Eighter -Chaos Desorder-
18ther 〜異世界漂流数奇譚 C〜



#5
梓與鷹よたか「この王宮一級品ロイヤルコレクションを……譲ってもらえないか?」
雨水おぼろ「リーダー……!?」
正面からぶつかってみる與鷹よたか
ルシャーティー・エィユゥミス「……エルドラドを……ですか?」
與鷹よたか「……ああ……」
ルシャーティー「……」
そのままルシャは黙り込む……
一同「……」
一同も続いて黙り込み……
ルシャーティー(確か……私にエルドラドを渡した人物は……いずれ、ここへ引き取りに来る人物が現れる
 と言っていましたが……)
百鬼あろえ(……やっぱ難しいんじゃないんですか?リーダー……?)
與鷹よたか(む……むぅ……)
ルシャーティー「分かりました。他でもない八大帝国領主様の頼みです。エルドラドは貴方に差し上げましょう
 ……ですが……」
一同「ですが……?」
ルシャーティー「察するに他の王宮一級品ロイヤルコレクションもお持ちかと思われます……」
與鷹よたか「……まぁ、確かに……」
こちらで保管したいと思うのですが、どうですか?とルシャは続ける。
白拍子かんな「ルシャさんは帝祖廟城アヴソルテの管理官ですよ……リーダー……」
與鷹よたか「……あ、なるほど……」
つまり、品物の管理は得意と言うわけである。
かんな「折角ですから、今まで本部で預かっていたオーパーツもこの際、ここで管理してもらうのは……」
與鷹よたか「ふむ、なるほど……それは確かに……」
かんなの提案に與鷹よたかも乗る。確かにかんなが来てからEighter本部で保管しているオーパーツの管理状態は良く
はなったのだが……やはり、餅は餅屋……オーパーツはオーパーツのプロフェッショナルに任せた方が
よさそうである。
おぼろ「……話はまとまった!?……」
と、ここでおぼろが参戦
おぼろ「……そろそろ現実世界へ戻りたいんだけど……どうやったら戻れるわけ!?……アクアティコの人に
 聞いたら……ここに来たら戻れるって話……だったんだけど……」
あろえ「そういえば、忘れてたわ……どうやって帰るの?」
思い出したかのように、一行は現実世界への帰還を望む。

#6
ルシャーティー「少々お待ちください」
……そう言って、ルシャは保管室みたいな場所へと消える
梔曹くちなし・つかさ「……リーダー……あっちに見える漆黒の棺は……もしかして……」
與鷹よたか「……ああ、先代領主とやらが眠っているんだろう……」
つかさ「……ってことは……ここは……まさしく墓所ってわけか……」
與鷹よたか「……うむ……あっちに見えるでかいカオサイト製の像は……ニヴェウスの像なんだろうか?」
ルシャーティー「はい。そうでございます」
一同「うおっ!?」
気が付くと、背後にルシャ
ルシャーティー「また、ここ、帝祖廟城アヴソルテには、他にも多数の英霊が眠っておられますよ……例えば……
 ニヴェウス様の第一王妃のルティルステラ・ソムニゥム、第二王妃のブラッタルナ・ソムニゥム、パラケルスス
 の弟子として名高いファティーマ・サンチェゴ……」
と、他にも歴史の墓場では有名な人物の名をあげていくルシャではあるが……
與鷹よたか「……あれ!?パラケルススは!?」
ルシャーティー「……存じ上げません」
一同「へ!?」
錬金術アルケミーの基礎を築いた偉大なる術師……パラケルスス・ホーエンハイムの墓所は……誰も知らないと言う
……おかしな話もあったものだが……
おぼろ「と、いうか、リーダー……帰らないんですか!?」
與鷹よたか「おっと……そうだった……」
・
・・
・・・
気を取り直して、話を戻す與鷹よたか
ルシャーティー「はい、こちらのカオスプレートで現実世界へ戻ることができます」
ルシャはルシャで先ほどの話を忘れるわけも無く、手に1枚のカオスプレートを持っている。
おぼろ「やれやれ……これでようやく帰れるってわけね……」
百鬼あろえ「長かったね……」
ルシャーティー「またのお越しをお待ちしております」
與鷹よたか「あ、ああ……また来る……」
スッ
そして、與鷹よたかはカオスプレートに手を翳し……
ヴオムッ
一行は、Eighter本部へと戻ってくる
天四斗あまよと、Eighter本部
某敢それがし・いさむ「……うむ、戻って来られたようでござるな……」
ザッ
あろえ「あれ!?また剣の修行!?」
戻ってくるや否や、どこかへ行こうとするいさむ。それを見て、あろえが呟く
いさむ「いや、ー砕がんさいを、鋼砕こうさいと同じく預けてくるだけでござるよ……」
と、いうわけで、いさむは去っていく……
與鷹よたか「さてと……じゃ、俺も……ここにあるオーパーツを歴史の墓場に持って行かなくちゃな……」
かんな「あ、私、手伝いますよ……」
與鷹よたか「お、すまんな……」
他に手伝ってくれそうな人は……いないらしく、仕方がないので、かんなと2人でオーパーツを歴史の墓場へ
運ぶことにする與鷹よたか。
ヴオンッ
歴史の墓場、帝祖廟城アヴソルテ
ルシャーティー「これはこれは……5分31秒ぶりですね……新領主様」
與鷹よたか「さっき言った通り、これまで俺たちが確保してきたオーパーツを持ってきたぞ……」
ルシャーティー「……分かりました……では、倉庫まで案内いたします……」
……と、いうわけで、オーパーツの管理も楽になったEighter……八大帝国の領主となったのはいいのだが
……それが今後、どう展開するのかは……誰も知らない……
※……ひょっとしたらもう物語上に出てこなかったりしてね……(それはどうかと……)


END

前の話へ 戻る 次の話へ