Eighter -Chaos Desorder-
3rder 〜究極の偽ブランド B〜



#3
早速究極の偽ブランドに関して調査を始めた一行……そして、元凶がファイヤースルーということまで判明した
のだが……
雨水おぼろ「おかしいんですよ……ファイヤースルーの方からかかってきた電話番号は通じるのに、こっちから
 かけると通じないそうなんです」
梓與鷹よたか「……まぁ、ダミーだったんだろう……」
おぼろ「いや、そうじゃなくて……被害者はみな、同じ電話番号にリダイヤルしているのに、向こうからしか
 通じないんです」
與鷹よたか「何ぃ!?」
表示された電話番号と実際の電話番号を異なるものにして発信する技術など流出していない……のにも
関わらず……同じ電話番号なのに、向こうからしか通じない……それは……謎である
與鷹よたか「……」
そのまま考え込む與鷹よたか
與鷹よたか(……そんな芸当ができるのは……オーパーツCP……だ……まさか……相手もオーパーツCPを
 持っているのか!?)
おぼろ「……しかし、実態も無い……連絡先もデタラメ……こんな状態じゃあ、ファイヤースルーに辿り着く
 ことなんてできないですよね……」
おぼろがポツリと言うのだが……
白拍子かんな「いえ、そうとも限りません」
かんな、アトランティスを操作しながら言う
おぼろ「どういうことよ!?」
與鷹よたか「……そうか!アトランティスならば……あるいは……」
與鷹よたかも納得……だが、おぼろはまだよくわかっていない
おぼろ「いや、どういうことなの!?」
與鷹よたか「……簡単に言うとだな……オーパーツCP……アトランティスが使用しているデータベースは、今現在
 本当に存在する情報のみをリアルタイムで更新し続けている……」
つまり、連絡先がデタラメでも現在存在するダミー会社は……その本拠地を突き止めることができるという
ことなのだ……
かんな「見つかりました。ファイヤースルー……火渡さんとかいう人が経営している……らしいです」
與鷹よたか「なるほどね……火渡……だからファイヤースルーか……」
おぼろ「捻りがないわねぇ……」
かんな「本拠地……その住所など判明しましたよ」
與鷹よたか「本当か!?」
早速かんなは調べ上げたファイヤースルーに関する情報をプリントアウトする。
そして、與鷹よたから一行は、その情報をもとに、ファイヤースルーへ乗り込むことに……

#4
Eighterがファイヤースルーに関して調査を行っている時……天四斗某所では……
*「……どうやらここら辺が潮時のようね……」
アトランティスと同じ形で色違いのオーパーツCPを操作しながら、1人の女性が語る……
*「……資金調達の手段としては、結構うまくいったし……ここいらで手を引こうかしら……」
そうして、彼女は携帯を取り出し、どこかへ電話をかける
・
・・
・・・
某所、ファイヤースルー
*「……ん!?」
携帯が鳴ったことに気付いた火渡……とりあえず相手を確認すると、早速電話に出る
*「……はい、こちら火渡……」
*「……そろそろ潮時よ……」
*「潮時……!?それは……まさか……以前言っていた……?」
*「ええ、直、彼らはその場所へ来るわ……早々にその場を離れなさい……」
*「……はっ……分かりました……」
*「あ、そうそう……最後に一つだけ……頼まれてくれるかしら?」
*「……はい……?……はっ……」
ピッ
そして、火渡は最後の頼みごとを聞き……それを実行した後、その場を後にする……
ザザッ
そして、入れ違いに與鷹よたから一行がファイヤースルーに到着する
與鷹よたか「ここか……」
おぼろ「さぁ〜〜て、家宅捜査ガサ入れと行きますか……」
ギッ
とそのままドアを開け、中に入るおぼろ……だが……
おぼろ「……誰も……いないわよ……?」
與鷹よたか「そんな馬鹿な!?」
アトランティスの情報は正しいはずである……
かんな「……私達が来ることを察知して、すんでのところで逃げられたみたいですね」
おぼろ「ええ〜〜!?」
與鷹よたか「……」
與鷹よたか(……と、いうことは……やはり、今回の事件……敵はオーパーツCPを持っている……と、言うこと
 か……もしかすると……ただのオーパーツCPじゃなく、アトランティスと同型の……!?)
かんな「あ……あれは……」
と、その時、かんな、がらんとした店の真ん中にポツリと残されていた緑色のチューリップっぽいロゴの刻まれた
鞄を発見する
おぼろ「エルメスのバッグ……?どうせ、偽物でしょ……」
かんな「……いえ……これは……本物みたいですよ」
おぼろ「うそっ!?」
かんなはエルメスのバッグを手に、その場を後にする……その後、究極の偽ブランドの被害はパッタリと
やんだのだが……
・
・・
・・・
某所
*「……ところで……なんであんなお願いをしたんだ?」
火渡……ポツリと聞く……ファイヤースルーから逃げる前に頼まれたこと……それは、その場所に本物の
ブランドバッグを一つ置いて来いというものだった……
*「……選別よ……無駄足だったら……かわいそうでしょ?」
*「……そういうものですかね?」
……この男女……一体……何者!?


END

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