Eighter -Chaos Desorder-
49ther 〜裏切りの非情剣戟 A〜



#0
災厄は誰が呼ぶのか……いや、誰に引き寄せられるのか!?……今回は壬生狼みぶろに訪れた災厄のお話……
だが、この災厄も、後々に訪れる本当の災厄に比べれば……かわいいものであった……

#1
天四斗あまよと、ウルフ・ミブ
陸堕威蔵おかだ・いぞう「たのも〜〜、たのも〜〜、たのも〜〜、たのも〜〜〜」
松原忠美「うるさいわね……あなた……一体何の用よ!?」
ある日、突然、ウルフ・ミブに漢がやってくる……これが、全ての始まりであった……
威蔵いぞう「ここに孤高の剣鬼がいるって聞いてな……ちぃっと相手してもらおうと……まぁ、修羅の門での死合
 の続きを行おうって思ってな……」
K獅子斬馬くろししざんばを抱えて威蔵いぞうが叫ぶ
※ってかウルフ・ミブって結構知れ渡っている場所なんでしょうか!?……まぁ、乗り込んできたものは全員
 (一部を除いて)返り討ちにあってあの世へ行っているんでしょうが……
忠美「孤高の剣鬼……ああ、萌……の!?」
ちゃんと名前で言ってくれなきゃ一瞬誰だか分らなかったじゃないの……と忠美
斎藤そう「フン、生憎だが、今、あいつは出払っている……」
と、そこへそうが参上し、今、萌はいないよ……と告げる
威蔵いぞう「……そうか……邪魔したな……」
と、威蔵いぞうきびすを返し、ウルフ・ミブを立ち去ろうとすると……
近藤iいさみ「待ちなさい!あなた……」
威蔵いぞう「何だ!?」
そこへiいさみが登場し、帰ろうとする威蔵いぞうを引き止める
iいさみ「ここ、閣氏カクシ新撰組に挑んだものは誰であれ返すわけにはいかないわ!」
ジャッ
ビシイッ
背負った豪刀を抜刀し、突き付けるiいさみ
威蔵いぞう「面白い……この俺に挑むか!?」
ズアッ
威蔵いぞうも斬馬刀を構える
忠美「なっ!?あの斬馬刀……まさか……」
と、ここではじめて斬馬刀に気付いた忠美が驚く……
※ってか最初来た時点で斬馬刀を持っているのならすごく目立つのでは!?四次元空間に隠しているわけでも
 あるまいし……
そう「……K獅子斬馬くろししざんば……それを使うやつは1人だ……」
威蔵いぞう「そうとも……陸堕威蔵おかだ・いぞう……幕末No.1人斬りの名を冠した殺し屋だ!」
そうの言葉に続けて、堂々宣言する威蔵いぞう
iいさみ「だから……なんだってのよ……はあああ!!!」
威蔵いぞう「うおおう!」
ゴギャギイインッ
iいさみ「ぐっ!!?」
威蔵いぞう「ハッ!」
そして、豪刀と斬馬刀がぶつかり合う……だが、iいさみの方が僅かに競り負ける
忠美「なっ!?iいさみさんの剛剣を……受け……た!?」
そう「……普通に考えれば斬馬刀の方が重量があるんだから、当然だろ……」
一同「……」
驚く一同だが、そうは普通に冷静に解説する……

#2
iいさみ「だぁああああ〜〜〜!」
ズドンッ
競り負けそうになったその時、なんとか力任せに威蔵いぞうを飛ばすiいさみ
威蔵いぞう「おおっ!?」
ザザザッ
ダダンッ
弾き飛ばされつつ体勢を立て直す威蔵いぞう
威蔵いぞう「フフン……」
ババッ
そして、すぐさまK獅子斬馬くろししざんばを構えなおし突き付ける……
ビシッ
威蔵いぞう「なかなかやるじゃねぇか……」
iいさみ「へぇ、余裕ね……」
にやりとする威蔵いぞうに負けじとiいさみも笑みを零す……
iいさみ(くっ……こいつ……まだ力を隠しているわね……やばいわ……私、勝てるかしら……)
だが、内心ではかなり焦っていた……
威蔵いぞう「行くぞ!」
ぐおおっ
K獅子斬馬くろししざんばを天高く掲げ……
キュゴオッ
と、そのとき、背後からナイフが迫る
威蔵いぞう「小賢しいッ!」
バギャイインッ
振り向きもせずナイフを叩き落とす
忠美「なっ……何!?」
一体、何が起こったの!?……と思っていると、更に威蔵いぞうは叫ぶ
威蔵いぞう「そこの!出て来いや!!」
くるっ
ビシッ
iいさみに背中を向けそのままナイフの飛んできた方向に刃を突きつける威蔵いぞう
がさがさがさ……
*「……やはり、これしきではお前を斃せんか……」
やってきたのは1人の漢……
忠美「誰よ!?アンタ……」
*「……陸堕威蔵おかだ・いぞう……貴様の人斬り伝説を終わらせるもの……」
漢は簡潔に、そう呟く
威蔵いぞう「大きく出たな……」
*「大体、我が祖の名前をそんなふざけた当て字にしてコードネームにしていることは……万死に値する!」
一同「我が……祖!?」
更に大きく出た漢……
そう「……そうか、お前、本物の岡田以蔵の子孫ってわけか……」
*「おうよ!!!我こそは幕末No.1人斬り、岡田以蔵の子孫!岡田半以なり!!」
皆の前で堂々と宣言する半以
威蔵いぞう「面白い……壬生狼みぶろの前にお前を殺る!!」
iいさみが相手では正直つまらなかった威蔵いぞうはすぐさま死合相手を半以へと切り替える
岡田半以「貴様如きに出来るか!?我が祖の名を汚し愚か者よ!」
ズゴオオオオオッ
両者、殺気全開……それに、閣氏カクシ新撰組の面々は竦みだす……
iいさみ(くっ……これは付け入る隙……どころじゃないわね……)
忠美(黙って見守るしか……ないかしら?)
そう(……この死合……すぐ終わるな……)
三者三様の感想……
……と、言うわけで、萌と死合をしにやってきた漢、威蔵いぞうは本当の岡田以蔵の子孫、半以と死合うことに
なったのだが……はたして、この死合、どう展開するのか!?


続

前の話へ 戻る 次の話へ