Eighter -Chaos Desorder-
28ther 〜マヤ文明英霊奇譚 B〜



#3
マヤ文明の遺跡での思い出話に花を咲かせていたときおに突如謎の電話……そして、ときおの表情は険しく
なる
白拍子れいら「あら、どうしたの!?あなた……何か事件でも……?」
白拍子ときお「ああ、水晶の剣が盗まれた……との報告が入った……」
れいら「……マヤの遺跡に戻るの?」
何が起きたのかは大体運で予測できるれいら……一応確認のため聞いてみる。
ときお「……いや、幸い、発掘した遺品は調査のため天四斗あまよとに持って来ている……だから……盗まれた
 のは天四斗あまよとだ……」
れいら「……そう……」
ときお「すまんが、ちょっと出かけてくる……」
そして、ときおは遺品を管理していた場所へと向かう
・
・・
・・・
天四斗あまよと、某所
研究員「あ、白拍子教授……」
ときお「……なっ……この有様は……!?」
ときおがそこに駆けつけると……現場には……あちこちに切り傷やら、血痕やらが飛び散っている。
ときお「……何があった!?」
研究員「……はい、蛇牙重次郎さんが……突如水晶の剣を手に暴れ……」
ときお「くっ……まさか……水晶の剣に取り憑かれたのではあるまいな!?」
研究員「ええっ!?」
ときお「あの剣は処刑の為の剣……冥界の亡者の怨念が纏わり憑いているような……そういう剣だ……
 不用意に触るなどあれほど注意しておいたのだが……」
研究員「なっ……そんな……」
あまりのことに驚愕する研究員
※Q:そんな危険な代物、保管状態に不備は無かったんですか?
 A:まぁ、無かったんでしょうなぁ……厳重に注意していても、人間、魅せられれば誰だって無意識のうちに
  手に取ってしまうものですよ……
ときお「と、とにかく……ヤツはどこへ……?」
研究員「あ、はい。……何やらブツブツ言いながら……北の方へ……」
ときお「北……?ふぅむ……」
何か心当たりがあるのか、ときおは1人考え込む。
研究員「……あ、今は言った報告によりますと、負傷者は死につながるような怪我でななく、皆、数日で退院
 できるそうです」
研究員「そうか……そいつは、救いだな……」
武器を振り回した漢が暴れたにも関わらず死者は零……これもまた、白拍子一族の運の庇護のなせる技なの
だろうか……

#4
一方、その北の方では……
蛇牙重次郎「……どこだ……どこに……アレがある……?」
ずおおおおおっ
水晶の剣……その亡者の怨念に取り憑かれた漢は何かを探している様子……
・
・・
・・・
重次郎がいたであろうと思われる痕跡を辿りつつ後を追っていたときおは……
ときお「くそっ……天四斗あまよとと言っても広いからな……どこへ……行ったのやら……いや、まさか……
 アレを探しているのか……」
ときおの言うアレって何なのか……ともかく、話は進み翌日、ときおはかんなの勤め先であり、オーパーツの
権威、Eighterを訪れる。
天四斗あまよと、Eighter本部
梔曹くちなし・つかさ「……なるほど……事情は分かった……」
その時、丁度與鷹よたかが席を外していたので、代わりにつかさが話を聞くことに
梓與鷹よたか「ん?依頼人クライアントか……?」
つかさ「あ、リーダー……こちら、ときおさんだそうだ……」
與鷹よたか「ときお……まさか……貴方は……嵐徹らんてつときお様では!!?」
ときおを一目見て、驚きを隠せない與鷹よたか
雨水おぼろ「リーダー……知り合いなんですか!?」
與鷹よたか「知らないのか!?この人は考古学者の中では有名な人物だぞ……各地の遺跡で色々と功を立てていた
 ……ただ、何年か前からその名前を聞くことは無くなったんだが……御存命でしたか……」
一同「いや、そんな……考古学者で有名だって言われても……」
與鷹よたかの中の著名人の目録はどこか間違ってるよ!と一同は突っ込むのであった……
ときお「……『嵐徹らんてつときお』なる人物は最早、この世にはおりません」
そして、意味深な発言をするときお
おぼろ「……つまり、改名したってことなの?」
つかさ「いや、普通に考えて婿入り婚だろ……」
與鷹よたか「……うむ、20年以上前に結婚したとは聞いたが……」
おぼろ(……結婚して20年して籍を入れた……なんて考えられないよね……)
つかさ(と、言うことは……やはり、数年前に何かあったんじゃね?)
とか、ヒソ砒素亜ヒ酸とおぼろつかさが話し込んでいると……
白拍子かんな「おはようございます」
ときお「おお、かんな……ここが、お前がお世話になっているというEighterか……いい場所じゃないか
 ……」
一同「はいぃいい!!?」
やってきたかんなに普通に会話を行うときお……それに一同はびっくり。
ときお「父さんもここに勤めてみたくなってきたぞ……」
おぼろ「ちょ……ちょっと……待って!!!」
つかさ「まさか……結婚した相手って……」
驚愕の事実に一同はただ茫然、唖然と見守る
・
・・
・・・
かんな「今日は昨日の……水晶の剣のことで依頼に来たんだよね……」
ときお「ああ」
と、言うわけで、ときおは依頼の話に戻る……
※それにしても、なぜ突然『白拍子』を名乗るようになったのか……何がきっかけだったのか……そっちの
 方が今回の水晶の剣の事件より気になるな……(うぉい!)
そして……事件は解決へ向かうのだろうか……?


続

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