Eighter -Chaos Desorder-
50ther 〜水魑みずちに迫るは大蛇おろち C〜



#5
熾烈を極めるみずちおろちの死合……そして、それを遠くから眺めるそう……
そして、みずちおろちが渾身の一撃を繰り出した時、両者の意識は弾け飛び……かくて、おろち蠍雄かつおから離反する!?
高村蠍雄かつお「何!?拒否するだと!?おろち、どういうことだ!」
高村おろち「……」
いきなり命令を無視され、困惑しつつも、怒りに満ちた表情で蠍雄かつおが怒鳴る
安村さわら「つまり、もう貴方のもとで働くつもりは無い……そういうことじゃないですか?」
サラっとさわらが言ってのける……
蠍雄かつお「くそっ……とんだ計算違いじゃねえか!コピーの分際でぇえ!!……いいだろう!こうなったら、
 この私が直々に貴様ら2人をブチ殺す!!この……五曜剣でなぁ!」
スラリッ
九曜剣、七曜剣に匹敵する力を秘めた魔剣を抜く蠍雄かつお
安村みずち「くっ……」
流石に丸腰では分が悪いみずちは退こうとする……
おろち「心配ない……」
私があんたのクローンなら、私が貴方の代わりに生命を使う!とおろちが立ちはだかる……のだが、そこへ……
ジャリッ
斎藤そう「高村蠍雄かつお……人間のクローン作成の罪はあまりに重い……悪・即・斬のもと、キサマを殺す!」
蠍雄かつお「はぁ!?何を言い出すか!?」
ここで、遠巻きに死合を見ていたそうが、満を持して登場
チャキッ
そう「覚悟するんだな……」
刺突の構えを取るそう……
蠍雄かつお「ほざけ!」
おろち「何よそ見してるんだよ!おっさん!」
みずち「こっちだよ!」
蠍雄かつお「はぁ!!?」
と、振り向いた途端蠍雄かつおは信じられないものを眼にする……武器を持っていなかったはずのみずちおろちが……
武器を手に襲い来ているのだ……
みずちおろち回伏勢かいしせい」
ドギャザシュアアアッ
蠍雄かつお「ながぁあぁ……っとぉお!!?」
斬り上げと斬り下ろしをセットで行い、蠍雄かつおをエモノごと叩ききる
そう「……」
私が殺るはずだったのに……と突然の事の成り行きを、ただ呆然と見ることしかできなかったそう……
さわら「こんなこともあろうかと持ち歩いていたレーヴァティンとグラムがあってよかったでしょう?」
みずち「うん」
おろち「……」
なぜ、素手のはずのみずちおろちが武器を手にしていたのか疑問だったのだが、さわらが七曜剣の他に更に武器を持っていた
ことが判明する。良かった良かった……とみずち、しかしおろちはなんでこの人こんなに武器持ってるの!?と困惑
※いや、だから、考え方おかしいですよさわらさん!なんで、あなたは武器を平然と持ち歩いているんですか!?
さわら「あ、そうだ、おろちちゃん。グラムそれあげるから正式にウチの子にならない」
おろち「はい!?」
そして、さわらは何を想ったのか、おろちを自分の言えに勧誘する……
さわら「う〜〜ん、別にイヤならそれでかまわないんだけど……」
おろち「……好きにすればいい……」
さわら「じゃ、決定。早速戸籍に登録してこなくちゃ♪」
るんるん気分のさわらさん……一目見たときからこうしようと決めていたのか!?
※……ところで、さわらさんの買い物籠の中に普段何が入っているのか非常に気になる……

#6
そう「……ところで……」
さわら「はい?何でしょ?」
さわらみずちおろちの会話が終わったところで、そうが会話を切り出す
そう「突然こんなことを言うのもの何ですが、2人を私に預けさせてもらえませんか?」
さわら「預ける……?それは、何!?」
そう「2人の剣の素質は確かなものです……ですが、このまま野放しに成長させるのは危険……一歩間違えば
 魔道に堕つることもありえます……」
※ま、正当な(?)意見だな……
さわら「……あなたは……閣氏カクシ新撰組の……斎藤そうさん……?」
そう「ええ」
さわら「そう……みずちおろちみずち「うん?」
おろち「何?」
さわら「これからはそうのお姉さんの言うことをしっかり聞いてしっかり修行に励むのよ」
みずち「は〜〜い」
おろち「分かった……」
さわら「さて、それではそうさん。ウチの2人の娘をよろしくお願いします」
そう「……行くぞ、2人とも」
みずちおろち「うん……」
こうして……みずちおろちの2人はそうのもとで剣の腕を磨くこととなった……
・
・・
・・・
一方……
天四斗あまよと、安村家
さわら「ただいま、ア・ナ・タ……」
安村すばる「おう、おかえ……みずちは!?」
さわら「預けてきたわよん」
すばる「いや、誰にだよ!?」
さわら「もちろんそうさんのとこよ」
すばる「そう……って誰!?」
さわら「だからぁ、女壬生狼の斎藤そうさんよ!」
すばる「おいおい、俺の承諾も無く……勝手に……」
さわら「あ〜〜ら、私の承諾もなくふらふらっとオーパーツ探しに行くあなたの言えることかしら!?」
すばる「うっ……」
さわら「でね、でね、もうひとつうれしいお知らせがあります」
戸籍届けを見せる
すばる「はい……!?安村おろち……ちょ、ちょっと待て……」
さわら「買い物の途中で出会ったのよ!みずちのクローンに」
すばる「いや、待て待て待て……クローンに出会ったなんてそんなことありえないだろ」
さわら「と〜〜こ〜〜ろ〜〜がぁ!!この物語世界ならありえるのよ!!」
すばる「いや、何でもかんでもそんなことで済ますのはやめてくれ……」
さわら「……ってのは冗談で……」
……とりあえず事情を聞き、なんとか納得したすばるさん……
こうして、再び夫婦水入らずの生活に戻ることが出来たさわらは……早速夜の営みを再開しようとすばるを誘って
みたりするのだが、それはまた別の話である。


END

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