Eighter -Chaos Desorder-
38ther 〜異能使いな狙撃手スナイパー B〜



#3
かんなが超運で察知して事前に調べたδ(現・九十九)の情報を一行は覗き込む。
梓與鷹よたか「……ある遺跡に護衛として参加し、そこから帰ってきてからδの名前が知れ渡った……と……」
白拍子かんな「はい。何でも何かの事故により彼1人だけが生還した……とありますが……どうやら、
 彼が仲間や一行に手を下して帰ってきたようです」
梔曹くちなし・つかさ「……で、その遺跡にあったものってのが……」
與鷹よたか「……辣腕の照星器シャープシューター……相手が次にどの位置に移動するのかを予測して教えてくれるってな代物らしい
 な……」
この事件にはオーパーツが絡んでいたことを知る一行……
つかさ「……ふむぅ……俺の鬼眼鏡きがんきょうに匹敵するような代物だな……こりゃ……」
オーパーツを駆使することで成功率が突如100%になったδ……これを破る術はあるのか!?
與鷹よたか「どうするんだ?つかさ……?」
つかさ「……」
與鷹よたかにそう問われ……しかし、答えが出ないつかさ……
かんな「オーパーツ同士の戦いですから、その点で言えば双方は互角です……」
と、そこにかんなが口を挟む。
かんな「だから……勝負を決するは……技術です……」
與鷹よたか「……技術……?」
死合は何も武器の良しあしで決まるものではない……唯一道具の良しあしで決まるものがあるとすれば、それは
ゴルフだけであろう……
つかさ「そうか!!……δは辣腕の照星器シャープシューターを使い始めて突如腕が知られるようになった……つまり……」
かんな「はい。もともとあまり腕はよくなかったと言うことです」
結論は出た……ならば、あとは行動に移すのみ……
すっくと立ち上がるつかさ
つかさ「……ありがとう、かんな……うまくいける気がしたきたぜ……」
ガシャガシャッ
スパス12とH&K PSG-1を置いていくつかさ。そして、つかさはいつも使っているワルサーP-99だけを手に決戦の場へと赴く
のであった……
・
・・
・・・
天四斗あまよと、某所
ジャリッ
つかさが大地に立つと……それを遠くから見ていた九十九は笑みを零す
ガウンッ
つかさ「はっ!」
チュイィンッ
挨拶代わりに1発……だが、それをアッサリと回避するつかさ
九十九「フフフ……今日、俺はお前を殺し、再びδとして返り咲く!!」
どこからともなく声が聞こえる
つかさ「おいおい、成功率ってのは一度堕ちたら戻すことは不可能なんだぜ……99.99999……と限りなく100に
 近づけることは可能でも、二度と100には戻らん!」
そして、物凄く冷静に突っ込んでみるつかさであった……

#4
ガウンガウンッ
九十九「黙れッ!!そんなものッ、四捨五入すれば分からん!!」
※だったら、今の時点でδを名乗れお前!……何故律儀に九十九を名乗る!?
若干怒りに任せ、狙撃を行う九十九……だが、そんな怒りに任せた出鱈目な銃弾がつかさにきくわけもなく……
チャッ
ワルサーP-99を構えるつかさ
九十九「フ……ハハハハハ……何を取り出すかと思ったら……拳銃ごときで俺のH&K G3A3ライフルに
 勝てるとおもうな!!」
戦力の差って奴を教えてやるよ……と嘲笑う九十九……
ガウンッ
ダダアンッ
迫るライフルの弾を穿ちし黄金の刃ゴールデンセイバー2連射ダブル・バーストにて弾く
九十九「んなっ!?」
だが、彼の目論見は脆くも崩れ……
つかさ「やっぱ使い慣れた銃じゃないとダメだな……」
武器の威力よりも、自分の腕を選んだ漢と、武器の威力に溺れた漢……もはや勝負は見えた……!?
九十九「このっ……拳銃ごときで、ライフルに……勝てるなんぞ……ありえないんだよ!!」
ガウンガウンガウンガウンガウンッ
怒りに任せて乱射する九十九
つかさ「……とうとう、キれたか……」
それを静かに見守るつかさ……
キラッ
そして、鬼眼鏡きがんきょうが九十九の位置を補足する
つかさ「そこだっ!」
ダダダダンッ
そして、4連射クワドゥプル・バーストが火を噴く
九十九「ぬ……ぐおお!!?」
ブシッ
ポタポタッ
どうも、そのうちの1発は掠った様子……
九十九「なめるな!!俺は世界最高のガンマン……元δ・現九十九だぞ!!!」
※と、言うか、本当に律儀だな、この人……いや、ある意味自分への戒めなのかもしれん
つかさ「それがどうしたっ!!」
ダダダダダァンッ
バキャアッガキィ〜〜ンッ
トドメの5連射クィントゥプル・バースト……それはH&K G3A3を破壊するだけでなく、辣腕の照星器シャープシューターまでもを破壊する
九十九「お、俺の……辣腕の照星器シャープシューターぁああ!!!!」
がくり……
さしもの九十九も、辣腕の照星器シャープシューターが無ければその腕は三流以下……ガックリとその場に項垂れるしかできな
かったのであった……
・
・・
・・・
つかさ「勝負ありだ……」
ジャカッ
九十九「く……そ……」
銃を突き付けられ……ここに、九十九は敗北……
つかさ「ふぅ……」
と、言うわけで、流星の如く現れ、裏の世界を震撼させたガンマンδ……いや、九十九は……同じく流星の
如く姿を消した……彼は九十九として活躍する前得はヘナチョコガンマンだったので、誰も彼が九十九だという
ことを理解せず……この事件は忘れられていったのであった……


END

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