Eighter -Extra Voyage-
13ther 〜かれんなる運事情〜
#0
白拍子かれん……運の女神……の姉と呼ばれ(?)、一時期かんなを執拗に妬み、斃さんとしていた人物。
……だが、そんなかれんも邪神が一柱『歳殺陽天』に利用されていただけだった……かくて、かれんはかんなに
斃され、(本当に)自分探しの旅を行い復活!!
これは、そんなかれんにまつわるエピルージュ
※エピ『ルージュ』じゃなく、エピ『ソード』だからッ!!
#1
天四斗(、Eighter本部
白拍子かれん「はぁ〜〜、最近なんだかちょっとついてないのよね〜〜」
梓與鷹(「何だ?どうした?かれん……」
かれんの何気ない一言が……その、何気ない一言が……全ての始まりだった……
かれん「いや、何ていうか……限定版を購入しようと並んでいたら、ちょうど私の前の人で売り切れて」
百鬼あろえ「何の限定版を買いにいったんですか?」
凄く食いついてみるあろえ……一体、何を買ったんだ!?と……しかし、かれんはそれを無視して話を続ける
かれん「それから……宝くじを買ってみたら、1等と数字が1つ違い……」
あろえ「で、何の限定版を買いにいったんですか……?」
サラっとあろえの発言を無視するかれんさん……そんなに人さまに言えないゲームを買っていたのか!?
かれん「挙句の果てに、サ○エさんのじゃんけんには5週連続で負けるし……」
與鷹(「いや、最後のはあんまり運とは関係ない気が……」
※いやいや、運と関係あるような気もしますが……
あろえ(何の限定版を買いにいったのか凄く気になるんですけど……)
白拍子かんな「……姉さんは……やっぱり……」
と、そこへかんなが登場し、かれんのことに関して超運で、全てを理解する。
與鷹(「……どうした?かんな……何か分かったのか?」
かんな「あ、はい……今から説明します」
そう言ってかんなは、財布の中からコインを1枚手に取る
あろえ「……???」
何が始まるの?とあろえも興味津津……そして、かんなは簡単な手品みたいなものを行う
かんな「行きますよ〜〜〜」
そのまま右手に握る……
※と、思わせて袖の中に隠します。これ、手品の基本……なのかな!?
かんな「姉さん……コインは今、どっちにあると思いますか?」
左右の握った拳をかれんに突き出し質問を行うかんな
かれん「んむむむ〜〜〜」
かれんは暫く考え込んだ挙句……結論を出す
かれん「ふっ……右に握ったから右に持っているというのは素人の浅はかさ!本当はどうにかして左手!!」
一同(どうにかして……ってどうやったんだよ!?)
ぱっ
かれん「……あれ!?」
一同も、もっと考えろよ……と思う中、かんなが両手を開くと……そのどっちにもコインは無かった……
かれん「くっ……」
あろえ「……えっと……契約の指輪で転送したんですか!?」
かんな「違いますよ……」
すっ
ちゃり〜〜ん
右手を下げると袖からコインが落ちる
#2
與鷹(「ははぁ、握ると見せかけて袖の中へ仕舞い込むか……一瞬の早業だな……」
與鷹(はすかさずタネを明かす。
あろえ「……で、今のは……?」
かんな「……姉さん……ついてない……なんて言っていたじゃないですか……」
與鷹(「……ま……まさか!!?」
かんな「はい……そうなんです……姉さんは……あの場所にて陽天(に斃され、自分探しの旅の果てに復活したんで
すが……その対価として自分の持っていた運を全部捧げたんです」
かれん「……うそん……」
與鷹(も朧(げに気付き……そして、かんなの告げた驚愕の事実にかれん愕然……
あろえ「……」
……そう、かんながちょっと違和感を覚えていたのはかれんの運を察知できなかったこと……まさか、それはか
れんに運がなかったからだったとは……
かんな「……姉さんはこれから、斃される前とは違って普通に生きていくしかないみたいです……」
かれん「そそそ……そんなぁ……」
ずぎゃぁ〜〜〜んっと項垂(れるかれん……
あろえ(……リーダー……)
與鷹((う、うむ……流石に……これは……)
なんと声をかければいいのやら……と與鷹(とあろえが悩んでいると……突如かれんは立ち上がる
ガバッ
與鷹(「うおっ!?ビックリしたぁ!!」
かれん「そうよ!私にはまだ陽天(の最後の良心が残っているわ!!!これを使えば……私だって……」
オカしな結論に至ったみたいですが……かんながすっぱりと切り捨てる
かんな「……戦闘用の力をどうやって日常生活に使うつもりなんですか!?」
かれん「……た、たとえば……堅くて斬りにくい餅とか切るときに……便利……かも……」
與鷹(「……そんなことに力を使うなよ……きっと陽天(も嘆くぞ……」
※全くだ……
かれん「じゃ、車にはねられそうになったときに車を……」
一同「逆に車に被害を出してどうするんですか!!!」
かれん「う……ううう……ううぅううう……」
……結局……陽天(の最後の良心も……日常生活には何の得にもならないのであった……
かれん「わたしの運〜〜〜〜!!」
……かれん、これからは真っ当に生きよう……それがせめてもの罪滅ぼしに……なるのかなぁ!?(うぉい!)
END
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