Eighter -Chaos Desorder-
2nder 〜廃れた炭鉱に眠る A〜



#0
Eighter……それは通常の手段では解決できないような相談を解決するための組織……
オーパーツや異世界の存在が絡む依頼は快く承諾し、解決する機関である。
そして、今回Eighterの一行は、天四斗あまよとから遠く離れた北の大地、北海道にいた。

#1
事の起こりは数日前……
天四斗あまよと、Eighter本部
梓與鷹よたか「……何だって?」
突如かかってきた一本の電話……どうも、北海道へふらっと修行の旅に出たいさむが、現地で依頼を受けたとの
ことだった……
某敢それがし・いさむ「……閉山した日本最後の炭鉱、釧路鉱山に、最近、人の出入りがあると言っていたでござる」
與鷹よたか「……まぁ、物好きもいる……ってことじゃないのか?」
いさむ「うむ、拙者もそう思ったのだが、どうも違うらしいでござるよ」
……曰く、出入りしているのはラフな格好をした女性であり、間違っても炭鉱に用があるとは思えない……
また、不思議に思って後をつけてみると必ず途中でいなくなり、気がついたら炭鉱から出ている……
與鷹よたか「……炭鉱で亡くなった幽霊……なんてことはないよな?」
いさむ「……うむ、炭鉱で無くなった人物にしては服装が最近の流行のものなので違うだろう……とのことで
 ござるよ……」
與鷹よたか「……あ〜〜、分かった……」
百鬼あろえ「依頼ですか?」
與鷹よたか「……ああ、もしかしたらオーパーツが絡んでいるかもしれない……」
白拍子かんな「オーパーツ……正しくは『Out of Place Artifacts』……『場違いな遺物』の意味。その
 時代の科学力では考えられない遺品のことですね」
オーパーツに関してかんなが説明を行う
枳篤からたち・あつし「……マークシートの鬼姫……その実力は健在か……」
感嘆するあつし……
※マークシートの鬼姫……それはかんなの高校時代の……自称……その類希なる運は、マークシートを
 勘だけで全問正解する……いや、それだけではない、記述式の問題だろうが、彼女の前には1沢の選択問題
 と同じ……超運の一族、白拍子とはそんな家系なのである。
與鷹よたか「……と、いうわけでちょっと釧路行ってくる……」
かんな「あ、じゃ、私も行きます」
一同「行ってらっしゃい」
と、いうわけで、與鷹よたか、かんなは北海道、釧路へ飛び、いさむと合流する。

#2
北海道、釧路、釧路鉱山前
與鷹よたか「……さて、行くか……」
いさむ「うむ」
ザッザッザッザッザッ……
3人は廃れた炭鉱を進み、調査を開始する。
いさむ「……しかし、普通の炭鉱でござるな……」
與鷹よたか「……まぁ、変わったところは特に……見当たらないな……」
更に暫く進む一行……と、そのとき、かんなが突如立ち止まる
いさむ「かんな殿?」
突如立ち止まったことに対して訝しむいさむ
與鷹よたか「……どうやらここが入口……のようだな……」
振り向いた與鷹よたかは壁をコンコン叩きながら語る
與鷹よたか「と、いうわけで、いさむ、頼む」
いさむ「承知」
すっ
そのままかんなと與鷹よたかは後ろに下がり、いさむが壁を前に居合の構えを取る
いさむ「でぇい!」
キュガインッキキンッ
気合一閃。五ェ門にかかれば蒟蒻こんにゃく以外何でも斬ることが可能!
※いや、彼、五ェ門じゃないし、彼の武器は斬鉄剣じゃないから……
いさむ「むっ……これは!?」
そして、壁を切り崩すと、そこには、炭鉱ではない……整備された道が出現する。
與鷹よたか「……行くぞ」
かんな「はい」
いさむ「うむ」
サクサクサクサク……
と、いうわけで一行は遺跡の中に足を踏み入れ、そのまま再び暫く歩き続ける
いさむ「……それにしても……」
與鷹よたか「どうした?いさむ?」
いさむ「……先ほどから……もはや炭鉱を貫通しているほど歩いていると思うのでござるが……」
與鷹よたか「……ああ、そういうことか……」
曲がっているならまだしも、先ほどから一直線の回廊を進んでいる。普通に考えれば炭鉱を突き抜けて山の反対
側に出てもおかしくないはずなのに……まだ道は続くのはなぜか……
與鷹よたか「遺跡だからな……」
いさむ「どういうことでござるか?」
かんな「……オーパーツが安置されているような遺跡というのは一種の異世界であって、通常の世界の法則が
 通じないってことです」
與鷹よたかに代わってかんなが説明を行う
いさむ「ふむ、そうでござったか」
※いや、異世界なら、現実世界に戻れるのかと疑問を持とうよ……なんて無謀な一行なんだ……そんなに
 『運の女神』かんながいることに安心しきっているのか!?
・
・・
・・・
そのまま一行は突き進むと……やがて目の前に黒い壁が……
いさむ「行き止まりでござるか!?」
與鷹よたか「……これは……やはり、カオサイトか……」
手で触れながら語る與鷹よたか……その壁は與鷹よたからEighterが指にしている契約の指輪と同じ色と輝きを持っていた
いさむ「かお……さいと!?」
見慣れぬ単語に首をかしげるいさむ……はたして、カオサイトとはいかなるものなのか!?


続

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