Eighter -Chaos Desorder-
4ther 〜許されざる幼稚園 B〜



#3
天四斗あまよと、梁手ヶ丘幼稚園はりてがおかで起きた許されざる殺人事件!犯人が分かったそのとき、生物兵器
スティングと警官隊との衝突が始まった……
天四斗あまよと、梁手ヶ丘幼稚園はりてがおか
スティング「……」
ギャギャギャギャギャインッ
警官一同「な……にぃ!?」
警官隊が放った弾丸は……全て片手で受け止められる
仁井田鉄雄「フハハハ……無駄だ!こいつぁ俺とアイツの最高傑作……を究極まで改造した兵器!!
 そんな拳銃ハジキ如きでやられると思うか!!」
嬉々として語る鉄雄
スティング「しゃああ!!」
ごぎゅおああっ
そして、そのさなか、スティングは牙を剥き、警官目がけて突撃する
警官一同「ひ……ひぃいい……」
バケモノの相手など出来るわけもなく、警官一行は蜘蛛の子を散らすかの如く逃げていく
ざっ
某敢それがし・いさむ「……」
と、そんな中、いさむだけが前に出る
警官「あ、アンタ……危ないぞ!!」
ガクガクしながらいさむに注意する何ともみっともない警官
いさむ「心配は無用でござるよ……」
スティング「しゃああっ」
ガキインッ
一同「なっ!?」
迫りくるスティングの一撃……を刀で受けるいさむ
いさむ「……退いてはくれぬでござるか?……拙者とて、子供を殺めたくはのうござる」
スティング「うぅうううう〜〜〜」
何とか穏便に済ませたいいさむだが……望み薄しである
鉄雄「ハッ!愚かな……そのスティングはなぁ……俺が一度叫んだ命令は絶対に遂行するんだよ!……
 だからなぁ……皆殺しにするまで止まらないんだよ!!」
いさむ「あい、分かった……」
ゴアッ
鞘でスティングを弾き飛ばすいさむ
スティング「がっ!?」
ダダンダンダンッ
吹き飛ばされつつもすぐさま体勢を立て直す
いさむ某敢それがし・いさむ……参る!」
ゴッ
そして、スティングが体勢を立て直すよりも早く、いさむが一足飛ぶ
いさむ「許せ……」
鉄雄「殺せ!スティング!まずは刀を破壊しろ!!」
スティング「おおおおおおっ!」
いさむ「キエイッ!」
ザムッ
鉄雄「な……んだと!?」
気合一閃……スティングはものの見事に真っ二つに……
鉄雄「馬鹿なぁあああ!!!?俺と……アイツとの最高傑作がぁああ!!!?」
ワナワナと震える鉄雄
鉄雄「……き……貴様……許さん!!許さんぞ!!!よくも……」
ゴソゴソっと懐からライフルを取り出す鉄雄
※懐にライフルを忍ばせるって……拳銃ならまだしも、どうやって隠していたんだよ!?
鉄雄「貴様はスティングに代わっ……」
ビシッ
俺が直々に成敗してやる!……と意気込む鉄雄……だが、言葉を言い終える前に眼前にいさむ……そして、
突きつけられる刃
いさむ「許されぬのは御主の方でござるよ……」
ガクリッ
がっくりと頽れたことを確認し、納刀、そのまま鉄雄を警官に引き渡す
いさむ「……」
そして、気がつけばいさむはその場を後にしていた……

#4
*「あいつ……やはり……」
いさむがスティングを一刀両断にした丁度その時、それを近くで見たものが1人
*「見つけたぞ!!師匠の仇ぃ!」
ぐっと握る刀に力を込める謎の御仁……彼もまた、いさむと同じような侍のような格好をしていた……違うのは
……いさむは青い袴に緑色の長髪だが、この男は緑色の袴に茶色の短髪だという点……
そんな人がいたとも露知らず、いさむはEighter本部へと帰還
天四斗あまよと、Eighter本部
いさむ「戻ったでござるよ……」
仁井田晴海「……終わったのですね……」
そこには……依頼人クライアントたる晴海の姿が……
いさむ「……あれで……本当によかったのでござるか!?……拙者は……」
晴海「言わないでください……」
あなたの御子息を殺めてしまったのでござる……と言おうとした矢先、止められる
晴海「……ああするしか……ああすることでしか……終わらせることができなかったのです……」
いさむ「……」
そして、いさむはふらっと出ていく
與鷹「……今は、そっとしておくしかないか……」
・
・・
・・・
天四斗あまよと、某霊園
じゃりっ
いさむ「……」
とある御仁の墓前にいさむは立つ
いさむ「……師匠……」
それは……今は無き、いさむの師匠の墓……いさむは墓前にて……先ほどの依頼を報告し……そして、一礼して
去っていく
……それからしばらくして、入れ違いに、先ほどの茶色い短髪の侍が花を携えってやってくる
*「……」
ずっ
そのまま無言でいさむが備えた花を引っこ抜き、自分が持ってきた花に挿げ替える
*「……師匠……我……遂に……仇を見たり……あの残虐無情な振る舞い……やはり……いさむが
 師匠を殺した犯人……我……師匠の恨みを晴らすべく……いさむを斃す!」
ぐっと墓前に持っていた刀を突き出す
*「今日はその決意を……告げに参った……」
ザッ
そして、墓前より背を向ける漢……と、その時、その墓に眠りし者と思しき幻影が現れる
*(愚か者が……儂の仇はいさむに非ず……)
……だが、その声は漢には届かず……そして、漢は無情にも去っていく……
この漢……いさむとどのような関係が!?
そして……いさむとこの漢の師匠……彼を殺したという人物とは!?


END

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