Eighter -Chaos Desorder-
12ther 〜九星は闇にうごめいて B〜



#3
きゆみかぎりれんじゆがみを撃破し、一行は更に奥へと進む……
※Q:ってか星降る稜郭って一直線な構造なの!?
 A:いや、まさか……ただ描写を端折っているだけです。(をいをい……それはどうかと……)
土山しんぎ「意外と速い到着だな……あいつらが弱かったのか……お前らが強かったのか……」
ズンッと手にした棍で地面を叩きながら土山が言う
梓與鷹よたか「……棍か……」
しんぎ「まぁいい……この俺の殺断六棍さいだんろっこんと、それを繰る殺棍征術さいこんせいじゅつ……凌げる奴はいるか?」
すっ
杜季良やまなし・きよし「……」
與鷹よたか、再び拳法家として死合に挑もうとするがそれを遮り季良きよしが前に出る
與鷹よたか季良きよし……?」
季良きよし「……今度は俺が……行く……止めるなよ……」
ズズズズッ
與鷹よたか「……分かった……任せる……」
並々ならぬ気を感じた與鷹よたかはこの場を季良きよしに任せることに……
しんぎ「誰でもいい……俺の相手をするならとっとと武器を構えろ……」
すすっ
と言われるなり、拳を構える季良きよし
季良きよし「……」
しんぎ「んなっ!?……素手だと!?馬鹿か貴様……」
季良きよし「……錬気闘術れんきとうじゅつ……闘気さえあれば……俺には他に何も要らん……」
ぐくおおおおおっ
季良きよしの拳から闘気が溢れ出る
しんぎ「ハッ!ほざけぇ!!殺断さいだんの燐」
グオンッ
季良きよしを打ちのめさんと殺気の篭った棍を振るうしんぎ
季良きよし「……重殴気じゅうおうき」
ガガカアッ
しかし、オーラと拳による2連撃にて殺気の込められた棍を受けられる……
しんぎ「なっ!?」
ビシビシビシビシビシッ
そして、棍に込められた殺気は季良きよしをすり抜け……季良きよしの足元から亀裂を作っていく
しんぎ「何ぃ!?……我が……殺気……それは触れるものを瞬断する鋭利な刃物……それを受けて……
 生きているだと!?」
季良きよし「殺気を練る……か……面白い芸当だな……」
しんぎ「くっ……」
バッ
不気味な笑みを浮かべる季良きよし……それを見て、気味が悪くなり距離を取るしんぎ
しんぎ「……だったら……これはどうだ!殺翔せっしょうの燐!!」
ガギュアアアッ
横薙ぎ……と共に殺気の刃がカマイタチとなりて走る
季良きよし「……フン、飛壊気ひかいき!」
ゴギュアアアアアッ
相手を吹き飛ばす威力を秘めたオーラの拳を飛ばして相殺……
しんぎ「……ぬぅう……」
またしても……相殺されるか!?としんぎはギリリと歯を食いしばる

#4
季良きよし「……」
季良きよし……じっとしんぎを見続ける……その眼差しは……何を見ているのか!?
しんぎ(……何だ!?アイツの眼は……冷めた眼をしやがって……気持ち悪ぃ……)
しんぎ「はっ!」
ぐおっ
とりあえず、死合に集中しなおして、棍を構えなおすしんぎ
しんぎ「だったら……これを受けてみろぉおお!!!殺潰さっかいの燐んん!!」
ゴブオアアッ
棍を両手で持って一気に上段から振り下ろし、季良きよしを叩き潰そうとする
季良きよし「フン……鉄壊気てっかいき!」
ドゴオオオオンッ
鋼鉄の板すら凹む威力を秘めたオーラの拳で応戦
ゴゴゴゴゴゴッ
季良きよし「ぬ……?」
しんぎ「ぐぐう……!?」
技のぶつかり合った反動か……しんぎが後ろに揺らぐ……
しんぎ「なかなか……やるじゃねぇか……」
ブンッ
棍を構えなおして突き出すしんぎ
しんぎ「だが、もはや遊びはお終いだ!!次でケリをつけてやる!」
ズズズズズズズズッ
そのまま棍を構えながら、殺気を釣り上げるしんぎ
季良きよし「……そうか……だったら……次で終わりにするか……」
何かを納得した季良きよしがそう宣言する
しんぎ「ハッ……終わるのはてめぇの生命だ!!受けよ!!我が秘奥義……」
ゴウンッ
棍を上段に構え、そのまま一気に襲い掛かるしんぎ……
しんぎ「くらえぇ!」
季良きよし「……双葬気そうそうき」
ドドオンッ
バキャキャキャッ
しんぎ「な……なああ!!?」
しんぎが技を決める前に、オーラを纏った両の拳が殺断六棍さいだんろっこんを粉砕する……
ズムッ
しんぎ「ぐっ!?」
そして、季良きよしの拳がそのまましんぎの額に迫る。覚悟を決めて咄嗟に目を瞑るしんぎ……だが……
季良きよし「……お前、棍に振り回されているぞ……」
トドメの一撃は決まることなく……拳を納められる……
しんぎ「はっ!!?」
梓與鷹よたか(……珍しいな……復讐に燃えるアイツが……復讐の相手ではないとはいえ、トドメの一撃を
 ささずに拳を納めるだなんて……)
與鷹よたか、若干ビックリする
クルッ
そして、季良きよしは踵を返し……與鷹よたかの元へ……
季良きよし「……お前の殺気を練り上げるその力だけは大したものだ……」
しんぎ「は……ハハッ」
ガクッ
大敗を喫したしんぎは力なくその場にくずおれる……
※実はしんぎの殺気のガードが季良きよしの闘気の一撃を上回っていたのである。
季良きよし「……行くぞ……」
與鷹よたか「あ、ああ……」
ガバッ
と、その時、しんぎが起き上がる
しんぎ「待て!」
與鷹よたか「なっ!?」
まだやる気なのか!?……と與鷹よたかが驚くのだが……
季良きよし「……」
しんぎ「貴様らがいかに猛ろうと……萌とかなえに……」
ヒュッ
ゴドンッ
しんぎ「んごへは!?」
最後まで言い終わる前に季良きよしが間合いを詰め、しんぎの元へ……そして一瞬でしんぎを昏倒させる
季良きよし「……その話はもういい……」
一同「……」
と、言うわけで、気を取り直して、一行は先へと進む……
次に與鷹よたからを待ち受ける敵は……誰か!?


続

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