Eighter -Chaos Desorder-
37ther 〜闇に魅せられた侍 B〜



#3
いさむー砕がんさい鋼砕こうさいを取り戻すべく、死合っている最中……Eighterでは……
天四斗あまよと、Eighter本部
白拍子かんな「これは……」
いさむの契約の指輪より自動的に送られてきた情報をかんなが見て気づく……
梓與鷹よたか「どうした?かんな……」
かんな「この人、オーパーツに取り込まれています」
與鷹よたか「何ぃ!?」
まさかオーパーツが絡んでいるとは思いもせず、與鷹よたかは驚く
かんな「鬼哭刻イビル・アガペイ……剣気、剣圧を邪悪に増幅させる代物です」
與鷹よたか邪悪な愛イビル・アガペーとは、たいした名前だな……」
かんな「いさむさんに連絡しておきますね……」
・
・・
・・・
そして、話は戻っていさむのいる場所では……
天四斗あまよと、某所
某敢それがし・いさむ「であああ!」
ガキンッ
月伊逵つきのい・おおじ「ぬぅうっ!?」
ザザザザッ
丁度おおじを弾き飛ばし、距離を置いたいさむ……そのいさむの元へ、契約の指輪を通じて声が聞こえる
かんな「聞こえますか?いさむさん!?」
いさむ「ぬぅ?」
咄嗟に辺りを見渡すが、誰もおらず……
かんな「あ、契約の指輪を使って通信していますが……」
いさむ「おお、そうでござったか……」
おおじ「ハアアッ!」
いさむ「ぬんッ!」
ガギンッ
遅い来るおおじを受け止めつつ、かんなとの会話に耳を傾ける
いさむ「かんな殿……拙者は今……」
かんな「そのままでいいですから聞いてください……おおじさんは……」
ギンッギギンッ
そして、かんなはいさむに今回の騒動の発端が、オーパーツであることをいさむに告げる
いさむ「……そういうことでござったか……」
かんな「胸に輝くペンダントがあるはずです」
と、言うわけで心眼を発動し、月伊逵つきのい・おおじを見るいさむ
ズオオオオッ
いさむ「……あの……邪気の塊か!?」
かんな「多分、それだと思います。それを破壊すれば……おおじさんも……」
いさむ「承知……でござるよ……」
かんなはそれを伝えると、死合の邪魔をしては悪いと思い、通信を切る
おおじ「おおああ!!」
ゴギャウアッ
飛び掛り、そのままX字に斬撃を放つおおじ……
サッ
ズズウウンッ
だが、いさむは難なく回避……と、同時にいさむの後ろにあった大木がなぎ倒される

#4
いさむ「……なかなかの太刀筋でござるが……所詮その力は仮初の力に過ぎないでござる……」
ひゅおっ
そう言い放ち、いさむは一気におおじの間合いを侵食する……
おおじ「おお!?」
いさむ「はああ!!」
ガギャイイインッ
咄嗟の出来事に体がついていけなかったおおじ……だが、その一瞬の隙がいさむにとっては好都合。
そのままー砕がんさい鋼砕こうさいを弾き飛ばす
キュラキュラキュラキュラ……
おおじ「……ハッ……」
いさむ「正気に戻るでござるよ……おおじ殿!!」
ヒュゴアッ
ガキンッ
いさむ「な……んと!?」
だが……いさむの渾身の一撃を邪悪なを纏った左手で受けるおおじ
おおじ「フフ……凶眼刃」
ズバシュアアアッ
邪悪なを凝縮して作った右手の刃にて斬りかかるおおじ
いさむ「ぐくっ!?」
ザザザッ
咄嗟に退くいさむ
いさむ(これも……鬼哭刻イビル・アガペイの力……と、言うわけでござるか……)
おおじ「もっと……もっと俺と殺し合いを楽しもうぜ!!」
いさむ「おおおおおっ!!」
おおじ「ハアッ!」
ギャギャギャンッ
みたび明鏡止水流・奥義、飛龍五月雨陣ひりゅうさみだれじん……刹那の瞬間に3度抜き打ちを行ういさむ……だが、それは闇の刃に
阻まれる
いさむ「くっ……」
おおじ「どおおおああ!!」
ギャギャギャッ
そして、闇の刃がいさむに迫る
いさむ「おおおお!」
ギギンギンギンッ
おおじ「何だと!?」
だが、それは全て弾かれる
いさむ「魔道に堕ちた哀しき侍、おおじ殿……」
シュオオオオオッ
明星幻爪にが収束していく
おおじ「……面白い!!来い!!貴様の剣……全てかき消す!!」
ズゴオオオオオオッ
更に邪気は上がり……右手の闇の刃も強大になっていく……
いさむ「キィエエエエエ!!」
おおじ「はあっ!!敗者の惨事ディザスター」
ゴギャアアアッ
みたび明鏡止水流・奥義、潜蛟十六夜陣せんきょういざよいじん……迫るおおじの邪悪なる剣閃……は、月の光に浄化され……
おおじ「……!?」
いさむ「おおおおお!!」
ズドオムッ
太陽の光を纏った一撃は鬼哭刻イビル・アガペイを一刀のもと切り裂いた
おおじ「あ……!!?」
どさりっ
いさむ「……おおじ殿……?」
糸が切れた操り人形のように、その場に倒れこむおおじ

#5
おおじ「……あ、あれ!?……俺……何……してたんだ!?」
暫く気絶したのち、おおじが正気に戻り、起き上がる
※……取り付かれていた間の記憶を何1つ覚えていないという都合のよさ……
いさむ「……おおじ殿……」
おおじ「あ……あんたは……いさむ!?」
ババっと咄嗟に構えるおおじ……それに対し、とりあえず顛末を話してみるいさむ
おおじ「くっ……そうか……」
いさむ……ー砕がんさい鋼砕こうさいを取り戻す。
おおじ「……俺の剣の道は……まだ遠いようだな……」
いさむおおじ殿……」
おおじいさむ……次に会うときは……本気で死合って欲しい……」
いさむ「……承知したでござる……おおじ殿……精進するでござるよ……」
おおじ「ああ……」
ジャリッ
そして、2人の侍は去っていく……
と、まぁ、そんなわけで……この一件は無事、解決した……いさむは取り戻した刀を道場へ収めた後、鬼哭刻イビル・アガペイの
残骸をEighter本部へと持って帰る……
與鷹よたかは折角のオーパーツが破壊されたことを嘆いていたようだが……まぁ、仕方が無い話であろう……


END

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