「……そうよ!……白拍子一族だけじゃなく、分家とか……そこらへんの表舞台に出てこない人
 達が戦乱を望んでいるかもしれないじゃない!」
與鷹よたか「いや……そうじゃなくて……」
※と、言うか、白拍子は『白拍子』だからこそ、超運の家系であって、分家は無いはずなのだが……
與鷹よたか「俺は……かんなを信じる!!」
そして、與鷹よたかは力強く叫ぶと……そこへ……嘲笑が……
*「信じる!?……アハハハハハ!!!」
*「愚かね!あなた!!」
與鷹よたか「なっ……」
振り向くと、そこには2人女……先ほどのTVで演説を行っていた2人だ……
あろえ「この2人……TVで演説していた……」
*「そう、皎白の遮蔽ホワイトアウトの……留狩姉妹るがるツインズ……私は紅玉あかぎ」
*「私は蒼玉あおぎ與鷹よたか「ヘッ!そっちから出向いてくれるとはありがたい……」
あろえ「そうね、今、ここでアンタらをたおせば……騒動は治まる」
※いや、収まらないと思うんですが……

#4
おぼろ「それより、何が愚かですって?」
留狩紅玉るがる・あかぎ「『かんなを信じる』……その言葉こそ愚かよ!!」
與鷹よたか「何いぃ!?」
そこを否定されて穏やかでいられる與鷹よたかではない……
留狩蒼玉るがる・あおぎ「信じることは疑うこと……なればお前はかんなを疑っているのだ!!」
あろえ「は!?何言ってんの?アンタら!信じることは疑わないことじゃないの!!」
紅玉あかぎ「フン……では問おう。お前は1000円札が1000円の価値があると信じてるか?」
あろえ「は!?何を唐突に?」
突然紅玉あかぎが言い出す……
おぼろ「そうよ!大体そういうときは1000円の価値があるって知っている……っていうのよ!!」
紅玉あかぎ「そうだ!!知っている……ということは疑っていないということ……だが、信じているといのは、
 心のどこかでそれを疑っているからだ!!」
蒼玉あおぎ「だから信じることは疑うことに同義」
おぼろ「な……なるほど……」
妙な理論に飲まれるおぼろ
與鷹よたか「おいおい、ヤツの詭弁に飲まれてどうする!!」
蒼玉あおぎ「だけど、疑いようの無いときには『信じてる』ではなく、『知っている』……そう言うはずよ!」
與鷹よたか「だったら言い方を変えよう……俺は今まで……いや、俺達はEighterとしてかんなと仕事を
 してきて、かんなの全てではないが一側面だけでも知っている……だからこそ、言える……かんなは戦乱
 を望んではいない……それは、かんなの運の範疇を超えたものだからだ!」
蒼玉あおぎ「ハッ!そっちこそ詭弁よ!」
紅玉あかぎ「一側面しか知らないのであればこそ、かんなが何を望んでいるのか分かるわけが無い!」
與鷹よたか「……討論をしに来たんじゃねえだろ?お前ら……」
紅玉あかぎ「まぁね……」
蒼玉あおぎ「それで、どうするって言うの?」
與鷹よたか「フン……お前らをたおす!」
紅玉あかぎ「お前が私達を!?……フン、笑わせるな!!」
蒼玉あおぎ「そんなことをしたって世間は変えられんぞ!」
與鷹よたか「うるせぇ!誰がなんと言おうと、俺は俺の信じた道を行くだけだ!!来やがれってんだ!!」
グオオオオッ
殺気が迸る
紅玉あかぎ(のってきましたね……)
蒼玉あおぎ(作戦遂行……)
紅玉あかぎ「いいだろう……與鷹よたか……キサマを血祭りにかんなへの置き土産とする」
蒼玉あおぎ「我らのコンビネーション……受けるがいい!!!」
ゴアアアアアッ
與鷹よたかにならって殺気を放出する2人……
あろえ「り……リーダー……」
與鷹よたか「お前ら手を出すな……これは俺の戦いだ!!」
おぼろ「でも……」
……かんなのために與鷹よたか、怒る!?……この死合……どうなるのか!?


続

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