Eighter -Chaos Desorder-
24ther 〜闇に震える綺羅星 B〜



#3
かんな、いさむを除く6人は歴史の墓場、第七天廟だいななてんびょうの入り口に陣取る九星団のメンバーと死合を繰り広げ、見事に勝利
……そのまま一行は第七天廟だいななてんびょうの内部へ……
歴史の墓場、第七天廟だいななてんびょう
ザザッ
某敢それがし・いさむ「ぬ!?……あれは!?」
第七天廟だいななてんびょう内部で真っ先に待ちかまえるは……巨大な漆黒の宮殿……
白拍子かんな「……あれは……萌……ですね?」
そして、その宮殿の前に萌……俺を斃さない限り、先には進ません!といった風な感じだ……
冥時みょうじ萌「……待っていたぜ……いさむ……」
ズオオオオオオッ
既に邪眼覚醒した紅い眼の萌が叫ぶ
いさむ「萌殿……」
萌「フン……言葉は要らん……言いたいことは刀で問え!」
ズアッ
もはやおなじみの無理のある4刀抜刀……元屠歳殺げんとさいさつ流、四屠しとの陣……
ちなみに、その4刀……名を元屠剣げんとけんと言い、文字通り元屠歳殺げんとさいさつ流の為に造られた殺人奇剣である。
右手の人差指と中指とで持っている黒い刀身の長い刀は玄雷げんらい。4本の中で最も邪悪に満ちた刀である……
右手の薬指と小指とで持っている青い刀身の刀は青炎せいえん。4本の中で最も破壊力の高い刀である……
左手の人差指と中指とで持っている白い刀は白風はくふう。4本の中で最も防御に優れた刀である……
左手の薬指と小指とで持っている赤い刀身の短い刀は朱水しゅすい。4本の中で最も鋭い切れ味をもっている……
※萌がこの刀をどこで手に入れたのか(?)は……まぁ、別の話で……與鷹よたかいさむ……」
與鷹よたかが、いさむを見ると……既にいさむも臨戦態勢であった……
いさむ「……承知。某敢それがし・いさむ……参る!」
スラッ
いさむ明星幻爪みょうじょうげんそうを抜刀し、さらに心眼開眼。
萌「はあっ!四刃光臨しじんこうりん!」
ドドドドドッ
4つの光の刃がいさむを襲う
いさむ「ぬううんっ!!」
バババヒュッ
みたび明鏡止水流、飛鳳閃ひほうせん……横一文字を何度も放って相殺するいさむ
ギイインッ
そのまま2人は組み合って動かない
ギリギリギリッ
いさむ(……更に……腕を上げた……でござるか!?)
萌(チィ……更に強くなってやがる……この……化け物め!!)
バチュインッ
ババッ
暫く組み合った後、刀をさばいて距離を置く両雄
萌「ハッ!殺眼剣鎖さつがんけんさ!」
ギインッ
殺気を込めた邪眼でいさむの動きを封じようとする萌
いさむ「おおおお!!」
バシュウウッ
だが、心眼と気合でそれを弾くいさむ
萌「何!!?」
いさむ「そのような技……拙者には通用しないでござるよ……」
萌「どこまで化け物なんだ、お前は!?」
ガギイイッ
飛び掛りそのまま切り込む萌
いさむ「……おぬしも人のことをいえる立場ではござるまい」
ギギンッ
その迫る兇刃を受けつついさむが答える

#4
萌「ぬおおおお!!!!」
いさむ「はあああああ!!!!」
ガギギギギギギギギギッ
そして、そのまま2人は激しい鍔迫り合いを繰り広げる
萌(くっ……強い……)
いさむ(この力……)
譲らぬ両雄……
ギギギンギンギンギンギギギンッ
その後も更に鍔迫り合いは続く……
與鷹よたか「……見ているこっちも……油断すると斬り殺されそうな気迫だ……」
梔曹くちなし・つかさ「……ああ……確かに……」
ギャラリーもギャラリーで見ているだけなのに命懸け……
・
・・
・・・
萌、いさむ「おおおお!!!」
ガギャイッ
そして、両者渾身の一撃を繰り出し、そのまま組み合う
ギリギリギリッ
萌「……何故だ……貴様……何故人を斬る術を会得していながら哀しみに満ちている!?」
組み合いながら、萌が叫ぶ
いさむ「そなたこそ……何ゆえ人を殺める術を習得したでござるか……今の世の中……人斬りはご法度で
 ござるよ……こんな時代に……このような術など無用の長物……でござろうに……」
それに対し、いさむも、質問で返す
萌「こんな今の世の中だから……殺したら罪になるような時代だからこそ、人斬りを代行する俺が必要なんだ
 よ!!」
いさむ「……法で裁けぬ相手に……死の鉄鎚を……と、いうことでござるか!?」
萌「フン……俺は……自分の為にしか死合わん……俺の邪魔をするものは……何者であろうとも……
 斬るのみッ!!」
自分の為の人斬りじゃあただの愉快犯じゃないのか!?などと一行が考えてみる
いさむ「……そうでござるか……」
萌「何を分かったような口をきいていやがる!?」
ギギギインッギギンッ
組み合いながら問答をする2人
いさむ「……お主も……拙者と同じく……哀しき侍でござるな……」
萌「黙れ!俺とお前とが同じなわけがあるか!!人を斬ることの無いお前と……人を斬ることしかない俺と
 で……どうして同じと言えるぅ!?」
ガイイインンッ
萌、強引にいさむを弾き飛ばす
萌「同じであってたまるか!!」
同じであるなどと、認めるわけにはいかないらしい萌……引き下がることは無い……
ザザザッ
飛ばされつつも動じないいさむ
いさむ「拙者の剣は人の心を斬るためにある!!」
萌「そんな唾棄すべき理想論は……俺が叩き斬る!!」
グオオオオオオオッ
萌の邪悪な殺気が高まり、また、いさむの清々しい殺気も高まる……
果たして……邪眼 VS 心眼……この死合……一体どう決着つくというのか!?
※ってかかんなは……2人の剣気に当てられても平気なんですかね?(お〜〜い)

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